347 無事解決し、帰還するも衝撃の事実が!?
その後、ヤドカリを倒した俺たちは泳いで豪華客船に合流した。
…………
「いやあ、船がモンスターなんて驚きましたよ」
「まるもっちーさん! 一体何がどうなったんですか!?」
俺が豪華客船に乗り込むと、ドミニクさんが血相を変えて畳みかけてくる。
そりゃあ、豪華客船を出して、壁を作って、無属性魔法でヤドカリを消し飛ばしたんですよ、と言いたいところだが、余計に混乱が増すだけのような気もする。
俺がどう説明したものかと頭を悩ませている間に、他の乗客も集い出し、何が何だか分からなくなっていく。
「モンスターは!?」
「私たちが乗ってきた船はどうなったんだ?」
「そもそもこの船は何なんだ!?」
「この船はどこに向かっているんですか?」
皆、同時に質問してくるから、答えたくても答えられない。
「落ち着いて下さい。とにかく今は休んでください。陸に着いたら話しますんで!」
色々と質問攻めにあうも、後で話すの一点張りで回避。
今話しても、延々と質問されそうな気がするんだよね。
少し時間を置けば、多少は落ち着いてこちらの話にも耳を傾けてくれるだろう。
そう考えた俺はフローラさんに方角を聞き、豪華客船を操って無人島へと帰った。
…………
「皆さん、大丈夫ですか?」
無人島へ到着後、豪華客船を降りてきた皆の状態を確認する。
被害は最小限に食い止めたが、怪我などしていないだろうか。
「こちらは全員無事です。まるもっちーさんこそ、大丈夫でしたか」
「はい、無傷です。あのモンスターも倒したので、安心してください」
ドミニクさんに問われ、一番大事なことを報告しておく。
途中でミミに壁を作ってもらったせいで、ドミニクさんたちの方からはヤドカリがどうなったか見えなかったはずだ。
「本当ですか!?」
「はい。もう追って来ることはないと思いますよ」
驚くドミニクさんに頷き返す。
途端、乗客全員から「おお」と歓声が上がった。
そして皆が俺の周囲へ駆け寄ってくる。
「ありがとう!」
「奴を倒してくれたんだな。助かったよ」
「あれは陸上でも活動できるタイプのモンスターだった。あのままだと、街に行く可能性があって危険だったんだ」
「だから皆で何とかしようと、船で引きつけて逃げ回っていたんだよ」
「これでやっと、肩の荷が下りた」
「本当にありがとう!」
次々に乗客から感謝の言葉を受ける。
なるほど、ヤドカリなら陸上でも活動できる。
それで街へは極力近づかないようにしていたというわけか。
「これで皆さんを街に帰せば、無事解決ですね」
後は皆を街に送っていけば終わりかな。
怪我人も出なかったし、本当によかった。
「いや、私たちは帰らない」
が、俺の言葉を聞いたドミニクさんが首を振った。
「え?」
「思い出したんだ……。帰る場所が違うと言った方が正しいな」
「違う街ということですか?」
ボロ船を見つけた場所はイリスの街からかなり遠い。
もしかして、別の街が近くにあるということなのかな。
俺が疑問に思っていると、フローラさんが俺の肩に手を置いた。
「……そういうことではないんですよ」
「フローラさん?」
「彼女は何か気づいたみたいだね」
フローラさんの顔を見て、ドミニクさんが静かに言った。
「どういうことですか?」
「この方達は既に亡くなっているんです」
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