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第79話4-10最前線

魔王が覚醒した幼馴染のミーニャを連れ戻す為にソウマたち姉弟は今日も何処かをさ迷っています。

お姉ちゃんに鍛えられながら果たしてソウマはミーニャを連れ戻せるのか!?

熱い姉弟(師弟)の物語です。


あの時のティアナねーちゃんは凄かったよなぁ‥‥‥

って、あれ?

僕何言ってるのだろう?(ソウマ談)


 アナス王女様の見送りを受けながら僕たちは馬車で最前線へと向かう。

 


 「ここが伝説の『巨人戦争』の跡地? なんだろう、ここを見ていると悲しくなってくるわね‥‥‥」



 姉さんは北の門を出てすぐの広い荒野を見てそう言う。



 「ここは初代ティアナが一度命を落とした戦場よ。『身代わりの首飾り』のお陰で復活はしたけどアイミを使ってすごかったらしいわよ?」


 シェルさんはこの荒れ果てた場所を見ながらそう言う。


 少し北に行けば緑が生い茂っている森があるのにここだけは大きな湖がありその周りはまるで焼き払ったかのように何も無い。

 それは本当に草一つ生えていない場所だった。



 「確かにあの時は凄かったな‥‥‥まるで大地が燃えるかのようだった‥‥‥ ティアナねーちゃんも我を忘れて‥‥‥ ん?」



 僕は思わず口から出た自分の言葉に驚く。


 なんでそんな風景が一瞬目に浮かんだのだろう?

 それに赤い髪の女の人が今のアイミよりずっと小さいアイミたちと一緒に敵兵らしき人たちを燃やしまくっている風景‥‥‥



 「ソウマ? もしかして昔を思い出したの?」


 シェルさんに言われ僕はどきっとする。

 それじゃぁ、今見た風景は昔の僕が見たもの?


 「ソウマ、大丈夫?」


 姉さんも僕の異常に気付いたようで覗き込んでくる。

 僕は軽く首を振りシェルさんや姉さんに答える。



 「一瞬燃え盛る戦場みたいなものが見えた気がしたけどそれだけ。もしかしたら昔の僕が見たものかもしれない。なんか怖いね‥‥‥」


 「大丈夫よ! ソウマはお姉ちゃんが守るわ!」


 「まあ、今のあなたたちなら大丈夫でしょう。私やセキもいるしね」


 姉さんもシェルさんもそう言ってくれる。


 過去の僕に何があったかは知らないけど、きっと大丈夫。

 僕たちは魔王軍を撃退してミーニャを連れ戻さなきゃいけない。



 僕は頷きまた窓の外を見るのだった。



 * * * * *



 そこは森を抜けた場所で小高い丘の上だった。

 眼下には戦場が広がっていて ティナの国軍と魔王軍が争っていた。



 大きな魔人が数体前にいるのを鋼鉄の鎧騎士らしき大型の鎧が取り囲んでいて攻防を繰り広げている。

 たまに上空からアークデーモンらしき連中が攻撃してくるけどそれをアイミのちっちゃくなったようなマシンドールたちが応戦して魔光弾とかを放っている。


 戦闘は双方一歩も引かず総戦力を繰り広げている様だった。



 「うわっ、イザンカの時よりすごい!!」



 姉さんはそれを見て開口一番そう言う。

 その横にシェルさんセキさんも並んで見下ろす。



 「思っていた以上ね? ティナの国の全軍でもやっとみたいね?」


 「これは暴れがいがあるわね? エマ、サポートと連中の治療お願いね!」


 「セキ、あまり先行し過ぎないようにお願いですわ!」



 エマ―ジェリアさんがそう言うと同時にセキさんはまるで赤い矢の様に走り出す。



 「遅れないでねフェンリル、ソウマ!」

 

 そう言ってシェルさんも風の精霊を使って空に舞い上がる。



 「ソウマ君、フェンリルさん行きましょうですわ!」


 「ええ! ソウマ!」


 「はい、姉さん!!」


 ぴこっ!!


 エマ―ジェリアさんがそう言って駆けだす。

 すぐに姉さんがそれに答えエマ―ジェリアさんを超えて走りだす。

 僕も同じく駆け出す。


 アイミは空を飛びながら僕たちにくっついてくる。




 セキさんに続き僕たちも姉さんを先頭にその戦場へと突入するのだった。



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