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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

愛が人を殺す?

作者: 青山キリコ

ずいぶんと物騒な題名だとは私も思いましたね。

だが、私はこの題名がこの話に一番合うと思いつけました。

それはこの話を読めばわかります。

どうか最後までお読みください。

僕の名は猛、父がいないこと以外はいたって平凡な人間だと思う。僕の父は俺が物心がつく前にはいなかった。それはまったく僕の記憶にないからだ。幼い頃、父がいないことを疑問に思い、母さんに質問したことがあった。しかし、いつも返ってくる答えは、


「いいかい猛、猛のパパはね遠い遠いところへといってしまったんだよ。

もし猛がママのような思いをさせたくなければ結婚はしないことだよ。」


幼かったために文字通りにしか受け取れなかった僕は、父は母さんを捨てて遠いところへと旅をした無責任な人だと思っていた。


母さんはいつも辛そうにしている。

いや、それは違う。

母さんはいつも自分自身をあえて追い込むようにしているのだ。

まるで何かを追い求めるかのように…


僕はそんな母さんを見るのが辛かった。そんな母さんを見ていると僕は母さんをここまで追い込むことになった父親を許せなかった。


やがて僕が大人になりそうな年齢のときに、母さんはその苦労がたたったのか死んでしまった。

案外早死にだったと思う。

しかし母さんの死ぬときの顔はどこか満足そうだった。


生前はあんだけ辛そうにしていた母が何故死ぬときは満足気だったのか僕には理解できなかった。


僕はその答えが気になって自殺を試みた。

死ねば答えがわかると思ったからだ…


…しかし僕は死ねなかった…

方法が悪かったのかと思い様々な手段を試みた。

しかし結果はかわらなかった。


僕は自分の運命を呪ったよ。

死のうとしても死ねないなんて不幸だと思ったからだ。

それに自分の人生の支えだと思っていた母さんを失ったからかもしれない。


それから僕は旅にでて、世界をひたすらまわり続けた。

さながら旅をするだけのロボットのように…


旅を始めてからどれくらいたったか数えるのもめんどくさくなってきた。

何しろ僕は歳もとらなかったからね、もはや時間なんてどうでもよかった。


僕が運命の人と出会ったのもそんな時だった。

僕は母さんの辛そうな姿をみており、そんな母さんのような人をだしたくないから女性とあまり関わりを持たなかった。


しかし彼女メアリーだけは別だった。

メアリーとの出会いは僕をかえた。

メアリーと出会ってからの人生はそれはそれは楽しかった。

時間なんて気にしてなかった僕なのに彼女と過ごす時間は、はやく過ぎるように感じとても楽しかった。

やがて僕たちが結婚して数年がたった頃、メアリーのお腹に子どもを授かった。


それから僕とメアリーは赤ちゃんの誕生を心待ちにしていた。

子どもが生まれたらどんな名前にするか、子どもにどんな風に育ってほしいか、子どもの未来の話ばかりしていた。


いよいよ、メアリーの出産の日が訪れた。

待ちに待っていた日だった。

もしもメアリーの体になにかあったらと思ったが何事もなく出産を終えた。

生まれてきた赤ちゃんは男だった。


僕は生まれてきた息子を抱いた。


「よしよし、かわいいね。お前の名は遊だよ。元気に遊びまわって幸せな人生を送るんだよ。」


人生で一番幸せだった時間かもしれない。


…しかし、その幸せな時間は一瞬だった。

僕は赤ちゃんを抱き終わった瞬間死んでしまった。


昔はあれだけ死を望んていたはずなのに今はこうも死にたくと思った自分がいた。

妻メアリーをそして子どもを置いておいて死にたいと思うやつがあるだろうか?


そして死ぬ間際、旅先で聞いたおとぎ話を思い出した。

その時は感情なんて消えていて聞いた話を受け流していたが、今になって後悔している。

なんでもっと聞いておかなかったのかと、

そのおとぎ話がこうである。



あるところに一人の男がいた。その男は自分勝手で他人のことなんてまったく気にする人間ではなかった。

そんな男にある仙人が訪れた。


「お前を不老不死にするかわりにお前から愛というものを奪う。

その盟約に応じないかね?」


男はその盟約にいとも簡単に応じた。

もとより他人のことに興味がなく愛なんてあるわけがないと思っていた。


しかし年月がたつうちに男は他人にも興味を持つようになった。

そうなるまでどれくらいの年月がたったかはわからぬが、とにかく男は他人に興味を持ち始めた。


やがて男はだんだんとまわりの人間に馴染み、結婚し子どもができたが男は子どもに触った途端死んでしまった。

愛の証拠である子どもに触れてしまったからだと…


そしてその呪いは子どもに受け継がれ、今も続いていると…



おとぎ話はここで終わりだ。こんな話を誰が信じるというのだ?

もしそんな男がいたとしても誰がそうだとわかるのだ?

そんな年月を生きる人なんてその物語の本人以外いないのだから伝えようがないのだ。そしてその本人も物語で死んでいるのだから伝えられる訳がないそう思っていたのだ。



だが、可能なやつがいたではないか?

やつは俺に遠回しに忠告をしていたのだ。


ごめんな父さん、ずっとあんたのことを勘違いしていたよ。

俺は父さんに愛されていたんだな…

母さんは息子の俺を置いて父さんのもとにいけずに普段苦しい思いをしていたんだろう…



そして遊よ、どうかお前はこのおとぎ話の謎に気づいてくれ…

やつもきっと詫びているからヒントをくれたんだろう…

意味がわかると…的なものに似ていますね。

そうだとすると、この話は一人称でかかれているということが大事ですね。

あと、曖昧にかかれていることでしょうか?


文才があればもっと事細かに書いても問題がないのでしょうね。


まぁ、私はそんなものはないので設定をなぞるだけですね。

ですが文才がないからこそ曖昧で謎が生まれるのかもしれません。


けっこう鬱な作品だと思いますが是非感想をください。

まぁ、感想がきたとしても賞賛の声はいただけないでしょう。

こんな話ですからいい評価がもらえる勝算なんてございません。

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