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聖女

 



 魔方陣から神々しい輝きを背に現れた法衣の女性。


 腰まである亜麻色の黄金のロングヘアー。

 瞳は全てを見透かす強さで透き通るような紺碧。

 白く抜ける肌は新雪のよう。

 纏う法衣は白亜と蒼穹の光彩。



 それは神に仕える清廉な美しき乙女。



 群衆はその大いなる威光に泪を流し跪き、兵士たちも膝を折り、祈りの言葉を捧げる。



「ーーーー聖女様が降臨なされた」



 誰かが呟く。



 聖女。




 そう呼ばれした乙女は凛とした威厳ある声音(こわね)を紡ぐ。



「邪悪なる御使の魔女。貴様が世に災いを招かんとせんことを私は見逃しはしない」



 下卑する眼差しで眼前に脚を支え屈む異国の装束の妖しい美女を見遣る。



「……俺の聞き間違いじゃなけりゃあ、おまえ、さっき言ったな?『転生者』、プレイヤーってな?」


 ゼレスデウナは己れ見下す法衣の女を切れ長の眼で睨む。


「……此処ではなんだ、場所を変えるか」


 法衣の女はおもむろに指を鳴らす。


「スキル『神の遊戯場』」


 瞬間、世界が音を立てて切り替わる。


「!?」


 そこは先ほどの喧騒とした城塞都市の門前ではなく、辺りを円状の観客席が段上に並ぶ広大な建造物の中心だった。


 それは中世の円形闘技場を思わせる作りであり、他に人はおらず二人がいるだけだ。


「…こいつは闘技場?…まさかアリーナか?…やっぱりお前は…」


 俺は辺りを見回す。


 この見慣れた風景。何度も訪れた場所。間違いない。此処はPVPの総本山。アリーナだ。


「…貴様もこう思ったのではないか?"もしかしたら自分以外のプレイヤーもこの世界に存在しているのでは?"と」


「…テメエ」


 俺はまだひりつく足で立ち上がり目の前の女を鑑定する。





 アウライディス


 レベル: ###

 種族: 人間(神聖)

 性別: 女

 年齢: 23(人間換算)

 クラス: グロリアスルーラー

 STR: ###

 VIT: ###

 AGL: ###

 INT: ###

 LUK: ###

 称号: 異邦の聖女 救国の女神 神託の巫女 戦乙女 断罪者 裁定者 代弁者 癒し手 闇を狩る者 純潔の乙女

 スキル: 限界突破 魔導障壁 絶対耐性 流体軌道 見敵必殺 生体理術 武芸百般 賢王智真 神羅万象 正邪必滅 対気万聖 破邪剣聖 神代理人




 俺は顔を顰めた。


 おいおい。何だコイツ。チートにも程があんだろ。明らかに闇属性メタってるぞ。


 俺の天敵じゃねーかよ。


 それにさっきから感じるこの胸糞悪い魔力に俺のイライラが積もる。


「…なるほど。貴様はやはり邪神に魅入られてるようだな。神が言った通りか」


「…俺を鑑定しやがったな?どうりで気色悪い魔力を感じたわけだ。それにアンタ神様に直接会ったのか?あの胡散臭そうな感じの。そんで転生させてもらったのか、この世界に」


 アウライディス、聖女はかぶりを振る。


「…貴様の言う神とやらはこの世界にあるまじき異界の神であり我らは邪神と呼称している。その邪神により貴様はこの世界に転生した」


 聖女はふうと間を置く。



「…もっとも私も別の異界の神により、この似て非なるゲームの世界、ダークネスセブンズソードに転生させられた一人のプレイヤーにすぎんのだかな…」










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