29話
どうもーどうもー!!べにいろデスッm(。≧Д≦。)m
最近は勇者出すタイミングにいつも悩んでおります…
29話
「ウェルよ~!!今日はもう終わったのかえ?」
「はい、もう終わって今から修行ですね?」
「じゃあ、そこで見るかの~」
セラの授業が終わり今は午後5時と言った所か…
夕食は午後7時なのでそれまで鍛錬をする。
ウェルの鍛錬はまず日課の魔力制御をやる。
その次に『黒姫』の効果に≪加重≫。
まぁようするに、『黒姫』の重さを重く出来るわけだが、素で70kg位で、
俺は、今の所200kgまでなら身体強化を最低でかけて悠々と振れる。
正直、強化無しでは素でも重たくせめて100回振れたらいいほうだが…今は220kgでチャレンジしている。
これを200回を5セット。
次に型をやっていき、魔法で≪撫子≫を創って、二刀流の型も確認していく。
次が、≪幻覚≫を自分にかけて今まで戦った、魔物やヴァレンを相手に魔法無しと魔法ありで戦う。
最後が、血魔法、竜/龍魔法、古代魔法をあまり支障をなさない程度で発動する。
これの後に最後、家の庭でジョギングだ…
一応言っておくが、家の庭、端から端までになんと2kmだ…
なかなかのジョギングコースだな!
「ウェル!!終わったの?なら、風呂に一緒に、フニャ!?」
せっかく、良い汗かいて終わったのに、ロリに邪魔されたな?
まったく、つい頭にチョップしちゃったぜ?
「ひ、ひどいでなないか!!?妾はウェルと入りたいんじゃ!」
「本音は?」
「ウェルの全身を触りたい!!」
「よし、今からヴァレンは僕とは赤の他人です!」
「な!!そ、それだけは嫌じゃ!!もうせんから許してくれたもう!!」
「はー…2度目はないですよ?」
「むむむ…分かったのじゃ…」
さてヴァレンは抑えたし、風呂入るかな?
「ふー…今日も頑張った~」
「でも、ホント…セラ、君は何者なんだい?僕と同じ前世に記憶を持つ者が家族で繋がるなんて…これも何の因果かね~?」
“コンコン”
「ん?何でしょうか?」
急に風呂場のドアが叩かれた…
ヴァレン?もしくは使用人の人かな?
“ガチャッ”
「!!!!!!!」
え?なんで開けたの!?てか誰が入って来た!?
「兄さん…お背中お流しします。」
セラ!!て、これは拙い…こんなの誰かに知れたら…
「安心してください。リラメイド長とリルちゃんにリオちゃんは買い出しに。
ソルガ料理長達は、今夕食の準備…オーロ執事は今父さん達の所で、この家にはヴァレンさん、療養中のリムちゃんしかフリーは居ません…」
やだ、この子…結構計算してた!!セラ恐ろしい子!!?
「い、いやね…それ以前にね?」
「わ、分かってます…でも、今聞いてほしいんです。私の前世の話しを!!」
「ん…はー…分かったよ。でも、その前に湯船に浸かろうか?風邪ひくよ?」
さすがに12月だ…風呂場も一応湯船の外は寒いな…
私はお兄ちゃんが居た…
2歳年上で、私が死んだのは高1の時…
家族はお父さんの父母にお父さん、お母さん…
お兄ちゃんを最初私は嫌っていた。
何でも出来る、お父さん達、家族全員が私よりお兄ちゃんに好意が向いていた。
私の家は富豪だった。日本でも有名な会社の社長だ。
だから、私はただの嫁がせるだけの道具として扱われていた。
でも、ある事件をきっかけにお兄ちゃんは家族から見放された。
そして、私の方が次は好意を向けられる。
私は最初、お兄ちゃんに対して見下す感情を出していた。
でも、段々その好意が気持ち悪くなった…
自由を奪われ、礼儀も強制されて、友達も制限…
私は壊れた。その日、私は自分の部屋に引きこもった。
それが丁度、お兄ちゃんが見放されて3年経った頃。
それまで、私はお兄ちゃんに対して、凄く冷たく当たった。奴隷みたい扱った。
なのに、それなのにお兄ちゃんは、壊れた私を救ってくれた…
私は、それからお兄ちゃんが好きになった。
それから、私はお兄ちゃんが、学校で虐めを受けてるのを聞いた。
それをお兄ちゃんに聞いたら、「大丈夫」…それで済まされた。
それは、私がお兄ちゃんと同じ高校に入った時、まだ虐めが続いてるって聞いた。
それからは、私はお兄ちゃんを庇い続けた。周りにも少なかったけど助けてくれる人は居た。何故か1人を除き、全員女性なのだが…
でも、ある日、私は、幼馴染で、同じクラスの子にメールで呼び出された。
でも、そこにその子は居ないで、代わりにお兄ちゃんを主犯で虐めてる男と10人の取り巻きが居た。私は逃げた…でも捕まって、後はなされるがまま…
帰ると、お兄ちゃんは寝ていた。
家族は全員、パーティーに行っていた。まだ頭は真っ白だ…思い出すと吐き気が出た。
台所で済ませると、お兄ちゃんが起きて、私の顔を見て「ごめんな」
泣きながら、口を強く噛み閉め、手は爪が食い込んで血が出るくらい握りしめていた。
私は絶望した。バレた。この世で一番知られたくない人にバレた。もう私は頭が真っ白だった。手には包丁、お兄ちゃんは後ろを向いていて、そのまま玄関に向かっていた。
直ぐに走って、刺した…そして気付けば私も自分を刺していた。
「セラ…」
「どうですか?兄さん…私って馬鹿ですよね?しかも今を思えば、あの時死ぬほど恨んだ幼馴染は人質を取られてました…ホント、私は『皇 瀬良』は哀れです」
は?今なんて?皇?
「え?セラ?今な、なんて?」
震える、体があの頃、あの時を思い出す…
「私は、私の前世の名は―、「皇 夕痲」…へ?」
「ごめんな、瀬良…」
そう言って、俺はそのまま、風呂場を出ていく。
「お、お兄ちゃん!!!!!!!!!!!」
思い出すんだ…俺が瀬良に刺されたあの日。そして、あいつ等に抱いた殺意と復讐心を。
お読みいただきありがとうございますm(。≧Д≦。)m
セラはまさかのウェルの前世の妹でしたー笑




