204 予選終了! とんでもない結末に……!
詳しいコースの説明と順位の状況がだんだんとゴールに近づいてくる。
そして、とうとう一位の魔走車が姿を現した。
「ミミ、帰ってきたみたいだよ!」
『ヴィヴィアンさんは何番?』
「二位だね。このまま行けば予選通過だ」
『頑張ってー!』
「ヴィヴィアンさん、頑張れー!」
俺たちが声を上げた数秒後、ヴィヴィアンさんの魔走車が二位でゴールした。
「やった、予選通過だ」
『わーい!』
ミミと二人、ヴィヴィアンさんの予選通過を喜ぶ。
「会えるかもしれないから、下に行ってみようか」
『うん!』
というわけで、俺とミミは席を立ち、関係者入口へと向かった。
関係者入口で待っていると、ヴィヴィアンさんと助手の皆がゾロゾロと出てきた。
すかさず手を振って声をかける。
「ヴィヴィアンさん、予選通過おめでとうございます!」
『おめでとー!』
「あら、ありがとう。一位じゃなかったのは残念だったけど、本選出場はできたわ」
俺たちに気付いたヴィヴィアンさんが手を振り返してくれる。
「まるもっちー君も来てたんだ」
「どう? うちの先生は凄いでしょ?」
次いで、クラリッサさんとライラさんが満面の笑顔で話しかけてきた。
「あ、ミミちゃんだ!」
「ちょっと、何勝手に触ろうとしてるのよ」
「まるもっちー君って、やっぱり柔らかいよね」
「あ、私も触る〜」
そこへ他の助手の皆も一斉に話しかけてきて、わちゃわちゃになってしまう。
これは収拾がつかないぞ。
「コラ! 落ち着きなさい。予選通過しただけで浮かれないの」
混乱に拍車がかかったところでヴィヴィアンさんが一喝し、場が静まり返る。
「帰って反省会。それが終わったら本選までのスケジュールを決めるわよ。ほら、さっさと歩く!」
「「「「「はい!」」」」
ヴィヴィアンさんの冷静な言葉を聞き、助手全員が気を引き締めなおした返事をする。
一気に空気が変わったな。
まだ予選なんだし、ここで気を抜くわけにはいかないもんな。
「それじゃあ、私たちは帰るわ。ジョゼにもよろしく言っておいて」
ヴィヴィアンさんはそう言うと、助手の皆に指示を出して撤収準備を始めた。
「分かりました。改めて、予選通過おめでとうございます」
「これくらい当然よ。それに本番は次よ。じゃあね」
「はい。本選も頑張ってください」
『ばいばい!』
俺とミミは颯爽と立ち去るジョゼさんたちを見送った。
ヴィヴィアンさんも無事予選を通過し、本選出場が決まった。
当然よ、と言う声が上ずっていたから、相当嬉しかったんだと思う。
…………
予選が終わった翌日、以前の約束通り、ジョゼさんとヴィヴィアンさんが故郷へ帰ることとなった。




