168 調理中に驚愕の展開に……!?
一旦タネをアイテムボックスにしまい、次はギョウザの皮作りに移る。
残念ながら皮の状態では売っていないので、ゼロから作るしかないのだ。
ここが今回の山場になるだろう。
まずは強力粉と薄力粉を混ぜたものに熱湯を注ぎ、菜箸でかき混ぜる。
混ぜてポロポロした状態になったら手で練っていく。
少し粉っぽく水が足りないくらいの状態でひたすら根気よくこねる。
全体的に練りあがったら玉状にして、濡れ布巾を被せ、常温でしばらく寝かせる。
寝かせた後、さらにこねる。ひたすらこねる。
次に玉状にした生地に打ち粉をしながら棒状に伸ばしていく。
長くなったら折って、二等分にして伸ばす。
そして棒状に伸ばした生地を小分けし、玉状にこねていく。
この小さな玉を伸ばして広げれば、ギョウザの皮になるというわけだ。
『ミミもやってみたいの!』
という強い要望により、二人で玉作りに励んだ。
「一度に作りすぎたかな……」
延々に終わらない作業に思え、ちょっとやり過ぎたかと後悔。
しかし、隣のミミは上機嫌。
『よいしょ、よいしょ……』
笑顔で玉を量産していた。
これは負けていられないぞと奮起し、俺もひたすら玉を作り出す。
根気よく続け、大量の玉が完成した。
「よし、出来たぞ」
『やったね!』
次に玉にした生地を麺棒で平たく伸ばしていく。
一度麺棒で伸ばすと楕円になるので、向きを変えて再度伸ばすと円状になる。
これをただひたすら繰り返していく。
『わあ! 丸くなったね』
と、ミミが興味津々といった様子で麺棒を伸ばす様子を食い入るように見る。
「やってみる?」
『うん、やりたい!』
ミミと二人、黙々と麺棒で生地を伸ばしていく。
初めはうまく円にならなくて何度か修正していたが、段々その回数が減っていく。
コツがつかめてきた頃には全ての皮を伸ばしきっていた。
「よーし、皮はこれで完成だ。今度はタネを詰めていくぞ。ミミも一緒にやろうか」
『うん! やるの!』
「こうやってスプーンでタネを取って、皮に載せる。そしたら手に載せて皮の片方の端に水を塗る。最後は折って、摘まんでくっつける。できる?」
説明しながらギョウザを包んで見せる。
実は俺も初めて包んだが、うまくできた。
この形、懐かしいぜ。
見ているだけで味を思い出して、お腹が減ってくるな。
『こうやって、塗って……、ぎゅっぎゅってするんだね。出来た!』
「おお、上手いね! ミミって器用だよな」
『えっへん!』
服を畳んでもらった時も思ったが、ミミは飲み込みが早い。
初めは失敗することもあるけど、短期間で上達してしまう。
俺よりずっと器用だと思うんだよな。
「さあ、この調子で頑張って包むか」
『任せて!』
気合を入れた俺は、ミミと一緒になって包み作業を黙々とこなしていく。
気がつけば包み終わったギョウザが山積みとなっていた。
「よし、完成」
『いっぱい出来たね!』
「うん、ミミが手伝ってくれたお陰だよ。いやあ、壮観な眺めだな」
出来上がった大量のギョウザを前に満足感に溢れた息を吐く。
タネと皮も分量がぴったりだったらしく、余ることがなかった。
こういう部分がうまくいくと気持ちがいいな。
「さあ、焼いていくか」
さすがに焼くのは一発でうまくはいかないだろう。
失敗分は明日以降の俺の昼飯にするかな。
と、失敗作の処分について考えながら油を敷いてフライパンを熱し、ギョウザを並べていく。




