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319 水泳教室がとんでもない事態に……!?

 

 俺が水を注ぐ姿を見て、フローラさんが目を見開く。



「どうしました?」


「水の出る量が、おかしいです……」


「このくらいの勢いで出さないと、プールに水がたまらないですからね」


 出る量がおかしいと言われても、ちょろちょろ出していては、いつまで経ってもたまらない。


 ここは一気に出した方がいいだろう。


「そういう問題ではなくてですね……」


「よし、溜まった」


 フローラさんと話している間にプールに水を張り終える。


『お風呂みたいだね!』


「……特訓、頑張って、ください!」


「それじゃあ、練習していこうか。まずは水に顔をつける練習からね」


 いきなり泳ぐ練習をするのではなく、まずは水に慣れてからだ。


『お風呂で練習したやつだね! やってみるから見ててね?』


 水中眼鏡を着用し、やる気満々のミミが手を上げる。


「うん、頑張って!」


『いくよ!』


 そう言って勢いよく顔を水につける。


 しばらく経過し、ガバッと顔を上げた。


『できたよ!』


「いい感じだ! 次は水中で膝を抱えて浮いてみようか」


 次は水中で浮く練習だ。


 水中で息を止めて、水に浮くことが出来れば、一歩前進である。


 俺は言葉で説明した後、プールの深いところまで移動して実際に水中に浮いてみせる。


『やってみるの!』


 俺の浮く姿を真剣に見ていたミミが強く頷く。


 そして、水に顔をつけた後、膝を抱えた。


 すると、ふわっと水中に浮く。成功である。


「おお、いい感じだ!」


 次の練習は、縁に掴まってバタ足。


 それが終わったら、ビート板を使って前進の練習を行った。


 ミミはレベルカンストしているため、能力値が高い。


 初めは教わったことを力技でねじ伏せ、強引に成功させる。


 その後、元来の器用さを発揮し、無駄をそぎ落として精度を上げていく。


 ミミは俺の手ほどきを受け、めきめきと上達。


 あっさりとクロールをマスターした。


『泳げたよ!』


 プールの端から端までクロールで到達し、ミミが喜びの声を上げる。


「やったな! 練習を頑張れて偉いね」


 俺はゴールしたミミの頭を撫でながら褒めた。


 こんな短期間でここまで上達してしまうとは。


 うちの子はもしかすると天才なのかもしれない……。


『んふ〜♪』


「後は平泳ぎと背泳ぎもマスターしちゃおうか」


 思いの外、早く泳げるようになったので、他の泳ぎ方も教えていく事にする。


『やってみるの!』


 やる気満々のミミは真剣な表情で強く頷いた。


 …………


 その後、練習に熱が入り、空腹でお昼が過ぎたことを感じるまで時間のことを忘れていた。


 しかし、練習の成果は素晴らしく――


「か、完璧だ……。こんなに短期間でマスターしてしまうとは……」


『マスター見て! 出来たよ!』


 俺の眼前には背泳ぎしながら話すミミの姿があった。


 というか、上達速度が早すぎる。まだ一日も経っていないんですけど……。


 元々、ミミと水泳の相性がよかったのだろうか?


「ミミちゃん、って凄いですね」


 ずっと練習を見守っていたフローラさんが驚きの表情で呟く。


「はい。俺は泳げるようになるまで結構かかったのに、凄いな」


 普通なら何日も練習して身につけるものだが、異常に早かった。


 それにはミミが器用なことと、レベルの高さが関係しているのだろう。


 ステータスが高いから、失敗しそうな瞬間を力技でねじふせて回避。


 段々と余分な力を抜いていって完璧にマスター。


 元々水泳との相性も良かったとも考えられるが、能力値の高さを活かした特殊な習得方法と言わざるを得ない。


 まあ、早く泳げるようになったのはとてもいいことだし、何の問題もないか。


「最後はこれだね」


 と、浮き輪を渡す。


『輪っか?』


「それをお腹につけるんだ」


 ジェスチャーをして、浮き輪のつけ方を教える。


『こう?』


 浮き輪をつけたミミが首を傾げる。


「そうそう、それで水に入ってごらん」


『っ!? 浮いたの!』


 驚きの表情で水に浮くミミ。


「海に出た時は、基本的に浮き輪を付けて泳ごうね」


 海だと波があるので、安全のため浮き輪をつけてもらおう。


 といっても、モンスターと戦う時は潜るので、外さなければいけないが……。


 そこが悩ましい部分でもある。


『うん。これだと楽だね!』


 と、言いながら凄まじい勢いでバタ足をするミミ。


 浮き輪で上体を安定させ、限界まで脚力を注ぎ込んで、最速の泳ぎ方を編み出していた。


 なんか、使い方が違うような……。


 ミミは強烈な水飛沫を上げて、プールの中をグルグル回っていた。




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