338 調査開始するも、まさかの事態に!?
俺は立てなくなったドミニクさんを抱き上げると、一旦家へ帰った。
そして、先に帰っていたフローラさんに事情を説明する。
「そんなことが……」
「というわけなんで、この辺りを見て回ってきます」
「分かりました。私はドミニクさんの側に居ますね」
「助かります。暗くなる前には帰ってきますので」
とりあえず、日が暮れるギリギリまで粘ってみよう。
何か見つかればいいけど。
いや、この場合は何も見つからない方がいいのか。
「気をつけて下さいね」
「偵察してくるだけなので大丈夫ですよ。ドミニクさんのこと、よろしくお願いします」
俺はフローラさんにドミニクさんを託すと、ミミと一緒に海へ向かった。
…………
早速船を出し、海上へ出る。
「とはいったものの、どこから始めるべきか……」
そもそもこの辺りのモンスターは倒し尽くした。
海なので、倒しても自然と新しいモンスターが流れて来てはいるが、その数は少ない。
この辺りで戦ったモンスターは、事前に情報を仕入れていた個体ばかり。
ドミニクさんが危険視しているような、珍しいものとは遭遇していない。
「やっぱり街の近辺に行ってみるか」
この短時間で広大な海を調べ尽くすのは不可能だ。
なら、街に危害が及ばないかどうかを確認した方がいい。
そう判断した俺は、街の周囲を重点的に見て回ることにした。
ドミニクさんも街に被害が及ぶことを恐れて近づかないようにしていたみたいだし、今はそれでいいだろう。
海に出て、周囲を警戒するも特に異常はなし。
「どう? 何か見える?」
ボートを漕ぎながら、ミミに尋ねる。
ミミはずっと周囲を注意深く見てくれていたが、どうだろう。
『何もないの』
と、残念そうに首を振る。
「それじゃあ、無人島と街の間へ移動してみるか」
ざっくりと周回を終え、無人島へ帰りながら偵察を続ける。
海はとても穏やかで、危険を感じさせる要素は見つからない。
「……ここもだめか。まあ、居ないってことは安全だってことだしな」
ずっと見て回ったが、危険を感じさせるようなモンスターはいなかった。
巨大な個体や、群れが接近している様子は無い。
多分、大丈夫だろう。
ドミニクさんのあやふやな証言だけをギルドに知らせても、混乱を招くだけだし、もうしばらくは様子を見るしかないか。
…………
偵察を追え、家に帰る。
「戻りました」
扉を開けて、声をかけると、フローラさんが出迎えてくれた。
「どうでしたか?」
「ダメですね。逆に言えば、街が危険に晒されることは無さそうです」
見た感じ、今日明日にでも何かが起こることはないと思う。
それだけの範囲は見て回った。
「それは良かった」
「ドミニクさんの様子はどうですか?」
「眠っていますが、うなされているみたいです」
「そうですか。暗くなってしまったので、今日できることはないですね。明日、ドミニクさんの体調を見て、どう行動するか決めましょう」
具合が良くなっているなら、思い出す作業をしてもらおう。
何かを探すにしても、もう少し手がかりが欲しいところだ。
…………
翌日、早朝。自室の扉が勢いよく開かれた。
眠い目を擦りながら扉の方を見ると、フローラさんが部屋に駆け込んできた。
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