第10話
エイルとシャルは、カフェ・フローラを後にし、探偵事務所に戻ってきた。すっかり日の落ちた街は、微かなオレンジ色の光に包まれており、夏の名残を感じさせる心地よい風が吹いていた。ミスティもエイルたちの後をついて、のんびりと歩いている。
「マスターさん、ほんとに喜んでましたね!」
シャルが満足げに笑いながら話す。
「問題はちょっとしたミスでしたけど、解決できて良かったです。」
「うん、カフェの平和が戻ったのは良いことだね。」
エイルはシャルに微笑みかけながら、ふと空を見上げた。
「やっぱり問題を解決するのは、気持ちがいいものだね。」
事務所に戻ると、ミスティはソファの上に丸くなって寝ていた。シャルは探偵事務所の窓際に座り、街の景色を眺める。事務所の中には、何とも言えない静かな時間が流れている。
「次の依頼は何だろうなぁ。」
シャルは少し楽しそうに呟いた。
「さあ、何が来るかは分からないけど…僕たちにはどんな小さな謎でも解き明かす使命があるんだから、次もきっと面白い依頼が舞い込んでくるよ。」
エイルは穏やかに答えた。
その時、事務所の電話が鳴り響いた。エイルが受話器を取ると、やや緊張した女性の声が耳に届いた。
「もしもし、エイル探偵事務所でしょうか?すみません、突然で…でも、どうしても調査して欲しいことがあるんです…」
エイルはすぐにシャルに目で合図を送り、受話器を持ちながら答えた。
「はい、エイル探偵事務所です。どんなご依頼でしょうか?」
「実は、旦那が浮気をしているようでして、その調査をお願いしたいなと……」
「なるほど、浮気調査ですか。分かりました、詳しい話をお伺いしますので、後日事務所までお越しください。」
エイルはメモを取りながら、手早く依頼内容を聞き取った。
電話を切ると、シャルが苦笑い気味にエイルを見つめていた。
「新しい依頼ですね。ただ、浮気調査ですか……」
「ふふっ、まぁ、謎が隠されてるかもよ?」
エイルは軽く笑ってから、シャルに向かって肩をすくめた。
「ま、今日はもう遅いしお腹も空いてるから、何か食べに行かない?」
「はい!そうしましょう!」
シャルは元気よく頷いた。
エイルとシャルは、ミスティを事務所に残し、夕食に出かける準備を始めた。ミスティは、二人が出かけるのを気にすることなく、ソファで丸くなって眠り続けていた。
1章はここまで!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
最後のほう3話くらい、文量少ないなぁ……
次回から気をつけます…ハイ……スミマセッ……。




