167 新たな挑戦……!
――翌日。
今日も今日とて、食材の買出しである。
ジャガイモやニンジンの様な野菜類、小麦粉系、肉類といった主となる具材は大分種類が揃ってきた。
が、市場の中も把握していないので店を覚える意味でも、しばらくは通いを続けるつもりだ。
さて、今日は何を作ろうかな。
「昨日とはジャンルが違うものがいいよな……」
ソテーと揚げ物はやったし、それ以外でいきたい。
ここは調理方法がガラっと変わったものを選択した方が練習になるかもしれないな。
『今日のご飯?』
「そうそう、何にしようかなと思ってね」
ミミに聞かれ、献立に迷っていることを答える。
『とんかつ美味しかったよ! ミミ、毎日とんかつでもいいかも』
と、ミミが顔を輝かせて言う。
とんかつを気に入ってもらえたのは嬉しいけど、俺が知っている美味しい物は他にも沢山あるし、もっと色々なものを食べさせてあげたいな。
何かないだろうか……。
と、頭の中で料理屋のメニューを思い浮かべたり、自分が食べたことがあるものを思い出したりしながら、頭を悩ませる。
和食、イタリアン、フレンチ、中華……、うーん、何がいいだろう。
色々と思い浮かぶも、あまり難しいものは作れない。
ある程度お手軽さが求められるんだよね。
散々迷っていると、とあるメニューが思い浮かんだ。
あれなら酢醤油で食べれるし丁度いい。
「ふっふっふ、本当にとんかつだけでいいの? ほかに美味しい物があるかもしれないのに?」
『他にも美味しい食べ物があるの!?』
ちょっといじわる気に言ってみると、ミミが脚にしがみ付いて食いついてきた。
「あるよ」
『どんなの? ねえ、どんなの?』
質問攻めにあうも、ここで答えるのは楽しみが減る気がする。
「何を作るかは、出来てからのお楽しみね」
『うん! 楽しみなの。ミミもお手伝いするね!』
「いつもありがとう。助かるよ」
『うふふ』
というわけで、今回は毛色を変えて焼き餃子に挑戦してみる。
そう、思い浮かんだメニューとはギョウザだ。
酢醤油で食えるものと考えてのチョイスだったが、一気に難易度を上げすぎたかもしれない……。
まあ、失敗してもゼロからやり直せるだけの時間はあるし、チャレンジしてみよう。
「まずはタネ作りだな」
ニラ、ネギ、ニンニクをみじん切りにしながら、白菜を茹でる。
今回も作り置きを考え大量に作るつもりなので、みじん切りをしまくった。
包丁の練習にもなるし、丁度いい。
懸命に包丁を動かしている間に、白菜が茹で上がる。
白菜も当然みじん切りにしてしまう。
俺の体だと熱さを感じても、この程度では火傷しないので冷ます必要はない。
切った白菜を搾って水分を取り、ボウルに投入。
ここでボウルの回りに氷を置いて冷やしておく。
次にラッシュボアの肉でひき肉を作る。
初めはこつこつとひと口サイズに切り分けていき、そこからさらに細かくカット。
最後は叩くようにしてひたすら切る。
元の体でこんなことをすれば腕がつるか筋肉痛に襲われていただろうが、レベル99の餅ボディを以ってすれば楽勝だ。
むしろまな板を切ってしまわないように気をつけないといけないくらいである。
手を高速で動かし、軽く粘りが出るくらいまで肉を切る。
これでひき肉も完成だ。
出来上がったひき肉を野菜のみじん切りが入ったボウルに合流。
次に、砂糖、水、片栗粉、ゴマ油、塩、コショウ、醤油、しょうがの絞り汁をボウルに投入。
全てを入れ終えたところで、ぐいぐいと混ぜていく。
「これでタネは完成っと。次が本番だな」
一旦タネをアイテムボックスにしまい、次はギョウザの皮作りに移る。
残念ながら皮の状態では売っていないので、ゼロから作るしかないのだ。
ここが今回の山場になるだろう。




