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二度目の

雨は夜になっても降り続いていた。

俺たちは結局この洞窟で夜を過ごすことにした。


エナは昼寝をしていなかったからか、すぐに眠ってしまった。

ネズミは、結局あの後もどこにも行かずにエナにべったりとくっついている。

今もエナと一緒に寝ているくらい無防備な奴だ。


さて・・・エナも寝たし・・・ネズミ野郎を今のうちに・・・・

いやいや、冗談ですよ。

そんなことしたらエナは泣いて、俺とは一生口をきいてくれないだろう。

俺はそんなことになったら生きていけない。今は一緒に寝るのを許してやろう。

エナに可愛がられているうちは…な。


「これからどうするか・・・なぁ、クロ。起きてるか?」

『なんだ』

「リリシアって魔女の居場所、本当に心当たりないのか?」

昔仲良かった奴のお気に入りの場所とか、行きそうな所とか…

何かしら手掛かりはありそうなんだけどなぁ…

『この森が奴の気に入っていた場所くらいしか知らん。』

「ちなみにほかの魔女の場所は…」『知らん』

何でこいつ、こんなに偉そうに言うんだ。

「ですよねぇ~」


『まず俺が死んだのは100年くらい前だ。100年間も同じ場所にいそうなやつが、リリシアってだけだ』

100年かぁ。確かに100年あったら別の場所に行ってる可能性あるもんなぁ

「って100年!?そんな前に殺されたのかよ!」

『100年か1000年だったか…。わからん。あの空間にいたら、時の感覚がなくなるからな』

100年と1000年じゃ全然違うけどな・・・。

「え、じゃあ今から会いに行く魔女の年齢って・・・」

『あいつはまだ若い方だからな。たしか300歳くらいじゃないか?』

「・・・」


300・・・若い方・・・。俺の中の魔女のイメージが崩れた。

ピンク髪の魔女。さぞかし可愛らしい魔女を想像していた。

勝手に想像して落ち込むのは最低って話だ。ごめんなさい。

ピンク髪の老婆が来ても俺は驚かない。受け入れよう・・・。

俺の魔女探しの意欲が少し下がった。いや冗談です。


「魔女って長生きなんだな・・・」

『あいつら4人が特殊なだけで、ほかの魔女は普通の寿命だぞ』

「つまり、長寿のお婆さん4人組ってことかよ」

『ふん。何を想像しているか知らんが、婆さんって言ったら、お前は間違いなく殺されるな』

わぁ、怖い。気をつけよ。口が滑っても婆さんって言わないように。

「クロは魔女とずっと仲良かったのか?」

『仲が良かった…っていうのはわからんが、あいつらが小さい頃から面倒を見てやった…いや、勝手にあいつらが俺に付いてきた。のが正しいな』

「へぇー。じゃあ魔女にとったら親みたいなもんか」

『俺はそんなつもりはないがな』

「クロとこの世界の過去を知る魔女かぁ。早く会ってみたいなぁ俺も・・」


俺とクロはそのあとも、雨が降る外を見ながら他愛もない会話をしていた。

なんだかクロとの会話は心地いいんだよな。素で話せるし。

前世のころは友達っていう友達もいなかったから。

なんか勝手に友達との会話ってこんな感じかなぁって思ったりもしている。

クロに友達って言ったら『なんだそれは』って拒否されそうで言えないけど…


「俺さぁ、クロと友達って思っても・・・」

言いかけたときに、耳がぴくぴくと動く。音に反応したからだ。

バシャバシャ。バシャバシャと森の方から音が聞こえる。目の前の森からだ

人の足音だろう。声も聞こえる。

「ほんとに洞窟なんてあるの!」

「あるって!前もここに来た時に雨宿りしたから間違いねぇ!」

「もう!これでなかったら、あんたのこと一生馬鹿って呼ぶから!」


声が大きくなって目の前の木の裏から聞こえる。

人間だ。

「エナ!起きろ!」

エナの体を思いっきり揺さぶる

「ん~。雨やんだの~?」

エナは呑気に目を擦って、まだ起きようとしない

「違う!!起きろ!人間…!」

さっきまで聞こえていた足音が止まる。背中を向けているけど感じる。

すぐそこに人間が立っているのを


「え、うそ。黒猫?」


この森にきて、二度目の人間との遭遇だ


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