侵入者との相対
猟銃を構えながら警戒して進む。
こんな状況ながらこの男はワクワクしていた。
それは男がFPSゲーム(銃で撃ち合うゲーム)を好んで嗜んでいたからに違いない。
更にそのゲームでスナイパーライフルで敵陣に突っ込むのが大好きな変態だったからに違いない。
だからと言って猟銃を買う時に散弾銃よりもライフル銃を選んだのでは無い...はずだ。
SPーR 208に6倍スコープつけた時と似てるじゃん!などと思ってはいないのだ。
家の侵入者がどのような凶器を持っているのかを考え、自分のFPSゲームと猟にでた時に鍛えたエイムを信じ、家の中に進む。
妙な匂いがする。
木と木が擦れる音がした。
恐らくそれは椅子を移動させた音だろうと予測し、侵入者が油断しているだろう今、突撃することにした。
カチャ
銃を相手の胴体に向け、問う。
「お前は何者だァ!?なぜここにいる!?」
インスタントのラーメンをすすろうとしている若い女がいた。
「すみませんでした」
俺がまた再び言葉を発する前に彼女は言った。
「ていうか、君は道路で倒れてた子だよね?」
「はい。疲れが溜まっていて、倒れてしまっていたみたいです。」
「帰ってくる時にまだ君があそこにいたなら助ける気でいたし、まぁ、いいか」
思考停止して変な状況も受けいれた。
「あの、人類が滅亡するまでここにおいてもらえますか?」
「いいよ」
「いいんですか?こんな怪しい人を?そんなにあっさり?」
「どうせ人類は滅亡するし、結構色んなことがどうでも良くなってさ。いいよ」
「ありがとうございます」