162 就寝。とんでもないアイデアを思いつく……!
「そうだ。部屋の整理が済んだんですけど、どこを寝室として使ったらいいでしょうか」
初めは庭で野営するつもりだったが、片づけが早く済んだせいで、室内で寝ることが可能になった。
これならわざわざ外で寝る必要もないなと思い、ジョゼさんに尋ねる。
「私の私室の隣が丁度いいだろう。あそこはもともと客室だったんだ。原形が残っていないがね……。君達が整理してくれた今なら問題なく使えるはずだ」
「分かりました。それじゃあ今日からお世話になります」
「こちらこそよろしく頼む」
と、話がまとまった頃には食事も終わっていた。
片づけを済ませると、新しく自室となった部屋へ移動する。
物がなくなった客間は広く、ミミと二人で使うのも問題無さそうだ。
「今日は一日掃除三昧だったなぁ」
『ピカピカになったね』
「うん、魔法が使えてよかったよ」
ミミとベッドへ横になり、今日一日をふりかえる。
家全体に魔法をかけるという荒技を覚えたし、次からはもっと早く済みそうだ。
その後は、クラリッサさんとライラさんの二人と一緒に買い物に行ったっけ。
そういえばと、その時に話していた服のことを思い出す。
「このオーバーオールも大分くたびれてきたな。やっぱり新しいのにするべきだよな」
よく見れば、至る所がほつれて破けており、修復不可能なダメージを負っていた。
かなり酷使したせいでボロボロだ。
特にとどめとなったのは、ヘルセンチビートル戦だ。
鎧でもないただの服では、あの戦闘に耐えられなかった。
「でも、新しい服をオーダーしても、モンスターと戦うと傷むよな……。その都度オーダーするのか……」
クラリッサさんとライラさんに服屋の場所は教えてもらった。
だが、そこで新調しても職業柄、服の損傷は避けられない。
そこで問題となってくるのが、俺の体型だ。
この体のせいで、服は全てオーダーメイドになってしまう。
服が使い物にならなくなるたびに特注するのは、コスパが悪いんだよなあ。
できれば一着をなるべく長持ちさせたい。
なにかいい方法はないだろうか。
名案が浮かばないかと、うんうん唸ること数分。
「そうだ……。あれを使うか」
悩んだ末、あることを試してみようと決める。
うまくいけば、いい物が作れそうだ。
『何か思いついた?』
隣で横になっていたミミが俺の顔を見て聞いてくる。
「うん、明日家の事を済ませたら、ちょっと外に出ようか」
『はーい!』
ミミの元気な返事を聞きながら、明日の計画を練る。
昼食もあらかじめ作っていけば、かなりの時間を確保できそうだな。
などと考えていると眠くなってきた。
今日一日動きっ放しだったし、さすがに疲れたのだろう。
「今日はもう寝ようか」
『うん! おやすみなさい、マスター』
「おやすみ」
いいアイデアを思いついた俺は明日に備えて眠ることにする。
隣ではタオルケットにくるまったミミが『今日はベッドだね!』と楽しそうにしていた。
う〜ん、やはり野外で寝る時もベッドを用意すべきかな……。




