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177 完全包囲! とんでもない状態に……!

 

 次いでライラさんも現れ、目を丸くる。


「めっちゃ揚げてるじゃん……」



「なんかいい匂いがするから来てみたら、すごい量の揚げ物してるし……」


 と、コロッケを凝視しながら言われてしまう。


 作り置き前提で作ってるから大量なのは確かなんだよね。


 どう説明したものかと悩んでいると、クラリッサさんたちの背後から同じ制服を着た女性が次々現れ、口々に話し始めた。


「何々? どうしたの?」


「あ、美味しそう!」


「こんなとこで屋台やってるの?」


「いい匂い〜」


「ひとつ下さい!」


「私は二つ!」


 などと言われ、行列が出来てしまう。


「す、すみません。これは売り物じゃないです。今日の夕食に作っていただけなんで」


 俺があたふたしていると、見かねたクラリッサさんとライラさんが間に入ってくれた。


「ほら、並ばないの! まるもっちーが困ってるでしょ」


「それにしても、なんでこんなところでご飯なんて作ってるの。森の中だよ?」


「ギルドの依頼の空き時間を利用して作っていたんです。皆さんヴィヴィアンさんの助手なんですか?」


 ここで料理をしていた建て前を説明しながら、クラリッサさんたちを見回す。


 全員同じ制服ということは、皆ヴィヴィアンさんの助手なんだろうか。


「そうよ。今日は屋外で魔法陣の発動練習だったの」


「街中で使って失敗すると危ないのは森の中で練習する事にしているのよ」


「なるほど、そういうことだったんですね」


 と、クラリッサさんとライラさんの説明に頷いている間に、他のメンバーがミミとコロッケに群がり始めてしまう。


「君、かわいいね」


「私、この子のぬいぐるみを先生の部屋で見た気がする」


「あ〜、それは私も思ってた。今、先輩と話してる人のもあったよね?」


「え〜、見てみたいかも!」


「揚げたてで美味しいそう……」


「これだけあるし、ひとつくらい食べてもバレないんじゃない?」


「お腹減った……」


「私も、練習で動いたからお腹ペコペコ」


「うう、疲れた〜」


 と、皆バラバラに行動し、滅茶苦茶だ。


「ちょっと、あんた達何やってるの! もう帰るよ!」


「二人に迷惑かけないの。私たちも帰って夕飯の準備をするわよ!」


 クラリッサさんとライラさんが混乱を収めようとしてくれるも、助手の皆はどこか不服そうな表情で「えぇ〜……」と言うだけだ。


 凄くぐったりした様子だし、相当ハードな練習だったのかな?


『どうぞ。飴ですよ』


 と、ミミがぐったりと転がる助手の皆に飴を配り歩き始める。


 飴を貰った皆は「甘い〜♪」「うー、美味しい」「お腹減ったぁ、もっと〜」と様々な反応を返しつつも、ミミにお礼を言っていた。


『マスター、飴だとお腹一杯にならないみたいだよ!』


 飴を配り終えたミミが心配そうな顔で俺に報告してくれる。


 あの状態で街まで帰ってから食事の準備をするのは大変そうだし、ここは俺が一肌脱ぐか。


「よかったら、一緒に食べますか? これだけあればなんとか足りそうですし」


 コロッケは作り置き分を入れれば充分な量がある。


 これだけあれば皆で食べても大丈夫だ。


「え、いいの!?」


「やったー!」


「よし、すぐ帰ろう」


「ご飯♪ ご飯♪」


 俺の言葉を聞いた途端、皆がシャキっと立ち上がり移動し始める。


 切り替えが早いな……。



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