遣魔使節団
というわけでして、ようやくにして最終章のエピローグが書きあがりました。
これにて長きにわたりました『魔王子』『パラレルParallelo!』は完結とあいなります。
皆様、やたらと長い拙作にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
できますれば、あと僅かのご容赦を頂ければと思います。
夏。
インターラーケンに、再び夏が来た。
三年前の夏、神聖フォルノーヴォ皇国による奇襲作戦があった。
二年前の夏、京子と裕太が魔界へ転移した。
一年前の夏、魔界と皇国の五十年に渡る戦乱が終結した。
そして今年の夏。
ジュネヴラの外れに、再び黒い穴が現れた。
「Oh! là là!」「……なんてこった……ここがパラレルワールドか……」「Ah...What a surprise! Amazing! 」「吓了一跳!」
穴から吐き出されたのは、数多くの人間達。
人種、言語、服装も軍服に白衣から何かの防護服まで様々。
だが一様に周囲の光景に驚き、慌てて撮影したり、各種機材を試験稼働して観測を開始したりしている。
彼らの中で、全く驚かず落ち着き払った者達もいる。
長身で、長い耳が髪から飛び出したエルフが二名。その他魔族も多数。
そのエルフ達は周囲を確認し、頷きあった。
「ルヴァン様、無事に魔界への帰還が為されたようです」
「そのようですね。
ご苦労様でした、デンホルム」
彼らは地球へ転移したはずのルヴァンとデンホルム。そして各種族の老魔導師達。
あれから一年、ついに彼らも帰還に成功した。
同時に、数多くの地球人達も同行していた。
そこは次元回廊実験施設。
転移してきた人々と魔族の足下には、広々とした円形の空間に石版が敷き詰められ、魔力の光が術式を形成している。
昨年の戦乱を無事に乗り越えたアンクと巨大術式は、一年を経た今も稼働していた。
もちろん魔力の光は、地球人達が接触すると同時に消失する。
円形の術式の頭上には、同じく魔力によって球形の障壁が形成されているのだが、それらも地球から流れ込んだ大気に触れた瞬間に消滅した。
まるで泡が弾けるように、次元回廊術式を包む障壁は弾けて消える。
泡が弾けると同時に術式の光も消える。
さんさんと輝く太陽の下には、不自然に丸い草原と池と森が入り交じる。
術式が描き込まれた魔法陣の外側には、多くの者が立っている。彼らは一様にマスクや防護服で地球の大気を吸い込まないよう備えている。
一陣の風が吹き、地球の大気が吹き飛ばされ拡散したのを確認してから、彼らは口や頭部を覆うマスクを脱ぎ去った。
地球からの来訪者を先頭に立って迎えたのは、金三原京子。
その後ろに続くのは魔界各種族。エルフ導師とドワーフ技師だけでなく、ほぼ全種族の高官達が最高の儀礼をもって出迎えている。
スタスタと前に進み出た京子は恭しく礼をした。
ルヴァンとデンホルムも軽く頭を下げる。
「お久しぶりですわ、ルヴァン様。
そしてデンホルムも元気そうで何よりよ」
「出迎え、ご苦労です」
「貴女もご機嫌麗しいようで安心しました。
また、地球省副大臣への就任を祝福致します。
貴女なら大過なく任をこなせると確信していますよ」
「いえいえ、これからですわよ。
では、まずは地球からの客人を歓迎しませんと」
そういうと彼女は背後の高官達を引き連れて地球人達へ向かう。
取り敢えずの安全と機材の無事を確認した客人達は、即座に彼女を取り囲む。
先を争って握手したり、頭を深々と下げて挨拶と礼を述べていく。
京子が日本人であることを配慮してか、多くの者が日本語を口にした。
「やあやあ! 君が金三原京子君だね!?
初めまして、僕は日本の外務省から派遣された魔界駐在大使の大林です。
今回の第一回遣魔使節団では僭越ながら首席大使を勤めさせて頂いてます」
「ワタシはジョー=カルナップ、言います。元USエアフォース、沖縄もいたであります。
今回の、シセツダンの警護隊長、です。
かの有名な、ミス・カナミハラに出会えて、光栄にオモいます」
「僕は北京大学のリーです。生物学を専攻してます。
日本留学経験があるので、会話は日本語で大丈夫です。他に英語と、少々ですが魔界語も学んだので、いつでも気軽に声をかけて下さい」
地球からの使節団として派遣された人々は、次々に京子へ挨拶する。
その次に彼女の後ろで並ぶ魔族高官達へ、ルヴァンとデンホルムの紹介を受けつつ、それぞれの魔族の最高の礼と伝え聞いた方法で挨拶していく。
さすがに各人とも緊張は見えるが、今回の使節団に参加するだけのことはあり、そつなく自己紹介もこなしていった。
この様子は使節団所属カメラマンとレポーターらしき黒人二人組が撮影している。
魔界側も、戦場カメラマンとして戦争を生き残ったテルニと、レポーター役のヴィヴィアナが撮影していた。
魔法陣横にある城かと見まごう石造りの巨大な建造物、新たに建造されたアンク管理棟の中では、アンクを操作するイーディスが各種表示を真剣な目で睨んでいる。
「どうやら、地球との通信は安定してるですね」
彼女の呟きに、同じくアンクを操作する魔族達も頷く。
「重力通信波、送受信とも問題なしです」
「魔力供給には多少の不安定さがみられます。
次元回廊形成に魔力を消費しすぎたようですね」
「重力歪曲、標準値に戻りました。
時空震は順調に収束へ向かっています」
彼らがチラリと目を向けた先には、数多くの子供達が座禅を組み意識を集中させている。
それは人間の子供達。インターラーケンやルテティアで救出された魔力炉の子供達。 この場にいるだけで百を越える数となり、暴走も対暴走用装備の充実で抑えられ、無事に多くが生き延びた。
一年の更なる修行をも経て、もはや次元回廊の開閉も容易く行えるほどの魔力を供給できていた。
おかげで地球との通信も問題なく行えている。
アンクの台座で光る巨大タッチパネル。そこには幾つかの映像が表示されている。
使節団のカメラマンが撮影する映像、テルニが撮影するヴィヴィアナの姿、それだけでなく使節団を送り出した地球からの映像も届いている。
場所はスイスのジュネーブ、CERNの傍らに設営された地球側次元回廊実験施設。
そこには大々的なセレモニーを行って使節団を送り出した人々の興奮が映し出されている。熱気の程は次元を挟んだ画面越しですら熱く感じるほど。
見るからに最新鋭であろう、ありとあらゆる観測機器に囲まれた施設。そこでは黒人大統領が誇らしげに演説をし、万雷の拍手に包まれて続いている。
その黒人大統領の隣に立つのは、長い金髪の上にティアラを載せたメイド服の少女。タレ目な赤い目の十代前半……に見える齢五十を超えた女性。第二王女ミュウ。
ルヴァン達の帰還前に魔界から地球へ転移していた第二王女は、地球駐在大使として多くの魔族を引き連れてジュネーブの地に降り立っている。
実験施設の上方に設置された大型モニターには、使節団のカメラマン達が撮影した映像も投影されていた。
それらの映像の中、中央に新たな映像が割り込む。
映し出されたのはラーグン。
白いゆったりとした法衣のようなものに身を包み、相変わらずの機械的な微笑みを浮かべている。
それを目にした途端、イーディスは最高位の礼で映像に頭を下げた。
他の操作者達も同じく礼をする。
「魔王陛下、ご機嫌麗しゅう。
ご尊顔を拝謁し恐悦至極に存じますです」
《こんにちは。挨拶は手短でいいよ。
使節団の次元跳躍、無事に成功したようだね》
「はいです。
抗魔結界物質の大気も拡散したので、もう接触できるですよ」
《それじゃ、さっそく僕も挨拶をしたい。
映像を繋げてくれるかな》
「了解です」
イーディスは素早く操作し、使節団近くにあった無限の窓へラーグンの映像を中継する。
未だに挨拶と各種観測に忙しかった学者技術者の使節団は、すぐにその映像へ各国ごとの最高礼を向けた。
首席大使の大林が満面の笑みで鏡の前へ進み出る。
「おお、これはこれは、第二代魔王ラーグン陛下であらせられますね……と、日本語じゃ通じないか」
チラリと視線を横に向ければ、すぐに京子が大林の隣にやってきた。
二年の魔界生活で身につけた流暢な魔界語で、大林との会話をとりもつ。
送り出した地球側ほど派手で感動的演出は無いが、それでも実験場は興奮に包まれていることに代わりはない。
次元回廊は、ある程度の安定運用が可能となった。
アンクがこれまでに観測した情報、ルヴァンの頭脳、地球側科学陣の総力を結集した結果、地球と魔界を自由に接続することが可能となったのだ。
魔界から地球へはいくつかのビーコンが送られ、音声による双方向通信も現在では可能となっている。
このビーコンを使用し、魔力供給さえあれば、地球のどこからでも魔界の次元回廊魔法陣へ転移することができる。
この事実が判明したときの世界中の驚愕と興奮、もはや筆舌に尽くしがたい。
地球の人口・資源・土地や水その他の問題に宇宙進出問題までもが解決するからだ。
極端な話、ビーコンだけ外宇宙に打ち出して、人類の居住可能な惑星を発見したら、そこへ次元回廊を開けばいい。
次元回廊は異次元を経由する移動方法。三次元的な距離は意味がない。ゆえに別銀河ですらも魔界経由で瞬時に移動出来る。
地球人類は本格的宇宙進出と人口問題土地問題を一気に解決する手段を同時に発見した。
別に外宇宙まで出なくても、魔界だけでも構わない。
パラレルワールド先の地球は、暫定的に『魔界』と呼ばれることになった。あれこれと名前の候補はあったが、結局は魔界という呼び名が浸透していたので、そうなった。
この魔界、実は居住可能面積に比して知的生命体の個体数が著しく少ないことが判明したのだ。
地球で言えばヨーロッパ・ロシア西方程度にしか、まとまった数の魔族と人間は居住していない。あとはネフェルティ王女が探険を続けていた北アフリカ沿岸。
かつて古代文明の最終戦争で多くの生物が死滅した後、ロムルス空軍基地の生存者達は世界を再生させるべく各地に散った……のだが、あまりに過酷な自然破壊のため、遠方まで移民出来なかったらしい。
なのでヨーロッパ地域に腰を下ろし、そのまま年月を重ねていった。各地には植物の種を飛ばしたりだけしていた。
これらは、地球から技術供与を受けて開発した大型飛翔機で惑星を一周したことで判明した。
つまり、魔界は大半が無人の地、未開の大地。
大方は荒野のまま。でなくば数千年のうちに独自の進化を遂げた動植物やウィルス細菌が待ちかまえている。
が、溢れるほどの人口を抱える地球各国にとっては垂涎の的。
特に中国・インドなどは既に万単位で移民を押し込むべく、政治軍事経済表に裏に、烈火のごとき勢いで策謀を巡らせている。
といっても、現時点では地球側から打つ手はない。全ては魔界側の胸先三寸でしかない。
次元回廊は、魔界側からしか自由に開閉出来ない。
魔力という『意志の力で操れる素粒子』が存在する魔界側宇宙からの協力なしに次元回廊は開設出来ない。
重力制御は現状では、魔力でしかできないから。
科学の力で重力を直接制御する技術が存在しない以上、LHC を最大出力で稼働させるしかない。が、最高出力で稼働させ続ければ過負荷で壊れるのは明らか。しかも魔界へ接続するかどうか分からない。
よって現時点では、かつてアメリカに白人の移民が押し寄せたような植民地化や侵略は不可能。魔界の意に反した行為はできない。
つまり、現魔王ラーグンが地球の命運を握ることになる。そしてラーグンだけでなく配下の誰もが、オークの子供ですらも地球の思惑など百も承知。
地球における大航海時代と植民という名の侵略戦争についても、京子と裕太から伝えられているから。
また、無制約な地球との接触は『抗魔結界物質の大量流入』を招く。
万単位の地球人が流れ込んだりしたら、魔界全土が抗魔結界物質で汚染される。魔力が消され、魔法が使えなくなり、魔法文明が消滅する。次元回廊開設も不可能。
地球側としても最悪の結末。
よって魔界と地球は、ビーコンによる通信以外では、ごく限定的な使節団の往復しかできない。
移民を切望する各国は、痛し痒し。
そういうわけで、次元回廊は一年経った今になっても使節団を往復させ少量の物資を受け入れるだけに限定されている。
ちなみに今回は地球でも魔界でも一年経過している。時間軸のズレは起きていない。
これについては諸説云々ある。「単なる偶然」、「魔力で開かれる次元回廊は観測者の意識が反映されるので、観測者が一年経ったと思えば一年経過した場所に繋がる」、「重力波通信によって両世界の接触が維持されていたから」、etc。
全て仮説に過ぎない。今後の研究を待つことになるだろう。
そんなわけで、遣魔使節団の方々はラーグンへの礼を欠かさない。
前魔王ほどではないとはいえ、その魔力と統率力は疑いないのだから。今回の回廊敷設も彼の指揮下で行われた。
使節団への安全確保と移動の自由もラーグンが責任を負っている。何より地球への通信も。
つまり、ラーグンの機嫌を損なうと今後の魔界進出に躓くことになる。
まだ挨拶もそこそこだというのに、地球各国からの土産が並べられている。
「……でして、アメリカ政府より供与された援助物資の運用には最低一か月の訓練を……」
「日本では家電各社の協力で、京子さんの宝石類内部にミクロ単位で魔法陣を描き込みました。新開発されたフラクタル構造内の魔力子蓄積に……」
「……リティッシュテレコムとしましては、この無限の窓を上回る通信インフラの敷設に最大限の協力を……」
「……ドイツ石油開発公社から、試掘について……」
その露骨かつ豪勢なご機嫌取りにも、ラーグンの作り笑いは変わらない。
地球の科学技術については金三原姉弟から、この一年はルヴァンからも詳細に教わっている。ルヴァンの頭脳で一生をかけてすら学びきれない知識と技術の数々を知り、さすがにラーグンの作り笑いも固まった。
なので、この山のような技術移転と協力の申し出ですら、地球文明の片鱗に過ぎないと知っている。
まだまだ譲歩と対価を引き出せると知っているのだから。
使節団の彼らにしても、こんなお土産程度で話がまとまるなど考えていない。本当にただの土産でしかないのだから。
魔界は地球の圧倒的技術力が、地球は魔界の圧倒的未開地が欲しい。だがお互いに足元は見られたくない。
魔界と地球の政治経済は、今後火花を散らすこと疑いない。これはその前哨戦だということ、誰もが承知していた。
そんな、紳士的対応ながらも利権渦巻く修羅場を横目に、イーディスはデンホルムとルヴァンの前に立つ。他のエルフ達も後に続く。
彼らはエルフ族における最高位の礼をもって、深々と頭を下げた。
「お帰りなさいませです、ルヴァン様。
エルフ族一同、帰還を心待ちにしておりました」
「次元回廊開設作業、大義でした。
ですが挨拶は後にして、今は使節団の歓待を滞りなく行いましょう」
「承知しましたです。
ではルヴァン様はあちらへ」
エルフ族の長は部下達に導かれて、いまだにラーグンと社交辞令をかわしている使節団へ向かう。
だがイーディスは、デンホルムとその場で言葉を交わし続けていた。
「お帰りですよ、デンホルム」
「出迎えありがとう、イーディス。
いやはや、苦労をかけてしまったね」
「何を言ってるですか!
デンホルムのチキュウでの活躍は、聞かされるたびに羨ましいし心踊らされたものですよ」
「いやあ、大したことはしてないよ。
相変わらずルヴァン様の補佐を地道に務めただけさ」
「謙遜ですねー。
貴方が書き上げた論文、『地球と魔界の量子的差異と、それに伴う文明の不安定化』には感心したです!
未発達な技術と社会でも魔法という巨大なエネルギーが使えるがため、魔法学以外の法学・自然科学・歴史学・政治学が未熟なまま最終兵器を手にしてしまい、易々と暴走して崩壊に至る……目から鱗でしたよ!」
「ふふ、誰でも気付く程度のことだよ。早い者勝ちだったのでね。
それに、たった数カ月で書き上げた不完全な論文さ。
完成させるには時間が足りなすぎた」
不完全な論文、というわりにデンホルムは誇らしげ。
見上げるイーディスの目も憧憬で輝いている。
「ぜひぜひ完成に協力させて下さいです!
小生の研究テーマにも必ず役立つと思うのです!」
「ああ、確か君はチキュウをテーマに選んだんだったね。
でもチキュウを目にして思い知らされたが、チキュウとは巨大で広大で底知れない文化圏なんだ。
研究するにも漠然かつ膨大すぎる。もう少しテーマを絞らないと」
そんな話をしつつ、デンホルムとイーディスは並んで歩く。
裕太に「もてない」と評された彼にも春が来たらしい。
京子の方は、使節団の今後の予定について地球人達へ説明していた。
「……というわけで皆様は一ヶ月間、この地球人居留地で過ごしていただきます。
健康診断とあらゆる予防接種、滅菌と殺菌を済ませてあるとはいえ、どのような細菌やウィルスが付着しているか分かりません。
皆様も私と同じく魔界の風土病に倒れることもあるでしょう。
なので安全のため、まずは居留地で健康を維持しつつ魔界のことを学んでいきましょう。
ご不便をおかけしますが、両世界の安全のため、ご協力をお願いしますわ」
使節団も、予め予定されていた通りのことなので不満は出なかった。
一カ月というのは魔界語や魔界の政治文化を学ぶには短すぎる期間だ。しかも彼らには居留地内に留まってすら生物・地質・天体など各種調査が山積みになっている。
道端の雑草一本ですら新種の植物なのだから。
長い挨拶と説明の最後の方。
彼女は使節団の団員に一つの質問をした。
「それで、最終確認ですが……皆様は魔界滞在条件を満たして下さいましたか?」
その問いに使節団の面々は、カルナップ警護隊長やカメラマン達までも、笑顔で頷いた。
一同を代表して大林が答える。
「もちろん、この使節団は全員が独身だよ。恋人も居ない。
虫もカエルも、ゴキブリ料理だって食べてみせるさ。
この数ヶ月、特設ボットン便所で過ごして来たし」
「ご理解とご協力、感謝します」
使節団は、最低でも一年は魔界に滞在する。
物は失っても構わないが、人命はそうはいかない。実際この一年、多数の機材の転移を試み、幾つかは失敗した。
それが大使達ならなおさら。
だから一年間、人間を転移させなかった。転移に失敗しても構わないよう伴侶や子供のいない者を選ぶ必要があった。
完全な転移技術が確立するまで、回廊開設日は一年ごとになる。使節団は最低一年魔界で生活する。
となると魔界の料理やトイレ、必要なら草むらで……というのも慣れてもらわねば困る。
そして一年魔界にいれば、魔界の住人と結ばれる者もいるだろう。
地球と魔界の交流は、まだ始まったばかり。
次回、エピローグ第二話
『反応』
2012年7月3日00:00投稿予定。




