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203 長距離予選開始! 衝撃の展開に……!

 

 ――それから二日後。


 今日は長距離レースの予選が行われる日だ。


 予選は街の外周を二周し、上位三位までが本選出場となる。


 ミルティユの街へ来た時、外壁の周りが丁寧に舗装してあるなと思ったら、走行路だったというわけだ。


 つまり、長距離レースは壁伝いとはいえ、街の外での走行となる。


 長距離レース用の魔走車には結界が展開できる機構が備わっているので、モンスターが襲い掛かって来てもある程度は対応できる。


 また、そういった機能が搭載されているため、短距離用の魔走車より大型だ。


 一度、ヴィヴィアンさんの工房でレース用の魔走車を見せてもらったことがあるが、短距離用の魔走車とは迫力が違った。


 そんな大型魔走車の走る様を観戦する客席は外壁の上にある。


 これなら結界の内側なので安全だ。


 そして、客席から見えないところでのレース展開は実況が補う形になっている。


 その実況がどうやって行われるかはなぞだ。


 もしかして、高所から望遠鏡のようなもので見ながら実況するのかな。


 そんな事を考えながら、客席に着く。


 下を見下ろせば、出場する魔走車がスターティンググリッドへ移動しているところだった。


「ヴィヴィアンさんはどこだろう……。お、いたいた」


 ヴィヴィアンさんはすでに魔走車を止め、助手の皆と打ち合わせを行っていた。


 皆の服装を見ると、ヴィヴィアンさんだけレーシングスーツ姿だ。


 以前、この街に工房を持つ人しか参加資格がないと聞いたし、運転はヴィヴィアンさんがするのだろう。


 様子を窺っていると、打ち合わせを終えたヴィヴィアンさんが魔走車に乗り、準備を整える。


 他の出場者も魔走車に乗り込み始め、緊張感が高まっていく。


 数分後、全車の準備が整い、スタートの合図が出た。


「ヴィヴィアンさん頑張れー!」


『頑張って!』


 俺とミミは発進する魔走車へ声援を送る。


 ヴィヴィアンさんの魔走車は好スタートを切り、上位グループに入った。


 しばらくすると、客席からは見えないほど遠くへと行ってしまう。


 ここからは実況だけが頼りだ。


 実況を聞く限り、ヴィヴィアンさんは好位置をキープし続け、上位グループで順位を上げている様子。


 放送を聞きながら魔走車が戻ってくるのを今か今かと待つ。


 さすがにコースの距離が長いだけあって、短距離レースのようにすぐには一周が終わらない。


 そわそわしながら待っていると、トップの魔走車が帰ってきた。


 次いで、二位三位の魔走車も見える。


 ヴィヴィアンさんの魔走車は二位につけていた。


「後一周! ヴィヴィアンさん、頑張ってください!」


『頑張れ! 頑張れ!』


 俺たちは凄まじい速度で通り過ぎる魔走車に向かって叫ぶ。


 魔走車は客席があるエリアを通り過ぎ、あっという間に小さくなって見えなくなる。


「このまま順位を維持できれば予選突破だな」


『行っちゃったね』


「うん。次がゴールだから一番に帰ってこれるように念じていようか」


『うん! いっぱい頑張ってって思うね!』


 俺とミミは目を閉じて、手をあわせる。


 二人でヴィヴィアンさんが一位で帰って来れるように強く念じた。


 実況によると、ヴィヴィアンさんの順位は二位と三位の間を行き来しているようだ。


 最終周も残りわずか。上位グループがコース終盤に入り、実況の熱も入る。


 詳しいコースの説明と順位の状況がだんだんとゴールに近づいてくる。


 そして、とうとう一位の魔走車が姿を現した。



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