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異世界残酷冒険物語  作者: モンゼツナカチョー
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2話 到着



テツヤ達が洞窟から出てきたのは一時間程経ってからだった。


入り口の暗がりからまず姿を現したのはテツヤとチカ。両名共に防具を血で真っ赤に染めていた。


鞍馬達が慌てて駆け寄ると、後ろからマサトと、マサトに右肩を預ける形でグィホンがフラフラと出てきた。


鞍馬達がテツヤとチカの元に駆け寄ると、テツヤはみたことのないネックレスをしていることに気付いた。


よく見ると、ゴブリンのと思しき、千切られた耳が大量にネックレスの鎖に通してあった。


「俺らは問題ないが、グィホンが負傷した。この洞窟思ったより奥行きがあって、数も多い上に一匹デカいのがいやがった。少し苦戦したぜ。入り口にいたあいつはどうだ?」


「生きてたわ。ベースキャンプに戻って医療班に渡しましょう。グィホンも見てもらわないと。」


「いや、ここからなら前進キャンプの方が近い。」


「まだやる気なの?もう無理よ!見てよこのキズ!正気!?」


「言い争いはやめてくれ、提案した俺の責任だ。俺が2人を担いでく。先に進もう。」


わって入ったマサトが、ケガをしている男とグィホンを担ぎ上げる。


グィホンも負傷したのは自分の責任であるらしく、体面を考えて先に進むという選択肢しかないようであり、なしくずし的に前進キャンプへ向かうことになった。


鞍馬は前進を強く押し通そうとするテツヤの表情に鬼気迫る物を感じ、不安に思った。




そして隊列は代わり、先頭にチカ、負傷者2人を担ぎ上げるマサトと鞍馬ら非戦闘員を挟んで後列にテツヤと、かなり余裕のないものになってしまった。


ゴブリン相手でも、群れと出くわしたら隠れてやり過ごすしかないという、危険な状態であった。




しかし幸運にも、チカの手を煩わす程の強力な外敵には遭遇しなかった。


これは後からわかったことだが、バラバラに出ていったそれぞれのパーティーも、目的地に近付くにつれて集まってくるのは当然であり、テツヤ達の前に通過した隊がほとんど殲滅してしまった後であったという。


一行が前進キャンプに着いたのは日が暮れかけている時間で、既に幾らかのパーティーは到着してキャンプの設営を済ませていた。




前進キャンプに到着して、作戦本部に報告に行き、テントを設営する。


どうやら作戦に参加した12組の内、鞍馬達より早くついたのは3チームらしく、明日はその3チームが遺跡内部のは調査をして、残りのチームはキャンプ周辺の害獣駆除や簡単な地理の調査が仕事であるという。


鞍馬達の食事は、ギルドが召し連れてきた御用商人から購入した塩と干し肉を使用したスープとパンである。


スープも簡素な作りで、パンも購入してからかなり経過しているためカビかけていたり固くなっているが、腹に物を溜めなければ明日からが厳しくなる。


食事を終え、テントを設営し終えると周りの班も睡眠をとり始めたものが多くなり、鞍馬達が寝袋につくころには、人の声などはほとんど聞こえなくなった。


次の日の朝、鞍馬が日の出と共に目覚めた時には、先発隊の3班は既に出発し、テツヤ、マサト、チカの3人も既に準備を完了させていた。


テツヤは鞍馬に言伝てとして、ユミコとエリナはグィホンの看病、鞍馬とソンヒョンに作戦本部の情報収集を言い付けると、周辺のパトロールに出発していった。




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