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不幸な少年の異世界ライフ  作者: べにいろ
2章 迷宮編
29/57

29話

どうもーどうもー!!べにいろデスッm(。≧Д≦。)m

最近は勇者出すタイミングにいつも悩んでおります…

29話


「ウェルよ~!!今日はもう終わったのかえ?」

「はい、もう終わって今から修行ですね?」

「じゃあ、そこで見るかの~」

セラの授業が終わり今は午後5時と言った所か…

夕食は午後7時なのでそれまで鍛錬をする。


ウェルの鍛錬はまず日課の魔力制御をやる。

その次に『黒姫』の効果に≪加重≫。

まぁようするに、『黒姫』の重さを重く出来るわけだが、素で70kg位で、

俺は、今の所200kgまでなら身体強化を最低でかけて悠々と振れる。

正直、強化無しでは素でも重たくせめて100回振れたらいいほうだが…今は220kgでチャレンジしている。

これを200回を5セット。

次に型をやっていき、魔法で≪撫子≫を創って、二刀流の型も確認していく。

次が、≪幻覚≫を自分にかけて今まで戦った、魔物やヴァレンを相手に魔法無しと魔法ありで戦う。

最後が、血魔法、竜/龍魔法、古代魔法をあまり支障をなさない程度で発動する。

これの後に最後、家の庭でジョギングだ…

一応言っておくが、家の庭、端から端までになんと2kmだ…

なかなかのジョギングコースだな!

「ウェル!!終わったの?なら、風呂に一緒に、フニャ!?」

せっかく、良い汗かいて終わったのに、ロリに邪魔されたな?

まったく、つい頭にチョップしちゃったぜ?

「ひ、ひどいでなないか!!?妾はウェルと入りたいんじゃ!」

「本音は?」

「ウェルの全身を触りたい!!」

「よし、今からヴァレンは僕とは赤の他人です!」

「な!!そ、それだけは嫌じゃ!!もうせんから許してくれたもう!!」

「はー…2度目はないですよ?」

「むむむ…分かったのじゃ…」

さてヴァレンは抑えたし、風呂入るかな?


「ふー…今日も頑張った~」

「でも、ホント…セラ、君は何者なんだい?僕と同じ前世に記憶を持つ者が家族で繋がるなんて…これも何の因果かね~?」

“コンコン”

「ん?何でしょうか?」

急に風呂場のドアが叩かれた…

ヴァレン?もしくは使用人の人かな?

“ガチャッ”

「!!!!!!!」

え?なんで開けたの!?てか誰が入って来た!?

「兄さん…お背中お流しします。」

セラ!!て、これは拙い…こんなの誰かに知れたら…

「安心してください。リラメイド長とリルちゃんにリオちゃんは買い出しに。

ソルガ料理長達は、今夕食の準備…オーロ執事は今父さん達の所で、この家にはヴァレンさん、療養中のリムちゃんしかフリーは居ません…」

やだ、この子…結構計算してた!!セラ恐ろしい子!!?

「い、いやね…それ以前にね?」

「わ、分かってます…でも、今聞いてほしいんです。私の前世の話しを!!」

「ん…はー…分かったよ。でも、その前に湯船に浸かろうか?風邪ひくよ?」

さすがに12月だ…風呂場も一応湯船の外は寒いな…


私はお兄ちゃんが居た…

2歳年上で、私が死んだのは高1の時…

家族はお父さんの父母にお父さん、お母さん…

お兄ちゃんを最初私は嫌っていた。

何でも出来る、お父さん達、家族全員が私よりお兄ちゃんに好意が向いていた。

私の家は富豪だった。日本でも有名な会社の社長だ。

だから、私はただの嫁がせるだけの道具として扱われていた。

でも、ある事件をきっかけにお兄ちゃんは家族から見放された。

そして、私の方が次は好意を向けられる。

私は最初、お兄ちゃんに対して見下す感情を出していた。

でも、段々その好意が気持ち悪くなった…

自由を奪われ、礼儀も強制されて、友達も制限…

私は壊れた。その日、私は自分の部屋に引きこもった。

それが丁度、お兄ちゃんが見放されて3年経った頃。

それまで、私はお兄ちゃんに対して、凄く冷たく当たった。奴隷みたい扱った。

なのに、それなのにお兄ちゃんは、壊れた私を救ってくれた…

私は、それからお兄ちゃんが好きになった。

それから、私はお兄ちゃんが、学校で虐めを受けてるのを聞いた。

それをお兄ちゃんに聞いたら、「大丈夫」…それで済まされた。

それは、私がお兄ちゃんと同じ高校に入った時、まだ虐めが続いてるって聞いた。

それからは、私はお兄ちゃんを庇い続けた。周りにも少なかったけど助けてくれる人は居た。何故か1人を除き、全員女性なのだが…

でも、ある日、私は、幼馴染で、同じクラスの子にメールで呼び出された。

でも、そこにその子は居ないで、代わりにお兄ちゃんを主犯で虐めてる男と10人の取り巻きが居た。私は逃げた…でも捕まって、後はなされるがまま…

帰ると、お兄ちゃんは寝ていた。

家族は全員、パーティーに行っていた。まだ頭は真っ白だ…思い出すと吐き気が出た。

台所で済ませると、お兄ちゃんが起きて、私の顔を見て「ごめんな」

泣きながら、口を強く噛み閉め、手は爪が食い込んで血が出るくらい握りしめていた。

私は絶望した。バレた。この世で一番知られたくない人にバレた。もう私は頭が真っ白だった。手には包丁、お兄ちゃんは後ろを向いていて、そのまま玄関に向かっていた。

直ぐに走って、刺した…そして気付けば私も自分を刺していた。


「セラ…」

「どうですか?兄さん…私って馬鹿ですよね?しかも今を思えば、あの時死ぬほど恨んだ幼馴染は人質を取られてました…ホント、私は『すめらぎ 瀬良せら』は哀れです」

は?今なんて?皇?

「え?セラ?今な、なんて?」

震える、体があの頃、あの時を思い出す…

「私は、私の前世の名は―、「皇 夕痲ゆうま」…へ?」

「ごめんな、瀬良…」

そう言って、俺はそのまま、風呂場を出ていく。

「お、お兄ちゃん!!!!!!!!!!!」

思い出すんだ…俺が瀬良に刺されたあの日。そして、あいつ等に抱いた殺意と復讐心を。


お読みいただきありがとうございますm(。≧Д≦。)m


セラはまさかのウェルの前世の妹でしたー笑

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