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第1章 運命の瞬間
4月3日の早朝、久斗は目を覚ます。
昨夜は最後の休みということで、
親友の耕平と前のバイト先の友人、遼馬を呼んで
飲み明かしていた。
喉の渇きによって、起こされた久斗は冷蔵庫を開ける
「なんもねえじゃん…」
久斗は財布から小銭を出し、外へと向かう
朝はまだ肌寒く、薄着で来たことを後悔していた。
家の近くの坂道を下ると自動販売機がある
そこでお気に入りの暖かい紅茶を買う
そこで少し座って暖まっていると、
女の子が坂の上から歩いてくるのが見える。
少し眺めていると女の子は犬を連れているのがわかった。
だんだんと近づいてくると久斗は目が離せなくなっていた。
彼女小柄でそして、お人形さんみたいに
可愛らしいく黒髪の美少女だった。
まるで不思議な国からでも来たのかのように。
久斗はふと『どこからきたの⁇』と呟いていた
彼女は言った。
『え?・・・内緒です。ご想像にお任せします』
彼女はにこっと笑顔を見せて立ち去って行った
凄く不思議な雰囲気を纏った人だなと感じた
久斗は思ってもみなかったが
これが彼女との運命の瞬間だったのだ
そう、出会いが全ての運命を変えたのだった