人面犬
たたりじゃ!
「ねぇねぇ?人面犬って知ってる?」
夜中に近所の小学校のプールで涼んでいた俺に突然見ず知らずのおっさんが話しかけてきた。
「いや誰お前?まず名乗れや」
最近の年配者は礼儀を知らないのか。これだから団塊世代はー。などと愚痴りたい気持ちを抑え返答する。
「あぁ、ごめんごめん!首から下がないおじさんだよ!」
薄暗くてよく見えなかったけど確かに首から下がない。薄汚いクソハゲ親父の首が宙に浮いているのだ。
こわいなぁ〜。夏のホラー2020
恐怖で失禁した俺は少し冷静さを取り戻す。せっかく自己紹介してくれたからには俺も先程の質問に答えるのが筋ってもんだろう。見た目で人を判断してはいけないってママが言ってたのを思い出した俺は質問に答えてあげる。
「人面犬なんて知らねーよバカ!!とっとと失せろ警察呼ぶぞ!」
こういう訳わからん奴には強気で行くのだ。それが俺という人間だ。俺はそうやってきたのだ。でもそれが裏目に出たのだ。バカボンのパパなのだ。
次の瞬間、俺は地割れに巻き込まれた。対象を取らない除去ってやっぱ強いわ。残念、無念、また来年!
〜おわり〜
おわかりいただけただろうか?