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224 調整完了! とんでもない展開に……!

 

 それから四日後、再調整の作業が完了した。


 十日を想定していた日程は大幅に短縮できてしまった。


 その間、ジョゼさんから魔走車について色々と教わり、有意義な時間を過ごすことができた。


「思いの外、早く調整できましたね」


 俺は調整が終わった魔走車を前に呟く。


「そもそもこの魔走車はサーキット場以外での走行も視野に入れて作っていたからな。それを速度重視に調整していたから、元に戻す作業ようなものだ。あと、君の錬金術が反則くさいんだ……。細かい部品もその場で生成したり、微調整したりできるから、時間が短縮できてしまったんだよ……」


「はは……」


 俺は何と返していいか分からず、愛想笑いを浮かべた。


 実際、作業中は部品の調達に行くことがなかった。


 俺がその場で原料から部品を生成したからだ。


 ついでに部品の微調整も機材や工具を使わずに、錬金術で行った。


 本来、道具を使って行う作業の大半を錬金術を使って一瞬で仕上げたから、時間が短縮できたのか……。


 うん、そう言われると反則といえなくもないな。


「まあ、いいじゃないですか。魔走車の調整というから、どんなことをやるのかと思ったら、付け足すことが多かったですね」


 と、作業を思い出しながら呟く。


「その通り。レースには不用で削った機能やパーツを元に戻すだけだから、出費も抑えられたしな」


「後は試運転だけですか?」


 最後に実際に運転して、微調整をして完成といったところだろうか。


「うむ、テストの後にサイズを調整すれば完了だ。燃費も見たいから、テストは長距離を走っておきたいところだな。明日の長距離レースに飛び込み参加でもするか」


 などとジョゼさんが冗談めかしに言う。


 早めに済んだせいか、発言にちょっと余裕が窺える。


 が、俺はジョゼさんの発言で、あることを思い出した。


「あ、忘れてた……」


「どうしたんだい?」


「すいません、ジョゼさん。俺、明日の長距離レース本番に同行することになっているんです」


 調整に熱中して、すっかり忘れていた。


「そういえばそうだったね。私もすっかり忘れていたよ。内容を詳しく聞いていなかったが、どういう依頼なんだい?」


「ギルドからの依頼で、事故やトラブルが発生したときの、救助要員です。先頭集団に付いて行って、事故が起きたら瓦礫を撤去したり、出場選手の救出に協力したりするよう言われています」


 言葉に出すと滅茶苦茶な依頼だな。


 レースに出場する魔走車に走って付いていって、素手で瓦礫を撤去しろって訳が分からない。


 文字に起こすと意味不明だぞ。


「そうか……。存分に腕をふるってきたまえ」


 が、ジョゼさんは俺の説明に納得。


 一切疑問を持たなかったようだ。


 まあ、それならそれで話が早い。


「最後の調整に付き合えず、すみません」


 できれば最後まで手伝いたかったが、日程を指定された依頼をずらすわけにもいかない。


 残念だが仕方ない。


「気にする事はない。後は気楽にドライブすれば終わりなんだ。……そうだ! 君の依頼に同行しよう。報酬を受け取らなければ問題あるまい」


 と、ここでジョゼさんが閃いたと言わんばかりに顔を輝かせて、同行すると言い出した。


「え……、どうだろう。もし同行するのであれば、事前に問い合わせて了承を得ておいた方がいいですね。ちょっとひとっ走りして聞いてきますよ」


 さすがに俺一人で判断できない。


 ここはギルドマスターに話して許可を得ておいた方がいいな。



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