132 合流! 問い詰められてとんでもないことに……!
「偶然じゃなくて、ヘルセンチビートルを倒した人に会いに来たんだな……。っと、それはさておき、二人と合流しないと……」
俺はミミを頭に乗せ、森を目指して再び駆け出した。
数分走っていると、平野を歩くオレリアさんとニコルさんの二人を発見する。
二人は遠くから見ても分かるほど大きな動きで口論しながら歩いていた。
何事だろうと、急いで近づき、二人に尋ねる。
「二人とも、どうしたんですか?」
「あ、まるもっちー! 大丈夫だった!? さっき街の方ですごい光が見えたから急ごうって言ってるんだけど、オレリアがゆっくりでいいって言うの!」
「……私には何となく分かったわ。あのムカデが空を飛んでいく辺りでね。その後、周囲が光って何も見えなくなったとき悟ったわ」
「……オレリアさん?」
死んだような目をしたオレリアさんがすっと俺の前に立ち、両肩をガシッと掴む。
「あんた! あのデカいムカデを倒したでしょ! 絶対そうよ! 大体分かるのよ!」
「……はい。倒しました。跡形もなく消し飛ばしたので、証拠はありませんが……」
凄い勢いで前後に揺らされ自白を強要される。
お、俺がやりました。
「あはは、何言ってるのよ〜。嘘でも倒すくらいにしておきなさいって。消し去るなんて無理だって〜。ねぇ?」
俺たちの様子を見て、ニコルさんが大声を出して笑う。
「…………」
そんなニコルさんを見て、オレリアさんが真顔で沈黙。
「…………」
俺もどう説明したものかと、黙考してしまう。
「え、本当なの? なんで二人とも何も言ってくれないのよ!?」
深刻な表情で黙る俺たちを見て、ニコルさんが両手を使って俺たちを揺すってくる。
俺たちはされるがままになりつつ、無言。
揺すられるままに数秒が経過し、オレリアさんが重い口を開いた。
「受け入れ難いと思うけど、まるもっちー君が言っていることは多分本当よ」
「嘘だよ〜。そんなことないよ〜。だってそれが本当ならまるもっちーがあの巨大な虫より強いってことになるじゃん」
「そうなるわね……」
「えぇ〜……」
「……脅威が去ったのはいいことよ。あのムカデが暴れていたら、シプレの街が壊滅するだけじゃ終わらなかっただろうし……」
「まあ、そうだよね……。国全体が大混乱に陥っていただろうね」
「凄い大きさなのに、岩を投げてもかわされるほど素早く動きますからね……」
俺は戦闘を思い返し、呟く。
あのムカデ、無茶苦茶速かった。
あの調子で走り回っていたら大惨事間違い無しだ。
「今、岩を投げたって言ったかしら……」
「私にもそう聞こえた気がしたよ」
「よし、街に帰りましょうか」
俺は小走りにその場を離れた。
二人とも元気そうだし、介抱しなくても大丈夫だよね。
俺は心の中でそう言い訳しながら、二人が付いてこられる速度を維持し走り続けた。




