295 突撃、素材買取所……!
次に素材買取所へ向かうことにする。
「まずは、顔出しがてらに素材買取所に行ってみるか」
まだこの街近辺のモンスターは倒していないが、売れる素材は山ほどあるんだよね。
この街で大量にモンスターを倒すことが確定してしまったし、手持ちの死骸を少し減らしておこう。
「こんにちは」
素材買取所の受付へ向かい、声をかける。
「いらっしゃい。俺はパット。今日は何の用だ?」
と、バンダナを巻いた男性が挨拶してくれた。
「まるもっちーと言います。よろしくお願いします。今日は解体込みの素材売却で来ました。それと聞きたいことが」
「アンタがまるもっちーか。アンガスから話は聞いてるぜ。今回は解体済みの素材じゃないんだな」
「はい。今回は道中で倒したものなので。次回からは解体済みの素材になると思います」
と、事情を説明する。
早くもギルドマスターから話が通っていることに驚きだ。
通信装置でもあるのかな。
「OKOK。まずはモノを見せてもらおうか? 収納鞄に入っているのか?」
「五十ほどお願いしたいんですが、ここで出しても大丈夫ですか?」
ひとまずは五十。もっとあるが、あまり大量に出すと負担をかけてしまうからな。
「多いな。倉庫に行こう。付いて来な」
五十という数を聞いたパットさんが驚きの表情となり、手招きする。
俺は頷くと、その後に続いた
「ここなら大丈夫だ。好きなだけ出してくれ」
パットさんの案内の下、空き倉庫に通された。
「それじゃあ、失礼して」
早速モンスターの死骸を五十出す。
一体一体が巨大なため、一気に倉庫が息苦しくなる。
出した種類は適当。レアなものが含まれているかもしれないが、特にこだわりもない。
モンスターとはよく戦うので、バンバン処理していかないとパンクしてしまうのだ。
「ほんとに五十あるとはな……。これだけあると解体にも時間が掛かる。査定は解体が終わった後でもいいか?」
「はい、それでお願いします」
「明日確認に来てくれ。もし解体が終わってなくても、大まかな査定金額は出せると思う」
「分かりました。よろしくお願いします」
「あと、聞きたい事があるんだっけ。何が知りたいんだ?」
死骸の受け渡しを終えた後、パットさんが俺に尋ねてくる。
初めに言った事を覚えていてくれたようだ。
「影真珠という素材を扱っているお店があったら、教えていただけないでしょうか?」
店を一軒一軒当たるより、ここで聞いた方が早いと思って聞いてみた。
素材を扱っているパットさんなら、そういうお店にも詳しいはず。
「多分ないな」
と、パットさんが即答した。
表情に一切変化がなかったので、当たり前のことを答えたかのような印象を受ける。
「ええ!?」
まさか、ないと答えられるとは……。
「ここ何年かソーンシェルフィッシュの解体持ち込みがないんだ。もしかしたら昔に獲れたものが、店に出ているかもしれんが……。望み薄だな。普通なら加工されちまってる。素材の状態で残っていることはまずないだろう」
残念ながら店で売っている可能性は限りなくゼロ。
となると、素材の元となるモンスター本体を探し出すしかないか。
「そうですか……。ソーンシェルフィッシュってモンスターはこの辺りに生息しているんですか?」
「うーん……。この辺りでもあるし、そうでないとも言える」
「どういうことでしょうか?」
パットさんの回答に首を傾げる。
なぞなぞみたいだな。
「とても希少なんだよ。一応この辺りで倒したという報告もあるし、俺も解体したことがある。だが、生息しているというほどの数じゃないんだよな。かといって、どこかで大量にいるという話も聞いたことがない。影真珠自体とても高値で取引されているから、どこでも希少な存在なんだと思うぜ?」
「そうなんですね……」
レアモンスターのレア素材というわけか。
「まあ、地道に探すしかないな」
「はい、頑張ってみます。情報をありがとうございました」
あまり俺にとっては嬉しくない情報であったが、知らないよりは増しだ。
希少という事が分かったし、良しとしよう。
本作品を読んでいただき、ありがとうございます!
面白い、続きが読みたいと思っていただけたなら、
広告の下のブックマークの登録、
ポイント投入欄を☆☆☆☆から★★★★★にしていただけると、作者の励みになります!
よろしくお願いします!




