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206 到着! まさかの反応が……!

 

「なぜか言葉の端々に危険な匂いを感じ取ったんだが……」


 ジョゼさんが顔を青ざめさせながら数歩後退する。



「偶然ね、ジョゼ。私も何か嫌な予感がするわ……」


 ヴィヴィアンさんも何かを察知し、じわじわと俺から距離を空け始める。


「それじゃあ、街の門の辺りまで行きますね」


 俺はそんな二人に接近し、問答無用で両脇に抱え込んだ。


「おい、私は何も言ってない。了承していないぞ!」


「こら、レディの扱いがなってないわよ。雑にしないの!」


 などと、二人に言われるも無視だ。


「それじゃあ行きますよ? 舌をかまないように喋らないで下さいね」


 軽く注意事項を説明し、駆け出す。


「「キャァアアアアア!」」


『行けぇー!』


 頭上からはミミの歓声が、両脇からはジョゼさんとヴィヴィアンさんの悲鳴が聞こえる状態でダッシュ。


 そのままの姿勢で街の門を抜け、農地へ出る。


「ここからどっちに向かえばいいんですか」


 一旦停止し、二人に実家の場所を尋ねた。


「い、いや、ここからは近い。歩いて大丈夫な距離だ」


「そ、そうね。問題ないわ。行きましょう」


 ジョゼさんが目配せし、ヴィヴィアンさんが焦ったように頷く。


 ……怪しいな。


「嘘ですね。ジョゼさんは嘘をつくと分かり易い」


「助手だからといって、そんなところまで分からなくていい!」


 ジョゼさんが悲鳴にも似た声で叫ぶ。


 どうやら、ここから実家までまだ距離があるみたいだな。


「ジョゼ! アンタ顔に出すぎなのよ!」


「ヴィヴィだって動揺してたじゃないか!」


 俺の両脇で二人の口論が始まる。


 ――その時、俺は見逃さなかった。


 二人が動揺した瞬間、同じ方向を向いていたことを。


 多分、その方角に実家があると見た!


「視線で方向は分かりました。それじゃあ行きますね」


 俺がそう言うと、二人は口論を止めて押し黙った。


 それを合図に駆け出す。


「「イヤァアアアアア!」」


『キャー♪』


 三人の声を聞きつつ、畑の間に作られた道を走り抜ける。


 何度か作物を運ぶ荷車と擦れ違ったし、方向は間違ってなさそうだ。


 しばらく走ると、家屋が密集して村になっている地帯が見えてきた。


 側まで近づくと減速し、停止。


 ものの数秒で移動完了である。


「着きましたよ」


 そう言うと、脇に抱えた二人を地面へと降ろした。


「ぜぇ……、ぜぇ……、これは、これでドライバーとしての耐性がついたかもしれない」


「魔走車であんな速度出せるわけないでしょ……。初速からおかしいのよ……」


 肩で息をする二人は、両手を膝の上に置いて体を支えた状態で愚痴る。


 激しい運動でもしたかのように息が荒い。


 大丈夫かな?


『楽しかったね!』


 心配そうに二人を見ていると、頭上から楽しげな声が聞こえてくる。


 見上げると、頭上からミミがぴょんと飛び降り、華麗に着地。


 ジョゼさんとヴィヴィアンさん方へ駆け寄り、『大丈夫?』と、撫でていた。



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