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305/415

305 報酬を山分けしようとした結果、衝撃の展開に!?

 

 売却を済ませ、フローラさんと合流した後、森へ帰る。


 うーん……、結局街に何度も行くハメになってしまっているな。


 でも、モンスターを溜め込むと、素材買取所に負担がかかるからなぁ……。


「今日、今まで倒したモンスターの売却を済ませました。というわけで、報酬を分配しましょう。半分の金貨百五十三枚です、どうぞ」


 手に入った素材売却額を等分し、フローラさんに渡す。


「え? こんなに、もらえないです!」


 まるでお金をもらえると思っていなかったかのようなリアクションで拒否するフローラさん。


「でも、パーティーだし」


 仲間内で報酬を等分に分けるのは当然。


 事前に話し合いもなかったし、半分こでいいよね。


「ミミちゃんの分がないです!」


「普通、従魔の分まで報酬を要求したらケンカになると思いますよ?」


 テイマーは従魔とあわせて、一人と数えられるのが普通だろう。


「それは、確かに……」


「じゃあ、半分という事で」


 納得したフローラさんに改めてお金を渡そうとする。


 遠慮しようとしたが、強引に握りこませた。


「やっぱり、パーティーはやめます! 報酬はいらないです! 弟子にして下さい!」


「無報酬で依頼をしてもらうのは、さすがに悪いですよ……」


 それではこちらが不当な労働をさせているような気分になってしまう。


「私、この数日で強くなった気がするんです! お金以外の報酬を貰っているんです!」


「そうなんですか?」


 それは初耳だ。


 モンスターを倒したから、レベルが上がったのかな?


「はい! 自分で、分かるくらい強くなっています!」


「俺、人の強さが分かるスキルを持っているんですけど、調べてみてもいいですか? 強さや、才能が分かるんですけど」


 体感では詳細が分からない。


 フローラさんが許してくれるなら、鑑定スキルを使って実際の強さと特性を見てみたい。


 が、俺の申し出を聞き、フローラさんが焦った表情で大きく後退った。


「そ、それは、やめてください!」


 もの凄い勢いで嫌がられてしまう。


「ほんとに強くなってるんですか?」


 ちょっと怪しいな。


 単純に、見られるのが恥ずかしいだけかもしれないけど。


「はい! でも、見られるのはちょっと……」


「そうですよね。すみませんでした」


 デリカシーに欠ける発言だったな。


 反省だ。


「いえ、こちらこそ」


「じゃあ、報酬は等分ということで」


「ええ!?」


 フローラさんが俺の脈略のない結論に目を見開く。


 しかし、決定事項だ。


 後日、討伐依頼も受け、その報酬も等分した。


 …………


 それから数日、同じローテーションをひたすら繰り返した。


 朝食後、ギルドで依頼確認。


 ついでに素材買取所へ向かい、前日倒した解体済みの素材を持ち込む。


 その後、森に帰って討伐を始める。


 無駄なことを省き、黙々と森のモンスターを討伐し続ける。


 森には事前情報通りモンスターが多数おり、中々にやりがいを感じる毎日が続いた。


 一日経つごとにモンスターとの遭遇率が下がり、討伐がうまくいっていることを実感する。


 そしてついに――


「森が、静かに……」


 周囲は、風を受けて木々がこすれ合う音がわずかに聞こえるだけ。


 音に留まらず、モンスターの存在を感じられない。空気感というか周囲の雰囲気がとても静かなものへ変わっていた。


『モンスター、見つけにくくなったね』


 ミミも森の変化に気付いたようだ。


「よし、これくらい倒せばいいかな」


 ここまでやっておけば、ギルドマスターの依頼に応えた形になるだろう。


「街に帰りますか?」


「そうですね。これで一旦街に帰ります。けど、その前に……」




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