再会、強き者たち
魔方陣から現れた異形の姿を持つ三つの影。
「主ヨ、久方ブリダナ。コノ刻ヲ長ク待チワビタゾ」
冥府の底から響くような重低音の禍々しい声。
現れたのは巨大な漆黒の骸骨龍。
身の丈十数メートルあるだろう長躯を螺旋状にとぐろを巻いて中に佇む。その躰は黒く透き通る鋭利な水晶の外骨格で構成されている。頑強そうな胸骨の鎧に覆われた赤く明滅するコアと暗い双眸の奥に燃える炎が更に異様さを極める。
エルドアザル
ランク: S
種族: 古代死骸龍
異名: 暗黒魔神水晶龍
状態: 従属(永劫)
冥府の深淵にて横たわり静かに世界の行く末を視つめる死の魔龍。その腐敗の吐息は全ての命あるものを死に至らしめ、魂をも腐らせる。古きものの一柱で魔剣の守護者だった。七大罪禍の『怠惰』を司る。
「嗚呼っ……ご主人様……妾はこの刻を、今か、今か、と待ち望みました……」
幼いながらも艶のある、それでいて切なくも甘い声が聞こえる。
現れたのは血の様な深紅の髪を持つ濃紺色のサバランのドレスを纏った幼女。
幽鬼のごときその蒼白の肌は滑らかで美しく、現世のものと信じ難いだろう。その白磁の頬は赤く染まり、髪と同等の紅い瞳には待ち焦がれた想い人を想ってか、涙が溢れていた。
アルモディア
ランク: S
種族: 神祖吸血鬼
異名: 吸血幼女戦姫
状態: 従属(永劫)
古き世界の裁定者であり、番人。吸血鬼の始まりであり、真祖の神祖である。本来の姿は妖艶な妙齢の美女であるが、幼女の姿をしているのは長い時間の中での暇潰しの遊びのひとつにしか過ぎない。古きものの一柱で魔剣の守護者だった。七大罪禍『嫉妬』を司る。
「いと永き、流浪の刻の流れに身を委ね、幾星霜。遂に相見えた我が麗しの姫君」
流れるように木霊する端正かつ流麗な透る声色が囁く。
現れたのは白甲の鎧と白弦のしなやかな肉体を持つ一頭の巨大な獅子。
金色の鬣をたなびかせ、額に聳え立つは一本の雄々しい黄金の剣角。大地を踏みしめる強靭かつ逞しい四肢は覇気を纏い、有象無象はその力の片鱗を垣間見ただけで地に伏し頭を垂れるだろう。
ジークレオヴァルト
ランク: S
種族: 幻獣神
異名: 閃光獅子王
状態: 従属(永劫)
幻獣を統べる誇り高き白き獅子の王。強者との闘いを常に欲す勇ましさは蛮勇なのか。光の速さで対するものを薙ぎ払うは絶対の勝利。今日も白き獅子は猛者との邂逅を心待ちにする。古きものの一柱で魔剣の守護者だった。七大罪禍『傲慢』を司る。
……懐かしい顔ぶれが俺の前にいる。
嬉しい。凄く嬉しい、涙が出てくるほどに。
だけど気になることがあるんだ。
なんか喋ってるんだけどどういうこと?




