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67話 錬金術士の格差 1 (複数視点あり)


「護衛、ですか?」


「うむ、護衛じゃ」


 オディーリア様から急に出て来た物騒な言葉……私の思考は一旦、停止していた。


「どういうことでしょうか? 私に護衛が必要ということですか?」


「そうじゃな……お主ほど優秀な錬金術士になると、どこかの悪い国が連れ去ろうとするやもしれんからの」


「ええ~~~?」


 言い回し的には冗談っぽいんだけど、オディーリア様の表情は真剣そのものだった。



「わらわの護衛の五芒星……その内の二人をお主の護衛に付けるとしよう」


「五芒星……?」


 なんだか護衛っぽい格好いい名前だけれど、どこにもそんな人が居るようには見えない。


「前に言っていた強力な護衛の人達のことですか?」


「そうじゃ、出て来て良いぞ」


「はっ」


「ひゃあ!」



 オディーリア様の言葉の合図とともに、いつの間にか5人の人物が彼女の周りを固めていた。どうやって……? 魔法かなにかだろうか? 女王国の護衛だからか、全員女性だった。


「我がランドルぞ王国に伝わるインビジブルローブじゃ。五芒星はそれを纏っておった」


「インビジブルローブ……?」


 えっ? その名称からしてもしかして……。


「うむ、一言で言えば透明になれる代物じゃ」


 やっぱりか~~~~! すごい装備ね、それ……ということは、私が彼女と話していた時も周囲を固めていたわけか。変な人が持ったら、痴漢とかしまくりなんじゃ……?


「今後は交代制でアイラの護衛も兼任してもらえるか?」


「畏まりました、アイラ殿、よろしくお願いいたします」


「は、はあ……こちらこそ、ありがとうございます……」


 丁寧な五芒星の言葉になんだか恐縮してしまう。


「あらあら、アイラ、これで警護の面は万全そうでなによりだわ」


 母さんは相変わらずマイペースな雰囲気を出している。インビジブルローブにも驚いている様子はないし。前から知っていたのかもしれないけど。


「はっはっは、アイラ、女性ばかりで羨ましいな~~~!」


 父さんは馬鹿なことを言っている。その言葉は私が男の場合に意味を成すものだと思うの。意外と嫉妬深い母さんからの圧力に晒される父さん。ああ……これが、私の愛すべき家族なのであった……。


 なんだか、私の周りはどんどん楽しくなってくるような……大歓迎だけどさ。




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(キース姉弟視点)


「さて、どうしようか……」


「なんだよ、姉貴? どうしたんだ?」


 装備品の錬金をしているのは、ウチの弟のローランド。


「ウチらはシンガイア帝国からの供給で武器防具の錬金が可能になってるな」


「ああ、そうだな」


「アイラの店はどこからの供給なんや?」



 少し前から彼女の店には3大秘薬の全てとエリキシル剤が並ぶようになった。正直な話、錬金術士としてのレベルは、個人としてはアイラの方が大分上やな。信じられへんわ。3大秘薬のことは、桜庭亭っていう宿屋の前にデカデカと置いてる看板にも書かれているんやけど。大通りの前に置いとるから、相当に眼立つ。ウチらはユリウス殿下からの支援もあるけど、アイラの供給源はどこや……?


 まあ、クリフト殿下が絡んでるのは察しが付くけど……。



「ごめん、ローランド。ちょっと、敵情視察してくるわ」


「マジか? 姉貴……わかったよ」


「ごめんな、ちょっと留守するわ」



 ウチらのお客さんの数も増えて、売り上げは順調に伸びてる……でも、アイラの店との差はどんなもんなんや? ウチはそれがちょっと怖かった……。


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[気になる点] 我がランドルぞ王国に伝わるインビジブルローブじゃ。 ぞ?
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