表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

316/415

316 港に帰り、とんでもない事態に!?

 

 つまり、迂闊に砂浜に近づかず海に出なければ、早々被害に遭わないということか。



「そうなんです。だから街全体、危機感が薄いというかなんというか……」


「地形が自然の防壁になっているんですね」


「そういうことです。それに加えてモンスター避けも使っているので、比較的安全なんですよ。でも、アックスクラブとか、陸でも普通に活動できる個体もいるから、本当は油断しちゃダメなんですよ」


「被害が少ないなら、気が緩むのも仕方ないかもしれないですね」


 本当は危険だということを段々忘れていってしまうのは、なんとも人間らしい話ではある。


「逆に海を渡るとか、漁をするとなると、滅茶苦茶大変なんですけどね」


「そこまで大変なら無理に魚を獲らなくてもいいのに……」


 話を聞いていると、海に出るメリットが少なく感じられた。


 森のモンスターを倒して肉を食っていれば、無理に魚を獲る必要性を感じない。


 広大な農地もあるし、危険な海に出る意味がないような気がするんだよな。


「いやあ、そうなんですけど……。魚って高額で取引されるんです。旨い高級魚なんかは、海の金塊とまで言われるくらい高騰するんで、命知らずの冒険者はみんな海に行きたがるんですよねぇ」


「そうか、モンスターがいるから、魚が希少品扱いなのか。不思議な感じだな」


 この世界では魚が高級品なのか。


 危険を侵さないと手に入らない食材。


 それが肉とは違った旨味を持つなら、値段が高騰するのも頷ける。


 前の世界ではなかった価値観に触れ、不思議な気分になる。


「海のモンスターも売れますし、漁師をすると、陸でモンスターを倒すより稼ぎ易いんですよ。漁に失敗したら、モンスターを狩って補てんできるんで」


「そう考えると美味しいですね」


 同じ狩り場に二種類の獲物が存在する。


 危険度は高いが、安定した収入が約束されるというわけなのか。


「過酷ですけど、赤字になりにくいんですよ」


「へぇ、勉強になります」


「街が、見えてきましたよ」


 テリーさんの話が終わる頃、フローラさんが街の方を指差す。


 視線を向ければ、港が側まで近づいていた。


「お、着きましたね。どうですか? 参考になりましたか」


 港に船を着ける作業をしながらテリーさんが聞いてくる。


「テリーさん、ありがとうございました。とても参考になりましたよ」


 実演、実践、両方とも勉強になった。


 道中で聞けた話も興味深いものだった。


「そう言ってもらえると、嬉しいです。じゃあ、これで解散にしましょうか。ポイズンゼリーフィッシュはそっちで処理してください」


「了解です。あ、これ、お礼にもらってください。郷土の甘味です。パーティーの方と召し上がってください」


 俺はポイズンゼリーフィッシュの死骸を受け取るかわりに、月見団子が入った袋を差し出した。


 テリーさんが所属していたパーティーにはご迷惑をかけてしまったし、お詫びの品を渡しておきたい。


「お、助かります。あいつらに詫びいれる時に使わせてもらいますよ。それじゃ」


「はい、また宿で」


『ばいばい!』


「ありがとう、ね」


 というわけで、海のモンスター討伐講習は終了。


 テリーさんとはその場で別れた。




 本作品を読んでいただき、ありがとうございます!


 面白い、続きが読みたいと思っていただけたなら、

 広告の下のブックマークの登録、

 ポイント投入欄を☆☆☆☆から★★★★★にしていただけると、作者の励みになります!


 よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

   

新連載は、こちらから読めます!

   

   

+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ