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精神障害者就職の困難

 正直に説明してくれたことはうれしい。今までの経歴もいろいろあったが、この会社は私を肯定的に評価してくれた。全くありがたいことだ。しかし、問題は私がすぐにうつ病になることだ。薬の副作用で過飲水もあったから、これもネックだった。

「本当にこの仕事今のオレにできるか?続くか?」

の感は否めなかった。



 それにしても、特にネックに感じられたのは、夜中いつ呼び出されるかわからない、という点である。もう何年も睡眠薬やその他向精神薬を寝る前に飲んで寝るという生活を続けている。眠くなる抗うつ剤などは寝る前にまとめて飲んで寝るのである。派遣した人材が夜中、何かあったら対応するのも営業の仕事なんだよな、車運転して、現場行って、事故対応。「大変だ」というのもあるが問題は「できるか」である。



 今、私は回想してみて、健康ならこの会社に就職していたと思っている。条件は厳しいが、正直に業務内容を説明してくれて、わりと早く正社員になることを前提で雇ってくれると言う。ありがたい話である。


 だが、現実には私は健康でなかった。むしろ、事後的に障害者として認定されることになるし、その点が気になるから、いろいろ不都合を感じていたのだ。第一、この業務をこなすほどのバイタリティがあったのなら、学界で就職していたはずである。いったい何のために一般企業での就職に転換したのかわからない。



 「惜しい話だな」とは思ったのだが、結局いろいろ理由をつけてこの話は断ってしまった。今思っても、この仕事を始めて続いたとは思えない。うつ病を発症してクビ、がいいところだろう。あるいは、薬を盛りまくって、無理やり起きて現場に行って、フラフラの状態で対応して、「この人なんかおかしいな」と思われて(現におかしいのだから)うまく懸案を処理できない。あるいは、現場に行ければまだいい。フラフラの状態で、行き慣れていない現場に運転していく途中に事故を起こす、などは最悪だろう。だが、十分に考えられる事態である。「服用後はすぐに寝てください」「服用中の自動車の運転・機械の操作などはお控えください」の注意書きがある薬を何種類も飲んで、効果継続期間中に長時間運転というのは危険すぎる。


 さて、ここで考えてみたいのは電話、特に携帯と車の「便利さ」である。


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