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332 潜行中、衝撃の事態に!?

 

 翌日の朝、家で朝食を済ませた俺は昨日考えていたことをフローラさんに切り出した。


「今日は俺とミミで探索してきます。フローラさんにはドミニクさんに付いていてもらいたいのですが、お願いできますか」


 ドミニクさんは、この二日で体力がかなり回復した。


 食事もお粥やスープといったものから、ランクアップ。


 俺たちが朝食で取るような軽めの食事へ変更した。


 こうなってくると勝手に出歩く可能性が出てくるので、誰かに見ていて欲しい。


 その役目をフローラさんにお願いしたい。


 できれば俺も側に付いていたいが、ギルドマスターの依頼には期限がある。


 そうなると、全員で家に残るのは得策ではない。


 かといってフローラさんだけを討伐に行かせるわけにもいかない。


 当然、依頼を受けた俺が海に行くべきだ。


「分かり、ました。私も、そうした方がいいと思います」


 俺の頼みを聞き、フローラさんが首肯してくれる。


「体調も問題無さそうなので、散歩でもしていてください」


 外の空気を吸えば、気分転換にもなるだろう。


 色々な景色を見ることが、記憶を取り戻すきっかけになる可能性もあるしね。


「そうですね。体を動かすのは性に合っている気がします」


 俺の言葉を聞き、表情が明るくなるドミニクさん。


「何か思い出したら教えてください。些細なことでもいいので」


「分かりました。昨日に比べると頭もスッキリしているので、何か思い出せるかもしれないです」


「無理は、しないでくださいね。具合が悪くなったらすぐ言ってください」


 ドミニクさんの張り切りぶりを見て、フローラさんが心配そうに声をかける。


 動けるようになったからといって、いきなり激しい運動をするのはまずいもんね。


「はい。ご迷惑をお掛けします」


「それじゃあ、俺たちは行ってきますんで、後はよろしくお願いします」


「任せて、ください」


 俺は後の事をフローラさんに任せ、海へ向かうことにした。


 …………


 目的の海上に到着し、早速潜る。


「俺は見てみたい場所を何箇所か見つけたけど、ミミはどう?」


 昨日討伐して回った際に、洞窟がありそうな雰囲気の場所には目星をつけておいた。


 そういった場所にはモンスターもいるだろうし、探索と討伐が一度に出来て一石二鳥である。


『ミミも気になる所があったの!』


 どうやらミミも昨日の討伐中に目星をつけていたようだ。


 これは頼れる。


「よし、そこから行ってみよう」


『はーい!』


 元気よく返事をしてくれたミミの案内で気になる場所へ向かう。


 しばらく泳いでいると、ミミが何かに気づいて驚いた。


『マスター、マスター! おっきいのがこっちに来るよ!』


 そう言ってミミが見つめる先には巨大な影があった。


 目を凝らせば、それがイルカだと分かる。


「おお、イルカだ。人懐っこいな」


 イルカは俺たちと併走し、速度を合わせてくる。


 警戒心がないというか、人に慣れている感じがするな。


『こんにちは!』


 ミミが手を振って挨拶すると、イルカが跳ねるような動きを返してきた。


「こんにちはって返してるみだいだね。魚でもあげてみるか」


 俺は以前釣った魚をアイテムボックスから取り出して、イルカの方へ差し出してみる。


 イルカは躊躇なく魚に食いついた。


「おお! 結構勢いがあって怖いな」


 手をかまれるかと思うほどの勢いだった。


 ちょっとビクッとしてしまったぞ。


『ミミもやってみたいの!』


「はい。近づけすぎないように気をつけてね」


『うん!』


 ミミのリクエストに応え、魚を渡す。


 イルカの視線は魚に釘付けとなっていた。


『はい、どうぞ。お魚ですよ』


 ミミが差し出すのを待って、イルカが魚を食べた。


 なんとも手馴れた動きである。


 俺がミミに手渡している時は近寄らず、準備ができてから食べていた。


 このイルカ、賢いな。


『食べてくれたの!』


 ミミはイルカが手渡しで魚を食べてくれたことに大喜び。


 俺に嬉しそうに報告してくれる。


「本当に人に慣れてるな。港で餌を貰ったことがあるのかもしれないな」


 普段から冒険者とコミュニケーションでもとっていそうな感じだ。


『この辺りに洞窟はありませんか?』


 と、ミミが尋ねる。




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