294 素材の情報ゲット……!?
ついさっき、フローラさんが何度もモンスターに襲われている場面にも遭遇したし、森にいるモンスターの数は相当多いのかもしれないな。
でも、海のモンスターは冒険者が海に出る分、減っていそうだけど。
「で、海のモンスターが多いのは冒険者が漁をメインにしているためだ。魚を獲るのに邪魔なモンスターは倒すが、それほど積極的に討伐を行っているわけじゃないから、どうしても増えてくるんだ」
「なるほど、そういうわけなんですね」
あくまで漁がメイン。
モンスター討伐は二の次になってしまっているというわけか。
確かに、漁と討伐を同時にこなすのは無理があるよな。
「ああ。一応、討伐報酬を上げたりして、対策はしているんだが、ギリギリのバランスなんだよ」
説明しながらギルドマスターが苦い表情になる。
この街ならではの問題というのは、こういう事だったのか。
「倒すのは得意なんで、任せて下さい。でも、海のモンスターはうまくいくか未知数ですね」
森のモンスターなら、なんとでもなる。
問題は海のモンスターだな。果たして、簡単に討伐できるだろうか。
「さっきも言ったが、もうすぐ祭りがある。だから、そろそろ観光客が大量に来るようになるんだ。その際の事故を減らすため、モンスターの数はできるだけ少なくしたい。やりたい放題やってもらってかまわないからな」
ギルドマスターがやりたい放題という部分を強めて言いながら、ニヤリと笑う。
言ったセリフと傷痕のある顔が相まって、なんとも悪そうに見えるな。
「あ、ひとつだけいいですか?」
大量に倒すなら、ひとつだけ条件をつけておくか。
「なんだ?」
「モンスターを大量に倒すのが目的となるなら、解体はこちらでしてしまう形にしたいのですが、構いませんか?」
「ん? いいぞ。むしろありがたいくらいだ」
「こう見えて、解体もそこそこ得意なんですよ。その方がスムーズに行くと思うので」
どのくらいの数を倒すことになるか分からないが、百を越えるのは確実だろう。
そうなってくると、こっちで解体を済ませておいた方がいい。
そうしないと素材買取所がパンクしてしまう。
「分かった。素材買取所の方には、俺から話を通しておく」
「ありがとうございます」
「もし、持ち込む量が多くなりすぎる場合は、そっちで一旦預かってくれ。アックスブルの時みたいにな」
「ああ……、知っているんですね」
「もちろんだ。お前のウソみたいな話の数々は全て承知している。まあ、こちらの保存スペースにも限界がある。数に関しては、素材買取所で話し合ってくれ」
「了解しました」
俺の情報が筒抜けなのが怖いが、話がとんとん拍子に進むのはありがたい。
俺の事を知らない人に説明すると、どうしても疑われちゃうからな。
「説明は以上だ。何か質問はあるか? 依頼以外のことでも構わんぞ」
「えっと、影真珠って素材をご存知でしょうか?」
ギルドマスターに話を振られ、探している素材について尋ねた。
俺がこの街に来た目的の一つである。
「ああ、ソーンシェルフィッシュの素材だな。それがどうかしたか?」
「おお! その素材を探しているんですが、街で売っているでしょうか?」
これは好感触。素材名を言っただけで、反応が返ってくるとは。
ギルドマスターの反応に、期待が膨らむ。
これは簡単に手に入るかも?
「希少な素材という事は知っているが、売っているかどうかまでは分からん。店に行って直接聞いてみるんだな」
残念ながら、ギルドマスターは素材の有無まで分からないようだ。
まあ、仕事と無関係だし、しょうがないか。
「それもそうですよね。あと、剣術を教わりたいんですが、道場のような場所は有りますか?」
少し前から武器の扱いを覚えたいと思っていたので、聞いてみる。
練習できる場所があるなら、ちょっと通ってみたいんだよな。
「ないな。習いたいなら依頼でも出してみたらどうだ?」
「その手があったか。ありがとうございます!」
なるほど、依頼を出せばいいのか。
そういえば、タマリの街で剣術指南の依頼を見たことがある。
あんな感じで、俺が依頼を出すわけか。
聞いてよかった。自分では思いつかなかったアイデアだ。
「他には何かあるか?」
「いえ、大丈夫です」
「よし。それじゃあ、祭りの手伝いとモンスター討伐を頼む。不審船の情報が入ったら教えてくれ」
「分かりました。失礼します」
俺はギルドマスターとの面会を終え、部屋を辞去した。
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