幸せは誰かの不幸の上に成り立っている
掲載日:2025/07/12
早朝の薄暗い蒼色に染まる壁
世界には自分だけが取り残されているのではないかと錯覚する
肌寒く風呂上がりの身体が冷えないようストーブで暖を取る
座ることも億劫な私は絨毯に寝転びながら薄紅色の線を眺めた
2時間ほど前に服用した抗うつ薬がぼんやりと効いてきた
この時間帯は深海魚になった気分だ
秒針の音だけが頭に響く
この一瞬の間だけ明日のことを考えなくて済む
今自分は本当に横になっているのだろうか
もしかしたら壁紙か天井に張り付いているのかもしれない
親の言葉には逆らえないので
せめて重力には逆らってみる
屋上の風が髪を撫でた




