307 海に向けて計画を練るも、とんでもない事態に!?
素材買取所を出た俺は軽く伸びをして、息を吐く。
これでギルドマスターからの依頼がひとつ片付いた。
「さて、森は片付いたから、次は海だな」
「明日からは海、ですか?」
俺の呟きを聞いたフローラさんが聞き返す。
「はい、そうなりますね」
森のような感じでいければ、海の方も簡単なのだが、うまくいくかな。
「分かりました。頑張ります!」
「でも、海のモンスターって、どんなものがいるんだろう」
海での戦闘経験がないため、全く知識がない。
ここはギルドで情報収集をしてから、事に当たったほうがいいな。
「沿岸は、ポイズンゼリーフィッシュや、ソードフライングフィッシュ、ラッシュアーチンが多いですね」
フローラさんがスラスラとモンスター名を答えた。
「おお、詳しいですね」
「この街の人間なら、皆知っていますよ。海関連の仕事を、する人が多いので」
と、どこか得意気な表情で語る。
「名前を聞く限り、海中で活動しているモンスターですよね」
どれも魚介類を連想させる名前ばかりだ。
「はい。海上に姿を現すのは、船を襲うような時、だけですね」
当たり前といえば当たり前だが、海の中が縄張りなわけだ。
「やっぱり好戦的なんだな……」
海の中で大人しくしていればいいのに、わざわざ襲い掛かってくるとは……。
「色々いるので、漁が大変なんですよ」
「そうなんですね。海中の敵との戦闘か……」
この街で活動している冒険者は、海中のモンスターとどうやって戦うのだろうか。
「海のモンスター討伐、をする冒険者は、潜水服を着て、海中で戦っていますね」
「なんと……、凄く戦いにくそうだな」
まさかの潜水服。
海上から攻撃するわけではないのか。
海の中で泳ぎながら戦うとなると、機動性が著しく低下するのは免れないな。
「大きいモンスターが相手なら、船上で戦う場合もありますが、普通は潜水服を着て、海中で戦いますね。だから皆、漁を優先するんです。基本、戦闘は避けています」
「厄介ですね」
だから、海のモンスターを積極的には討伐したりしない。
魚を獲って稼ぐ。それがこの街の冒険者のやり方というわけか。
だが、俺の目的はモンスターを倒すこと。
参ったな。
「はい……。皆やりたがらないです」
「となると、まずは潜水服を買いに行かないとですね」
まず手に入れるべきは潜水服。
素潜りでは限界があるしね。
「分かりました! 案内します!」
フローラさんが先頭に立ち、意気揚々と歩き始めた。
こういう時、地元の人がいると助かるな。
でも……。
「今日はもう遅いですし、明日にしましょう」
「そ、そうですね。いつもの感じで、つい……」
と、頬を赤らめるフローラさん。
俺たちは買い物するのを明日に変更し、久しぶりに月の雫亭へ帰った。
宿に帰ると、テリーさんがフローラさんにべったり張り付き、色々と世話を焼こうとしていた。
怪我はないか、ちゃんと食えていたのか、と質問攻めにしている。
いつも口ケンカが絶えないイメージだったが、ずっと心配していたのかな。
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