171 材料を揃えようとするも、まさかの事態に……!
「今日はカレー粉作りの一日になりそうだな」
作る量を逆算すると、それなりに時間がかかりそうだ。
だが、カレー粉のためなら頑張れる。
俺はすりこぎ棒を動かし、ひたすらスパイスをすり潰していく。
『ゴリゴリいってるの』
「ミミもやってみる?」
興味津々に見つめてくるミミにやってみるかと尋ねたら、元気よく『うん!』と返ってきた。
それなら手伝ってもらおうかな。
「俺が下の器を押さえているから、中の物を潰すようにゴリゴリ回してね」
『分かったの。よいしょ、よいしょ……』
可愛らしい掛け声とともに、ミミがすりこぎ棒を回す。
が、かわいさに反してパワーは素晴らしいのひと言。
さすが高レベル精霊。
ミミはすり潰す作業が楽しかったのか、ノリノリでやってくれた。
「ありがとう。いい感じになったよ。もう一回やるんだけど、まだ大丈夫?」
『全然疲れてないから大丈夫だよ!』
「よーし、その調子でいってみよう!」
『いってみよう!』
上機嫌のミミと一緒に三回目のすり潰し。
四回目から交代して、俺が香辛料をすり潰す。
そんな事を繰り返し、五回目を終える。
ひとまず今回はこの位にしておこうかな。
「ありがとう。これだけあれば十分かな」
『うふふ、一杯できたね!』
出来上がった粉を前に二人でニンマリ。
それじゃあ、次の工程に行きますか。
できた粉をフライパンで軽く煎る。すると香りが強くなってきた。
「おお、カレー粉の匂いだ……」
あの良く嗅いだスパイシーな匂いが漂い、ちょっと感動する。
焦げないうちにフライパンから取り出すとカレー粉の完成だ。
『初めて嗅いだ不思議な匂いなの』
「でも、いい匂いでしょ?」
『うん!』
「出来上がるまでもう少しかかるから待っててね」
ミミにもカレーの匂いは好評みたいだ。
辛味の香辛料は少なめにしてあるので、これでカレーを作ればミミでも美味しく食べられると思う。
ミミと話しながらフライパンで煎る作業を何度か繰り返し、すり潰して混ぜた香辛料を全てカレー粉に作りかえてしまう。
出来上がった物はは今日使う分を残してアイテムボックスへしまった。
「よし、ここからが本番だ……」
カレー粉を作り終え、カレー作りへ突入する。
まずはみじん切りにしたタマネギ、にんにく、しょうが、リンゴを炒めて一旦取り出す。
なるべく辛味を感じにくい味付けにしたいのでリンゴの量は多目を意識した。
次にカレー粉と油、小麦粉を入れて軽く炒める。
そこへ水を投入してカレー粉を伸ばし、ひと口大に切ったラッシュボアの肉とさっき炒めた野菜類を入れて煮ていく。
本来なら肉の表面を焼いておいた方がいいのかもしれないが、面倒なのでやらない。
ある程度火が通ったらひと口サイズに切ったタマネギ、ジャガイモ、ニンジンも入れて煮る。
野菜と肉に火が通ったらら完成だ。
「一応それっぽくなったけど、味はどうだろう……。うん、ちゃんと出来てるぞ!」
出来上がったものを味見してみると甘口カレーそのもの。
これは嬉しい。会心の出来だぞ。




