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130 とんでもない願い事、叶う……!


『ほら、早くぅ。何かないの〜? もう誰かのための願い事は受け付けませんからぁ。自分のためになることを言いなさい!』


『欲望を全開にするんだ! お前の望み、言ってみろ!』


「そんな滅茶苦茶な……」


 自分のための願い事か……。


 叶えて貰った二つの願い事も俺にとっては自分のためでもあるんだけどなぁ。


 うーん、ぱっと思い浮かばないぞ。


『だって、そうでも言わないと、貴方また変なこと言うでしょ。もう、よく分かったんだから』


『そうそう、パターンは分かったんだぞ』


「ぐぅ……、それなら元の世界から料理のレシピ本を取り寄せてもらえませんか」


 考えに考えて出した結果はレシピ本。


 やはり、元いた世界の料理が食べられると嬉しい。


 何より、食べたくなる瞬間がある。


 餅限定ならスキルで出せるけど、それだけだと偏りすぎなんだよね。


 今まで料理をまともにしてこなかったので、こちらの世界で元の世界の料理を再現しようとしても知識がない。


 だから、レシピが分かれば自分で料理を作ることができるかもしれない、と考えたわけだ。


『ごめんなさぁい。当世界は基本持ち込み禁止なの』


『異世界間の移動は最小限にとどめたいからな』


「そうですか……。料理なんてしたことがなかったので、本があればいいなと思ったんですけど……」


 元の世界の物を取り寄せられれば色々できそうであったが、全部無理なのか。


 ますます願い事が思い浮かびそうにないな……。


『ふむふむ。貴方が元居た世界の料理が作れるようになればいいのよね?』


『それなら何とかなりそうだぜ』


「本当ですか?」


 俺が悩んでいると、女神様たちが代案を提供してくれる。


 これはありがたい。


『料理を頭に思い浮かべると、製法が分かるようにしてあげるわ。スキルの名は創造補助よ』


『これで三つだ! 願いは叶えたぞ!』


「ありがとうございます。ところで、この子もヘルセンチビートル討伐に貢献したんですけど、ご褒美とかもらえないですか?」


 俺は話の内容が理解できずに『?』と首を傾げるミミを抱き上げて、女神様たちに尋ねた。


 攻撃を加えたのは俺だが、ミミの活躍がなければヘルセンチビートルは倒せなかった。


 ミミは頑張ったんだよ、と女神様にアピールし交渉してみる。


『ああ、そういえばそうね』


『すっかり忘れていたぜ。それならそいつに三つの願い事を叶えてやるぜ』


「おお、やったなミミ!」


『どうしたの?』


「女神様が三つお願いを聞いてくれるって」


『わーい! ありがとう女神様』


『いいのよ。それだけのことをしたんだからね』


『そうそう。それで願い事はなんだ? 言ってみ』


『握手してください!』


『『え』』


「ああ、すいません。最近握手にハマってるんです」


『お願いします!』


 ミミが、真剣な表情でお願いする。


 すると女神様たちが地上へと降り、ミミの前へと歩み寄った。


『そう? じゃあ握手』


『おう、握手だ』


『ありがとうございます!』


 女神様に順に握手してもらい、とても満足そうな表情のミミ。


 俺の方へ振り返り、『握手してもらったの!』と、嬉しそうに報告してくれる。


 うん、よかったね。俺がほっこりしていると、ミミが服の裾を引っ張ってくる。



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