表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界残酷冒険物語  作者: モンゼツナカチョー
25/42

2話 結論

謎のポイントが、10点行きました。(すごく嬉しい。)



エリナが聞き返す。


「そうだ、全員参加だ。鞍馬は今日最終テストをパスしただろう。しかもギルドからの手当ては人数ごとに出る。夜営の必要性があるから、非戦闘員や偵察要員がどうしても必要なんだ。」


「鞍馬には大きな仕事はまだ早いわ、それにユミコもリージョンの中に行かせるなんて危ないでしょう!お留守番でいいでしょ。私は断固反対!」


「待てエリナ、おまえ冬場にこのボロ屋で飢え死にしてえのか?なんのためにおまえは鞍馬に訓練させてたんだよ。」


テツヤが反論する。テツヤは意見を曲げることをほとんどしない頑固者の、お山の大将気質の男である。


「絶対ダメ!鞍馬やユミコが死んだらどうすんの?5日もリージョンの中に入りっぱなしなんて冗談じゃない!」


「だったら今すぐおまえはここを出てけ!」


エリナの反論に、テツヤが恫喝する。大抵の場合、ここでグィホンがテツヤを宥めつつも、意見には全面的に賛成をして結論を出す。


「俺もエリナに賛成かな。ユミコをリージョンに5日もやるのは危険過ぎる。」


しかし今回はグィホンもエリナの側についた。


「おまえまでなに言い出してんだ!臆病風に吹かれたか!?」


テツヤは更に声を荒らげ、席から立ち上がる。これには引けず、グィホンも立ち上がる。


「待って!私は行くわ!だから喧嘩はやめて!」


ユミコが声をあげる。


「でもユミコおまえ……。」


「グィホン大丈夫、私もボウガンだって使えるし、それにサポートだけだっていってたし。」


「議論に戻りたいから着席してもらえるかな?二人とも。」


ソンヒョンが割ってはいる。




結果的に、鞍馬とユミコも同行することになったが、エリナの強い意向が反映され、鞍馬、ユミコ、ソンヒョンの3人は単独での行動や偵察は禁止され、夜営に関するテントや食事の準備、荷物運びが主な仕事となった。




当日までは、鞍馬やソンヒョンは自衛の訓練とサバイバル術の確認に費やしたのに対し、他のメンバーは警備など比較的負傷や危険のリスクの少ない仕事に従事した。


そして前日は半日で仕事を切り上げ、明日から始まる遺跡探索に向けて支度、晩には保存の効かない食料を処分するために少々豪華な食事となった。


メンバー全員で食事をとることは鞍馬が参加してから初めてのことであったが、大方の予想通り、テツヤやグィホン・チカが大声で話す声が響くだけの、鞍馬からしてみれば面白味のない食事になった。


食事の後、片付けが終わるとミーティング。今回も多分に漏れずテツヤが仕切っていたが荷物分担、当日の流れ、隊からはぐれた際等、有事の際に取るべき行動の確認、と非常に手際がよく、鞍馬も感心せざるを得なかった。


そして迎えた当日。朝、日の出前に目覚めると、素早く身支度をして家の前に集合する。朝に弱いチカとグィホンの合流を少し待ち、シーロンから南、リージョンの外側の全体集合の場所に向けて出発する。


街を出ると、隊列を組んで進行する。隊列は、戦闘にマサト、次にグィホンとチカ、非戦闘員で荷物持ちの鞍馬、ユミコ、ソンヒョンを挟む様に、エリナ、最後尾にテツヤと続く。ユミコや鞍馬がバテても隊からおいてけぼりを食らわず、また前方・後方どちらからの奇襲にも最低限抵抗でにる様になっている。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ