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170 抗えない禁断症状で窮地に……!?

 

 ――翌日。


 禁断症状が出てしまう。


「無性にカレーが食いたい……」


 多分、ここ何日か前の世界の料理を堪能したせいだ。


 そのせいで、カレーの味が恋しくなってしまったのだ。


『カレー?』


「料理の名前なんだ。いい匂いがするんだよ」


 ミミに聞かれ、カレーの特徴をざっくりと答える。


 意外と言葉だけで説明するのが難しいぞ。


『いい匂い? お花の匂いがするの?』


「ううん、何て例えればいいかな……。ちょっと香辛料を探し回ってみるか」


 首を傾げるミミにうまく説明できないまま、二人で市場へ赴く。


 ここは不思議な物が色々ある街。探せば見つかるかもしれない。


「大体揃ってしまった……」


 色んな店を回った結果、カレー粉を作るのに必要な香辛料が揃ってしまった。


 足りないものもあるが、別にプロが作るカレーを再現したいわけじゃないから、なんとかなると思う。


 こうも簡単に材料が揃ってしまったのは、ほぼリチャードさんのお陰だ。


 以前会ったリチャードさんがやっているお店は、特殊な食材をメインに扱う店だった。


 キノコの乾物や、魚の干物、ドライハーブ、家庭料理では滅多に使わないような香辛料。


 初めてお店を訪ねた時は、その品揃えに驚いた。


 どれも手の込んだ料理や、お店で使う物ばかりだ。ちょっと癖が強いんだよね。


 確かにこのラインナップでは、シプレの街の現在の状況と需要がマッチしないだろう。


 だが、俺にとっては非常にありがたい品揃えである。


 特に香辛料の品揃えが豊富なのは助かった。


 中でも売れ筋の商品は材料そのままの状態のものと、すり潰してパウダー状にしてあるものの二種類そろえてある充実振り。


 ちなみに、ラー油を作る時に様々な香辛料と一味を買ったのも、この店だったりする。


 今回は勢いに任せて店の商品を全種類購入してしまった。


 リチャードさんには気を使って買い物されていると勘違いされるほどの爆買いとなってしまったが後悔はない。


 必要だから買ったと説明したけど、滅茶苦茶感謝されてしまった。


 今回のカレー粉作りと、今の最終目標である中濃ソースを作るためにはこの位は必要になるんだよね。


 今回は香辛料の取り扱いを学ぶためにもカレーにチャレンジする。


 難易度は高そうだが、成功すればあの懐かしい味を味わえる。


 俺は出来上がったカレーの味を想像しつつホクホク顔で工房へ帰宅。


 早速調理準備に入る。


「まずはカレー粉だな」


 と、買って来た香辛料を見る。


 パウダー状になって売っているものもあったが、原形のままのものもあるので、すり潰す必要がある。


 というわけで、材料を全てすり鉢に放り込んでいく。


 カイエンペッパー、ナツメグ、クミン、コリアンダー、ターメリック、カルダモン、クローブ、ローレル、ブラックペッパー、タイム、セージ、シナモン他にも色々だ。


 それらをひたすらすりこぎ棒でゴリゴリと潰す。


 ここでもレベル99のパワーをいかんなく発揮し、人外の速度と精度で粉々にしてやった。


「色はそれっぽくなったな」


 潰している間に全ての香辛料が混ざり、カレー粉特有の色になっていた。


 香りは弱いけど、これはいけそうだぞ。


 出来上がった粉を皿に移しかえ、二回目の準備に入る。


 一度ではすり鉢に入りきらない量だったので、何度かに分ける必要があるのだ。


 なぜそんな量になるかといえば、大量に作り置きするつもりだからだ。


 カレー粉はあるだけあって問題ない。無い方が問題なのである。



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