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178 工房を訪れるも、衝撃の展開に……!

 

「ちょっと、よかったの?」


「私たち、結構な人数だよ。大丈夫?」


「まあ、料理は他にもあるんで何とかなりますよ」


 クラリッサさんとライラさんが心配顔で聞いてくるので、大丈夫と答える。


 他の作り置きを出せば、量が足りないという事はないだろう。


 こうなったら盛大にいくか。


 というわけで、今日の夕食はヴィヴィアンさんの工房にある食堂へお邪魔することになった。


 ジョゼさんの工房だと、全員入れないんだよね。


 街に戻り、工房に帰ると、そのことをジョゼさんに伝える。


「分かった。私の分はここに置いておいてくれたまえ。君達は向こうで食べてくるといいよ」


 すると、自分は一人で食べると言い出してしまう。


 どうやらいつもの人見知りが発動したみたいだ。


「一緒に行きましょう。食事をするだけですから長時間居座るわけでもないですし、無言で食べていればいいだけですって」


『行こ?』


 無理にコミュニケーションをとる必要はなく、食うだけだと説明する。


 これで少しはハードルが下がるといいんだけど。


「で、でもなぁ」


「ヴィヴィアンさんもいるし大丈夫ですよ」


 あまり無理強いをするつもりはないが、ジョゼさんがヴィヴィアンさんと食事をするいい機会なんだよね。


 何より一人で食べるなんて寂しいじゃないか。


「……それじゃあ、行こう」


 俺の言葉を聞き、ジョゼさんが迷いを見せつつも頷く。


「ありがとうございます」


 というわけで、俺とミミにジョゼさんの三人でヴィヴィアンさんの工房にお邪魔した。


「中はこんな感じなんですね。豪華だなぁ」


『大きいね!』


「そう? 人数が多いとこれくらいの広さは必要よ」


 俺とミミは高い天井を見上げながら案内してくれるクラリッサさんの後に続く。


 そんな中、ジョゼさんはカチコチになって相づちを打つのが精一杯になりつつあった。


 俺が話を振っても上の空で「ああ……」と返すのみ。ヴィヴィアンさんが来れば、いつもの調子が戻ると思うが、それまではこの状態かな……。


「ここが食堂よ。先生を呼んでくるから、準備をしていてもらえるかしら?」


「分かりました。出来上がってるものを出すだけなんで、すぐ済みますよ」


「それじゃあよろしく」


「はい」


 クラリッサさんと別れて食堂へと入る。


 中ではもう助手の皆さんが座って待っている状態だった。


 俺たちが入った瞬間、助手の皆さんが一斉にこちらを向く。


 そしていきなり立ち上がり、俺たちの方へ駆け出してきた。


 一体何事だ、と一瞬思考が停止している間に、ジョゼさんが助手の皆に取り囲まれてしまう。


「ジョゼさんだ!」


「あ、あ……どうも」


「今日はぬいぐるみじゃないよ!」


「食事だから……」


「撫でてもいい?」


「ええ!?」


「私も撫でる!」


「や、やめ……」


「はいはい! 私も!」


「うわあぁあああ!」


「ずるい! 私だって!」


 助手の皆と受け答えしている間に、もみくちゃにされてしまうジョゼさん。


「まるもっちー君! まるもっちー君!」


 最後は俺の名を呼んで助けを求める展開に……。


 慌てた俺は、人波かき分けジョゼさんを救出。


 囲いを脱出したジョゼさんは素早く俺の背に隠れ、「シャー!」と皆に威嚇の表情をとった。



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