閑話 クッキークランチ
お昼の谷口くんの顔が、なんとなく忘れられなかった。
今日は何を作ろうか考えているうちに、午後の授業が終わっていた。
私は帰る支度をしながら、谷口くんたちの方を見ると、
クラスの女子グループと楽しそうに話していた。
そのまま今日は一緒に遊びに行くみたいだ。
変な感じがしたけどどうしたんだろう、私。
今日も先に帰ることをさきちゃんに連絡して、家に帰った。
帰りながらお菓子のことを考えようと思ったのに、
どうしても、教室のことが頭から離れなかった。
谷口くんのあの笑顔、見たことなかったな。
家に着くと、いつものように準備をしてキッチンに立った。
頭の中が少し濁ってるような気もするけど、切り替えよう。
冷蔵庫を開けると、昨日作ったクッキーが目に入った。
いつもはなくなりそうになったら作るから、こんなに残っていることはあまりない。
せっかくだし、このクッキーをリメイクしようかな。
模様が見えなくなってもったいないけど、クッキークランチにしよう。
私は冷蔵庫からクッキーとチョコを取り出した。
「クッキークランチだと必要な調理器具は......」
私は呟きながら、ボウルとジップロックを取り出した。
クッキーをジップロックに移し替えた。
お菓子を作っていると、他のことも考えることが多い。
でも今日は、学校のことばかり思い浮かんでる気がする。
そんなことを考えながら砕いていたからかな。
少し砕きすぎちゃったかも?
これくらいなら食感にはあまり影響しないはず......
砕くのは一段落したから、チョコを湯煎しよう。
お湯を沸かしている間にスマホを見ると、さきちゃんからLINEが来ていた。
「今日で委員会一段落したから、明日から一緒にお昼食べられるよ♡」
明日からまたさきちゃんと食べられて嬉しいな。
あ、でもさきちゃんに約束のこと言ってなかったよね?
今のうちに言っておこうかな。
「やった♪ あ、そうだ、途中で谷口くんたちにお菓子渡すかも」
「だから珍しく2日連続でお菓子作ってるんだね りょーかい」
さきちゃんにお願いされて、連続で作ったことあるしわかってくれたみたい。
私はスマホを置くと、チョコを湯煎した。
チョコが完全に溶けたところに、少し砕きすぎちゃったクッキーを入れた。
チョコで隠れるから目立たないはず......
全体がチョコで覆われるように混ぜてあげた。
「これくらいかな」
1口サイズになるように小分けして、冷蔵庫に入れた。
読んでくださり、ありがとうございます。




