37話
どうもです♪冷え性な作者にとってこの寒さは天敵です(;・∀・)
37話
昼を食べ終わった後に、俺達は9階層に来ていた。
「さて、依頼の『マッドウルフ』はここの階層にうじゃうじゃ居るみたいですね?」
「そうね、この階層に来て、すでに3体は達成って…」
5階層を後にした後、俺達は迷宮の変化に驚いていた…
何せ、アムレシアではこんな浅い階層は普通洞窟が迷路のようになった環境に対し、ここは、6階層からここまで森なのだ…魔物も『ウルフ系』や『ボア系』、『ゴブリン系』、『虫系』と森に適応した種類で出てきている。
「とりあえず、地図によるとここから北に1Kmの所に対象は頻繁に住みかを作るみたいですよ。」
「そうじゃの。確かにそっちの方から臭いがたくさんあるのぉ。」
いやいや、臭いって…!
「お兄ちゃん、気にしたら負けだよ?」
「ははは、そうですね?ヴァレンですしね?」
「なんじゃ!?妾可笑しかったかの?」
「今更って感じね?」
「もしかして、自覚なかったんですか!?」
マイにキョウも援護射撃をしてくれる…
でもさすがにやり過ぎじゃね?あ、ほら…ヴァレンが拗ねたよ…
「どうせ、妾は…――――」
ほら、泣きながら自分に悪口言ってるよ…
ん?絶壁?ロリババァ?うわ~…自分でめちゃくちゃ言ってる…
「あ、あの!ごめんなさいヴァレンさん!!言いすぎました!」
「ほ、ほらヴァレン!今のは冗談よ!!?」
「ヴァレンちゃん!お兄ちゃんが帰ったら好きな事してくれるって!!」
「な!セラ!!…まったく仕方無いですね?今回だけですよ?」
「み、皆~!!」
チョロッ!!?泣きながらマイ達に向かって抱きついてるよ!?
てか、ここ迷宮だからね?何してんのさ!?
「コホン、すまぬの…妾のせいで進行が遅れたの?ふふふ、帰ったらウェルが…」
謝るか、嬉しがるか、どっちかにしろっての…
歩く事10分…ここまでで『マッドウルフ』は10体と遭遇して、残り2体となった。
まぁ、殆ど≪鎌脚≫かマイ達の中級魔法で槍やら剣やら剣山やらで灰となっているが…
「「あ!」」
ん?マイとキョウが今は前衛なので先頭をきって歩いているが何か見つけたのか?
「うむ、10体ばかりの群れじゃの?」
あぁ、そういえば近くに住みかがあるんだっけ?
一応『マッドウルフ』はEの上位だが5体の群れでDの下位、10体でDの中位、15体でDの上位と、5体ずつ増えていけばランクは上昇する。
「すみません。あれ全部貰っても良いですか?」
「え?良いけど、どうしたの?」
「おじいさんから頂いた武器をまだ試していなくて…」
アムレシアを出る直前にじいさんから貰った武器。
あの後、家に帰って自室で調べた所、俺のサブジョブ≪錬金術師≫があって使える武器だと分かった。
武器の名を『白喰』と名付けた。
効果は3つ。1つ目、≪錬金術師≫が使える≪合成≫の魔法で金属を混ぜて、剣に食わせる(・・・・)。そうすることで、剣に魔力が蓄えられ、2つ目の『魔力圧縮斬り』が使える。これは、蓄えた魔力を刃に纏わせて、斬強化やそのまま純粋に魔力で相手を潰すなんてことが出来る。3つ目が、魔核、魔法喰い(・・)。これが一番危ないな…『黒姫』はその刃に当たれば、魔法を斬れる。でも『白喰』はその剣に触れれば、吸収をしてしまう。まぁ上限はあるが。1回に1000の魔力しか吸収が出来ない。大体、上級1回分。
魔核喰いは、魔物の魔核を喰って、この剣が成長する。簡単に言うと、魔法喰いの上限が上がるんだが。
と、こんな代物をじいさんから貰ったんだが、簡単に表で出す事も出来ずに今まで、ヴァレンとの鍛錬の時以外は≪アイテムボックス≫の中に入れていた。
「さて、やりますかね?」
そう言って、片刃で鞘も剣自体も全部が白く、170cmはあろう『白喰』を構えて、『ウッドウルフ』達へと集中する。
まだ、『マッドウルフ』達は気付いておらず、距離は残るも300mあるかないかだ。
「≪縮地≫…≪千斬り≫」
ウェルが≪縮地≫で距離を詰めると、瞬時に『マッドウルフ』達を魔核ごと斬る。
決着は開戦から3秒もしない間についた…
「あれ?ウェル君!!もう型とか言わなくなったんだね?」
「ん?ええ…ヴァレンと戦って分かったんですが…正直言う時間がもったいなく思い始めてですね?」
「ああ、確かに…でも言わなくちゃ!!なんて思っちゃうから中々止めれないんですよね?」
「ははは、そうですね…でも1回死にかけたら嫌でも思いますよ?」
「ウェルが言うと冗談に聞こえないわね!?」
「お兄ちゃんはもう何回も死にかけてるしね~?」
「そうじゃの?ウェルは妾にすでに10回は最低でも死にかけておるな?」
まったく…でも型の鍛錬ではちゃんと1回1回型を言いながら振っている。
「さて、依頼も終わったし10階層行って、≪ガーディアン≫もちゃちゃっと倒して戻りますか?」
「うん…でもお兄ちゃん?討伐証明の魔核と素材をお兄ちゃん、ちゃんと残したの?」
「「「あ!!」」」
「す、すみません!!忘れてました!」
「まぁ、どうせこのまままっすぐ行けば2体くらい普通に遭遇するでしょうし、次気をつけましょう?」
「ほんと、ウェルってどこか抜けてるなぁ!!」
思いっきし忘れてたな…反省…
お読みいただきありがとうございますm(。≧Д≦。)m




