302 討伐を終え、休憩タイム!
俺がアイテムボックスから家を出した瞬間、フローラさんが大声を上げて固まる。
そういえば、フローラさんの予定を聞いていなかったな……。
急にパーティーを結成する事が決まったから、すっかり忘れていた。
彼女に予定を聞いた後、こちらの予定も話しておいた方がいいか。
「フローラさんは明日以降、何か予定はありますか? もしかして宿の手伝いに戻らなければならない感じですか?」
「あ、いえ、大丈夫です。予定も、特にないです」
「それなら良かった。パーティーを組んだことだし、これから先の予定を話しておこうかと思って」
「何かやることが、決まっている、感じですね?」
俺の言い方から、何かを察したフローラさんが言った。
普通は、パーティーを組んでから予定を決める場合もあるだろうしな。
「実はギルドマスターから依頼を受けていまして。その辺りのことも説明しますので、中に入って食事にしましょう」
俺は玄関の扉を開けて、フローラさんに入るよう促した。
「はい……」
フローラさんは家を見たまま微動だにしない。
『行こ〜?』
ミミが尚も固まるフローラさんの手を取り、家へ入っていく。
「靴はそこに脱いでくださいね」
「あ、はい」
キョロキョロと室内を見回すフローラさんを、リビングダイニングに案内する。
「荷物はその辺に置いて下さい。それじゃあ、夕食にしましょう」
「分かりました」
席に着き、夕食にする。
今日はあらかじめ作り置きしてあったオムライスにする。
というか、森でのモンスター退治の間は、全て作り置きで対応するつもりだ。
こういう可能性を考え、街までの移動中に料理はたんまり作っておいてある。
ミミも手伝ってくれたので、街にいる間は無理に作る必要はない。
料理をテーブルに並べ、食事にする。
「美味しい……」
ひと口食べたフローラさんが呟く。
「気に入ってもらえてよかったです」
こうやって人から美味しいと言ってもらえるとやっぱり嬉しい。
もっと上手くなりたいというモチベーションにも繋がるよな。
そんな事を思っていると、ミミが空になったお皿を差し出してきた。
『マスター、おかわりいいですか?』
「いいですよ」
俺は頷きながら、おかわりを出す。
ミミの健啖ぶりも相変わらずだ。
「食べる姿もかわいい……」
フローラさんは食事する事も忘れ、ミミの姿に夢中だ。
「フローラさんもおかわりが必要だったら、遠慮なく言ってくださいね。沢山あるんで」
「ありがとう、ございます」
ゆったりと食事を楽しみ、最後はお茶と癒やし効果を注入した月見団子で一服。
もしかしたら、これでフローラさんの喉の不調が治るかも?
と、団子を食べるところを食い入るように見ていたら、「美味しいですね」と返されてしまった。
ちょっと恥ずかしい。
肝心の喉の不調に変化はなし。うーん……、俺のスキルでは効果がないのかな。
のんびりとした雰囲気のままお茶を楽しみ、明日以降の予定を話しておく。
「実はギルドマスターから依頼を受けていて、当分はその依頼をこなすことになります」
「そうだったんですね。どんな依頼ですか?」
「街周辺のモンスター討伐です。森と海のモンスターの数を減らして欲しいとのことでした。祭りで訪れる観光客への安全を、少しでも確保するためのようですね」
「祭りまで、日数はありますけど、まるもっちーさんたちだけで、やる予定だったんですか?」
「そうですよ?」
「すごい数になると、思うんですけど……」
「今日のペースを維持すれば問題ないかと」
「確かに……」
「まあ、そんなわけなんで、しばらく森にこもります。それが終わったら海に行く予定ですね」
「分かりました。無理を言ってパーティーに、入れていただいたし、頑張ります!」
「よろしくお願いします」
『よろしくね!』
説明を終えた後、改めて挨拶。
「さて。それじゃあ、部屋に案内しますね」
食事も終わり、人心地ついた。
後は部屋でゆっくりしてもらおう。
俺はフローラさんを二階の客間に案内し、扉を開けて中を見せる。
「ここを使ってください」
「広い……。いい部屋……」
「ありがとうございます。それじゃあ、風呂を使ったら教えてくださいね」
「いえ、お先にどうぞ」
「じゃあ、終わったら呼びにいきますね」
また、どうぞと言いながら譲り合いになる気がしたので、先に使わせてもらうことにする。
俺は扉を閉めると、ミミと一緒にお風呂へ向かった。
明日からは森のモンスターをバンバン倒して行こう。
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