13話
シルバーウィークで小説を書くことを唯一の幸せにしておる作者でございます‼
いやー、それにしても最近暑いのか?それとも寒いのか?まったくはっきりとしないのが物凄く困っておる作者でありました‼
13話
~Side マイ~
戦いが始まって、私とキョウで短剣の男と戦い始めて5分。
正直私もキョウも妖力が限界に来ており、2人とも最初のころよりも動きが鈍ってきていた。
「・・・・・!!」
短剣の男は、魔法で牽制をして、隙をついて斬りにかかるというやり方で、魔法はキョウが魔法を使い防ぎ、私がその間、片手剣と小盾で戦う。
「な・・・・!頭!」
丁度ウェルが相手の頭を倒していた…
まるで母様の≪霞の舞≫みたいにウェルも視覚から消えたのには驚いた。
「お姉ちゃん、今のって…」
「ええ、まるで母様ね」
でも、ウェルはそろそろ限界なのだろう…
息も上がっていて、顔色も良くない…
早くこっちも決着つけて助けに行かないと!!
「キョウやるよ!!」
「うん!≪白炎≫」
火の魔法の改良した魔法をキョウが放ち、白い炎が短剣の男を襲う。
「!!・・・≪アースウォール≫」
短剣の男の前に巨大な土壁が出て≪白炎≫を防ぐが、
「後ろ空けすぎよ?」
短剣の男の後ろには距離を取って、封印を解除したマイが壱尾を使っていた。
「・・・・!!?」
「遅いわ≪カグヅチ≫」
短剣の男が振り向くと同時に目の前まで炎の塊が来ていた。
「お姉ちゃん!!」
短剣の男は最後の抵抗とばかり短剣をマイに投げた。
短剣の男はそのまま燃え息絶えたが、マイは短剣を腕に貰っていた。
「だ、大丈夫よ…早くウェルを!!」
「お姉ちゃん…あれは無理だよ?見て・・・」
「え?…何あれ…!?ウェル、あなた一体何者なの?」
そこには、普段のウェルとは違う何かが居た。
~Side ???~
神界のじじいから逃げた私は守護の対象を下界に降りてずっと見ていた。
正直、強いか強く無いかでは、この世界ではまだ底辺に位置する。
が、決して弱くは無い…おそらくこのままランクが上がれば結構な強さを持つ人間になるだろう。
そして、今その子は盗賊達と戦っていた。
五対一から三対一まで減らし、そして、今最後の決着をつけている所で、あたいは驚愕した。
何だあれは?まさかじじいはこれを知ってて、あたいに守護を?
ふははは!!面白い!!
まさか、この子があたいをここまで驚かせるなんて!!
この戦いが終わって近いうちに接触するのも悪くないか・・・
あぁ、楽しみだ!!さぁ、この世をあたいなりの楽しみで己を満たしていこう!!
それがあたいの戦いだ!!
~Side 神界~
≪ほほほ、あの少年が覚醒したかの≫
≪ですが、まだ完全ではありませんよ?≫
≪いやいや、十分ちゃうん?ほんまはもうちょいかかる予定やろ?≫
≪そうよねー、まさか神の玩具がここまでとはねー?おじいさん知ってたでしょ?≫
≪ふむ、確かに知ってたがまさかここまで成長が早いとわ思わんかったわい…≫
≪え?じゃあ、この子のこれは…≫
≪偶然なんやろね?しかし、ほんまこの少年には驚かさられるわ≫
≪ホントよー、私体が火照ちゃったわー≫
≪ふむ、お色気ボケはほっといて、これは、儂等、神でも予測外の事態じゃ…これが奴らにどう出るかの?≫
≪要警戒ですね?≫
≪まぁ、今あの少年は竜神のお膝元に居るで?このまま最初の迷宮は≪(竜)神の迷宮≫かいな?≫
≪そうじゃの、それじゃとあっこに封印されとる、あ奴が目覚めるかの?≫
≪ええーあの子が起きちゃうのー?嫌よ?この子が取られちゃうわー≫
≪まさか、お主本当に?≫
≪ええ、だってこの子良い色してるわよー?それにお転婆な子が降りたんでしょ?あの子もこの子狙ってるわねー。別の意味でだけど」
≪・・・はぁー、まぁ良い。では、お主も?≫
≪ええ、降りるかもね?≫
≪ほんま、この少年は神を惹きつけるわな?≫
≪ええ、ほんとに凄い少年ですね≫
≪まぁ。これからもこの少年を見守っていこうかの?≫
~Side ウェル・???~
「ふぬう!!」
護衛の奴が魔法を使う。
中級の≪アースランス≫だ。
俺が『黒姫』で防ぐとその隙に薙ぎ払いをかけてくる。
そのまま、俺は受け流すが、力技で下から切り上げてくる。
「っち!!」
攻撃をもろに食らい俺は吹き飛ばされる!
やば…意識が!!
ここまでなのか?
まだ、俺はしたい事をしてないぞ?
ああー駄目だ…もう意識が…
・・・・・・・・・・・澪、瀬良……
≪ランクアップしました。特典でユニークスキル≪????≫を得ました。ランクFになりましたので、魔力上限値が解除されます。貯蓄魔力を解放します。5万解放しました。≫
ウェルが意識を失ったのが丁度マイ達が決着を着けたと同時だった。
“おい、なんでこんな雑魚に負けてんだ?”
“なんでって、俺が弱いからだ…”
“だから、俺は妹を瀬良を守れねぇ、澪達も守れねぇんだよ!!”
“じゃあ、どうしろって?俺は無力だ…頭で理解しても、頭で考えても、体が俺自身の感情が追いついてこないんだよ!!?”
“運命に抗え、神にこの世界の概念に抗え、自分の限界を超え続けろ、そして、今度こそ全てを守れ”
“そんなこと、出来っこ、”
“ほら、また諦めたぞ?お前は俺、俺はお前だ。この俺が俺様が言うんだ、絶対出来る。この世界でなら、俺らを縛るモノは何もない”
“縛るモノ?”
“ああ、神が俺らの運命に絡むことはない、俺らを邪魔する存在は消しても良い。な?何も気にしないでいい”
“そうか、俺らはもう気にしないで(……)いいんだな。”
“あぁ、だからもう起きろ…お前は力を得た。それもこの世界での常識の外にある力を”
“力?”
“起きて、≪鑑定≫してみな。直ぐに分かるさ。”
“あぁ、分かった”
“また、お前が躓いたら手は貸してやる…でもそれでも動くのはお前だ…
とにかく今は楽しめ!!前の俺様の出来なかった事を楽しめ!!“
そして、1人の少年は覚醒する。
目が覚めると、直ぐに≪鑑定≫をする。
ギルドカードも見ておく。
ウェル・アルバード(男)レベル1
12歳 人間 ランクF
魔力10万
魔法適正 全属性
ユニークスキル
≪輪廻覚醒≫
…今まで前世で生きた全ての知識と力を一部継承
*1回使うと無くなります!!
これが、俺の力…?
前世?そう言えば、今の記憶はホントにこれの前の記憶か?
あの夢で出てきた『俺』は一体…?
「ふむ、気を失ったと思ったんだがの?直ぐに起きるとは…」
そうだ、今は戦い中…やっとランクも上がって、魔力も増えたし今は全快だ!!
でも、その前にやってみるか≪輪廻覚醒≫!!
「おい、次で終わらせるぞ?」
「そんなフラフラでどうするんじゃ?」
「ハー、フー…≪輪廻覚醒≫」
その瞬間に膨大な量での知識が入って来る!!
これは、魔法?それに鍛冶や料理、裁縫に魔道具、戦術や様々な武器の使い方、世界の常識や神について、それに色んな言語も頭に入ってくる…
ぐああああああああ!!!頭が割れる!!!!!
痛い!痛い!!!!!!!
全ての知識が頭に入ってくると同時に体にも変化が…
身体能力が強化される、魔力が高まる、気功も今まで以上に質が上がる、妖力なども体に入って作られる…
今俺に何が起こってる?
今ウェルを外見から見ると、黒髪は赤のメッシュが入り、全身から大量の魔力や気功、妖力などが溢れており、その場に居る者達は今のウェルを見て恐怖を抱いている。
しかし、直ぐにランクの制度により、継承されたモノの9割が封印される。
それでも1割だ。
神の玩具として、たくさんの輪廻転生を行ってきたうちの1割が今ウェルに継承された。
「フー…これが俺の力か…?」
「な、なんじゃ!!?今のは…?」
「これか?」
「この、化け物がぁぁぁぁ!!?」
そう言って斬りにかかるが、
「うん、遅いな」
すでに、ウェルは護衛の奴の後ろに居た…
「何をした?」
「何って…ただ、魔力使って動いただけだぜ?」
「くっ!!」
「終りだ!!≪四の型・断絶≫」
“ザンッ”
護衛の男はそのまま崩れ落ち、ウェルが完全な勝利を得た。
ウェル・アルバード(男)レベル30
12歳 人間 ランクF
魔力11万
魔法適正 全属性
注意…輪廻覚醒で得たモノで、魔力と気功は封印されたままですが、身体能力については、護衛との戦い限定です。
お読みいただきありがとうございます‼
これからはやっと迷宮に足を踏み入れるウェルでございます‼
まだ設定とかが甘いですがとにかく完結を頑張っていきたいと思います‼




