馬車に揺られ
皆さんこんにちは、新規連載を開始しました。
ただ、成長する物語かもしれませんが最後まで読んでいただけるとうれしいです。
私は、なんでここにいるんだろう。そう思ったのは、王宮の地下にある牢獄だった。
これまでは、のどかな街に住んでいたのに。数日前にここに連れてこさせられた。まるで人として扱われていないような感じで扱われている。そして、私の家族はどうなっているのか非常に不安だ。
今日は、すこしこの牢獄から出され指先を切られた。体はそのまま押され血を採られただけだった。その後は、また同じ牢獄で冷たい地面で過ごしていた。
数日後、私は連れて行かれた。そこは豪華に彩られた部屋だった。私の住んでいる街にはないような物ばかりあり感動すら覚えそうになってしまった。
「今日からお前は、あいつのしもべだ。せいぜい尽くすがいい」
そう言いながら一人の男性を指さす。その男性は、非常に若く。もしかしたら私と同じぐらいの年齢かもしれない。
私は、突き飛ばされ。彼の近くで倒れた。
「大丈夫」
彼は、そう聞いてきたがそれをかき消すようにこう叫ばれた。
「こいつはお前の物だ。好きに使えばいい」
記憶にも残したくもないような醜い笑い声がこの中をこだまする。そうして、私は彼と一緒に旅に出ることとなった。
街から離れていく。私の住んでいた街とは全く違うその街から。
「どこかに行きたい」
彼は、静かに聞いてきた。しかしながら、私は故郷に帰りたかったけど場所が分からなかったので「行きたいところはないわ」そう一言だけ答えただけだった。
そして、彼は適当に馬車を選びそれに乗っていた。私も一緒に馬車に乗る。荷物の隙間に乗せられていたけど私にとって馬車は初めてなので非常に思い出に残りそうな物だ。
景色が次々と変わり夜になる。彼が近くで小さく寝息をかいているみたいで私はそれを聞きながら夢の中へと進んでいた。
起きると、彼が近くで作業をしていた。川の近くだったということもあり朝食は魚という物だった。私の街は山の奥深くなので魚が住むような川が存在していない。初めて食べる魚はちょうど甘くおいしくてずっと食べていたかった。そして、彼は自分の分を私にくれた。私がおいしそうに食べているのを見てとか言っていた。
これまで楽しかった日常が奪われて知らない男の人と一緒に旅に出たけどなんだか楽しい気分だった。しかしながらすこしばかり家族が心配なのには変わりはなかった。しかし、私が元気であればなんだか大丈夫な気がする。
そうして、一日が終わった。星空は変わらず綺麗だった。いつか、あの場所に戻って静かに暮らしたい。私は、そう思い静かにねむった。
読んでいただきありがとうございました。
次回も読んでいただけるとうれしいです。また、評価やレビューは向上心へと繋がりますのでしていただけるとうれしいです。
これからもよろしくお願いします。