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魔の夜。

 魔の森。


 その森にあと少しというあたりで野営をすることになる。


 そろそろ日が暮れるし夜間の行軍は危険。


 まだまだ人の手が届かない世界があるっていうことなのだろう。それでなくとも夜は魔の力が強くなる。


 結界をはり寄り集まってかたまって居ないと野営すら難しいのだ。




 そこには太古の遺跡があるらしいっていうのはマリアンヌの知識。


 ケンタウリ遺跡と呼ばれるそれはイメージ的にはマヤのピラミッドのような石造りの祭壇、かな?


 太古って言ったらどれくらい昔なのかちょっとよくわからないけど、神話の時代からの建物だっていうのはわかる。


 教会の壁画に神々が描かれているんだけど、そこに背景としてこのケンタウリ遺跡がやっぱり描かれているのだ。


 だから、実際に見たことのない人でもどんな遺跡なのかはわかってるって話ね。この世界の常識、として。




 確かにケンタウリ遺跡のあるこの魔の森は、ちょっと魔が他より強すぎるのか人は滅多に訪れない。


 魔、っていうのはもともと魔界の存在。この世界の裏側にある魔界、そこにある「魔」


 それが何処からかこちら側に滲み出てくるのだろう。そんなポイントがこの魔の森、ケンタウリの森なのだった。





 ☆☆☆




 月は雲に覆われてぼんやりそのありかを示すのみで、夜の世界を照らしてはくれなかった。


 雲は意地悪だ。こんな日くらいさっと晴れてくれてもいいのにな。そんな事を考えつつ馬車の隙間から空を見てた。


 騎士様達はテントをはって寝袋らしい。護衛騎士の二人もこの馬車のすぐ外にテントはってるし。


 あたしだけ馬車のソファーを倒してベッドにし、そこで寝てる。


 なんだか特別扱いだよね。


 まあ、地面で寝るのはちょっとふにゃぁって思ってたからよかったけど。アリさんとかにたかられたら気持ち悪いし。



 アーサーは、華奢だった。


 身長もフェリスさまより低いしどちらかと言ったら男性というより中性的な感じ?


 あれで騎士団の副団長っていうんだからやっぱりそれなりに強いんだろうと思うけど、それでもね。


 アリアが流石のモデル体型なのか背もすらっと高くってプロポーションも良かったけど、アーサーはどちらかと言ったらアリアと似た体型なのかな。胸はもちろん無いけどね?


 あたしは身長が低いから、どちらにしてもすらっと高い彼は見上げる感じになるけど。


 顔はマクシミリアンをもっと綺麗にした感じで金色のふわふわな髪が肩まである。


 瞳はサファイヤブルーって感じ。吸い込まれるような綺麗な色合いだ。


(茉莉花ちゃんって、ほんとアーサーの事好きなのね)


 え? 違うよ違う。あたしそんな……。


(そんなにアーサーのことばっかり考えてるのに?)


 あう、ちょっと気になるだけだってば。


(そうかなー?)


 う、く。


 ふにゃぁだよ。


 でも。マリアンヌの幼い時の薔薇園の王子様の記憶。


 あの思い出に引きずられてるのは事実。


 追体験しただけのはずなのに、なんだか自分がその場でそう体験したような気分になってて。




 だからきっと、そのせいだよ。


 ほんと、そのせい。気のせい。そうに違いないの。

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新連載はじめました♪
『あたしのお母様は異世界転移ヒロインでした。』 もよろしくおねがいします♬
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