1.プロローグ~転生~
それは唐突に来た。
私は学校帰りに交差点の横断歩道を渡った。
信号は確かに青だった。しかし、渡った私にトラックが突っ込んできた。
"私"という存在は、本来そこで終わるはずだった。
本来ならば。
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ギィアアアアアアアアアアアアアアア!!!
ハッ!あれは夢?良かったー。ん?それならなんで何も見えないの?はてな。ちょっと声出してみようかな?
プリン食べたいーーーー!
うむ、出てるか分からん。喉から声を出してる感覚はあるけど何かおかしい。
え?何でプリン食べたいだって?今私が食べたいからだ。キリッ
んー、それにしてもなぜなのか。
意識はあるけど手と足が動かない。
もしかして実は普通に事故に遭って、命は助かったけど植物人間状態的な?
あ、それなら意識があるのはおかしいのかな?
いや、植物人間状態なんてなったことないからわかんないけど。
むー。どうしよう。
取りあえず状況を整理しよう。
私は羽沢友里。現役JK。記憶が正しく、あれが夢でないとしたら学校帰りに横断歩道を渡ったらトラックが突っ込んできて、轢かれて死んだはず。
いやしかし。我ながらトラックに轢かれて死ぬのは、無いわ。
せめて赤の他人が関わらない死に方したかったわ。
自殺とか、病気で死ぬとか、転んで頭打って死ぬとか。あれ、最後が一番有り得そうだぞ?ンンン?
って考えてたら何か聞こえてきた。
卵がどうのこーのとか、もう少しでなんたらかんたらとか、そんな感じの声が。
1つは40代位の男の声っぽい。もう1つは20代終わりから30代始め位の女性の声っぽい。
何だろうと思って体を動かしてみたら閉じ込められているような感覚がした。いや動くんかい。
というより、閉じ込められてるような感覚って。え、これって何?
実は私は生きてて誘拐されました的な?
HAHAHA。
んな訳ないか。
もしそうだとしてこんな平凡な奴を誰が誘拐するんだと。
あ、身代金要求とか?
そんなに家裕福じゃないぞ?
それにトラックに轢かれず誘拐って無理があるやろ。
ってそんな冗談いってる場合じゃない。
パキッ!
うわっ!?
少しつついたら割れた。
光が入ってきて眩しい。
割れたって事は何かの殻かな?
『あ、卵の殻が割れたわよ!」』
あ、やっぱり殻だったの?でも卵の?
何で私はその卵の中にいるわけ?
ま、いいや。これ全部割っちゃえ。
そんなこんなで全部割って外に出てみたらでっかい灰色のトカゲのような顔が目の前にあった。
顔には4本の角が生えていらっしゃる。
おまけに翼もあるようで。
は?ドラゴン?
チビりそうになりましたよ。ええ。
だってドラゴンよ?
基本どの物語でも最強の種族と言われているドラゴンよ?
それが目の前に居るのよ?
しかもジーっとこっちを観察してるんだよ?
誰だってチビりそうになるでしょ。
私がなったんだからそうに違いない。
否、絶対そうだ。
『ダヴァン!生まれたわよ!私達の子供!』
口調から雌と思われるドラゴンが後ろを向いて誰かに呼び掛ける。
ダヴァン?誰?
子供?それって私のこと?
自分の体を見る。
立派な鱗と鉤爪、大きい翼、長い尻尾が生えている。
しかも、自由に動かせる。
うん。
現実逃避したいが、あえて受け入れよう。
どうやら私はドラゴンになったらしい。なんてこった。ちくしょう。
どもども、初めまして紅水です(^^ゞ
こういう感じで小説を書いていこうかなと思ってます(^^ゞ
更新ペースはゆっくりだと思いますが、時々「あ、投稿されてる」という感じで読んで頂ければ幸いです(*´∀`)
まったりと書いていきますが応援よろしくお願いします<(_ _)>