300 新たなパーティーメンバーが参入!?
振り返れば、フローラさんがこちらへ駆けて寄って来るところだった。
「弟子は、諦めました。パーティーに、入れて、ください!」
フローラさんが凄い勢いで頭を下げてきた。
「いや、それも……」
今回、ギルドマスターの依頼をするに当たって、人手の必要性は感じていない。
申し訳ないが、ここは断らせてもらおう。
「お願い、します!」
が、俺の言葉を聞いてもフローラさんは引き下がらない。
再度頭を下げ、強く言われてしまう。
「でもなあ……」
昨日はモンスターに襲われていたし。
一人で行動させるのは、ちょっと心配ではある。
「お願い、します!」
と、フローラさんがまた声を張り上げて言った。
さすがに三度目ともなれば、周囲が気にし始め、視線がこちらに向く。
皆、何事かと俺たちを見つめだした。
必死な表情でお願いするフローラさんを断る俺。
どうにも絵面が悪い。これではあらぬ誤解を受けてしまいそうだ。
周囲がザワザワし始め、人だかりが大きくなっていく。
こ、これは気まずい。この際OKしてしまうか……。
「わ、分かりましたよ。頭を上げてください」
周囲の視線が気になった俺は、フローラさんのパーティー参加を承諾した。
こうなったら俺たちと同行してもらってレベルを上げてもらおう。
一人で依頼をしても、問題ないくらい強くなってもらえばいいのである。
「いいんですか!?」
フローラさんが勢いよく顔を上げ、キラキラと目を輝かせる。
「はい、一緒に行きましょう」
「やったー!」
フローラさんは喜びの余り、その場で飛び跳ねた。
集まっていた人だかりの視線が痛い。
ちょっと恥ずかしいぞ。
さっさと話を進めてギルドを出た方が良さそうだ。
「ところで、フローラさんは遠距離への攻撃手段を持っていますか?」
と、俺たちと同行するに当たって一番重要なことを尋ねた。
「遠距離、ですか?」
「俺たちは余りモンスターに接近せずに戦うので、近接武器だと戦闘に参加しにくいんですよ」
剣では、俺の投石やミミの根っこに追いつけない。
射程の長い攻撃方法を何かしら持参してほしいところだ。
「そうなんですね。じゃあ、弓を持って、いきます」
「分かりました。それじゃあ、よろしくお願いします」
と言って手を差し出す。
「よろしく、お願いします!」
俺の手をフローラさんが握り、握手を交わす。
『よろしくね』
握手を見ていたミミが笑顔で手を伸ばす。
「ミミちゃん、よろしく、お願いします!」
それを察したフローラさんがミミと握手。
これでパーティー結成だ。
フローラさんが弓を取りに行っている間に、素材買取所へも寄っていく。
昨日出したモンスターの解体と査定が済んでおり、解体費用を引いた買取価格は金貨二千五百六十六枚。
レアな個体が含まれていたと言っていたが、かなりの金額になった。
素材買取所を出たところで、弓を持ってきたフローラさんと合流。街の外へ向かう。
当然、外に出るまでは俺がフローラさんを横抱きにして走った。
フローラさんはそのことを想定していなかったらしく、かなりうろたえていたが、問答無用で運搬だ。
近場の森に入り、早速モンスターを探す。
ギルドマスターの話では、モンスターの討伐が追いついておらず、かなりの数がいるということだったが……。
「いた……」
森に入って数秒と経たずにモンスターを発見する。
しかも、一匹でなく複数。
こんなにも簡単に遭遇するとは。
ミミとフローラさんもモンスターの存在に気付き、身構える。
まずはミミに拘束してもらうか……。
「ミミ、頼んだ!」
『任せて!』
俺の言葉を受け、ミミが根を生やす。
地中から現れた根の大群は、眼前にいるモンスターの群れをあっという間に拘束した。
「ナイス! 後は倒すだけだな」
俺は根を避けた個体を投石で倒しながら言った。
『ミミも倒していくね』
と、根を操作し、拘束したモンスターの首をひねっていく。
何度もやっていることなので、言葉数が少なくとも以心伝心。
今日もナイスなコンビネーションである。
「助かるよ」
うん、いつも通りの展開だ。
これならあっという間だな。
「フローラさんも攻撃してくださいね」
と、声をかける。
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