25.5「幼女ワールドの世界」人物編
今回は番外編です。
【マオ・クエスタとその仲間たち】
花ヶ崎 千洋
主人公。16歳の高校生。
女っぽい名前であることにコンプレックスがあったが、水泳教室に通ったことで克服した(6話参照)。戦闘能力は皆無に等しい。今の所ハーレムができるような気配はない。でもリュシン(ショタ)からは好かれているような感じがする。
周囲の状況を観察し、そこから相手の心を洞察するのが得意。その性格が反映されたのか、二つある特殊能力はどちらも観察特化型である。
特殊能力:
『神の視点」
自分自身の体から視点だけを切り離すことができる能力。幽体離脱が一番イメージとしては近いかもしれない。たとえ自分の真後ろであっても、あるいは壁で隔てられていても観察することができるが、自分の体の10メートル圏内にしか効果は及ばず、そもそも発動中は自分の体が無防備になるという弱点がある。
『心世界行』
相手の心を固有空間として展開し、その中に自分自身を送り込む能力。本来『ダンジョン』という能力は自分自身の心象世界に周囲を巻き込むものなのだが、千洋の場合はなぜか逆になっている。
リュシン・ヴァンデルク
召喚魔導士の少年。というかショタ。かわいい。小柄で細身。魔法の杖と黒のローブといういかにもな出で立ちをしている。
召喚魔法しか使えない上に、召喚できるものも犬(大型犬)が限界。戦闘では基本的に非力なため、後方で隠れていることが多い。
だが非力とはいえ知識量は随一であり、その知識と機転を活かした行動がパーティーを救うことは多い。
マオのことが好き。
マオ・クエスタ
冒険者の少女。金のツインテールに猫のような金の瞳を持ったかわいらしい女の子。天真爛漫かつ勇猛果敢。
身体能力も抜群であり、並のモンスターにはパワーでもスピードでも劣らない。彼女の扱う魔剣『誉め殺しの魔剣』は大抵の雑魚モンスターを一撃の元に屠る威力を持っている。
ただし自己犠牲の意識が強すぎるのか、負けると分かっている戦いにすら平然と臨んでいってしまう。また視野狭窄にもなりがちである。
リュシンのことは家族だと思っており、異性とは認識していない。ただしきびだんごで酔っ払った時(11話)には……。
【西の魔女とその配下】
西の魔女
本名・東川桃香。20代女性。背が高い。黒髪長髪でメガネをかけており、服装はゴスロリである。性格は卑屈っぽく、短気でもある。ロリコンのようだが詳細は不明。
特殊能力:
『パラドックス オブ ゼノン』
自分自身に近づいてくる全ての攻撃を停止させる(より厳密には、限りなく速度を奪っていく)能力。西の魔女の『傷つきたくない』という精神性が具現化したもの。常時発動型の能力であるため、意図的に西の魔女を傷つけるのは不可能に近い。
『幼女理想郷』
詳細不明。わかっていることは、この領域に足を踏みいれると強制的に『幼女化』してしまい、その呪いはここから逃げ出しても解除されないーーということ。
ジェン・ジェン・ジェンシー
西の魔女を「桃ねえ」と慕う召喚魔導士。赤色の髪を左右でお団子にまとめた、背の低い子供。性別は一見女に見えるが、男。いわゆる男の娘。深緑のローブを身にまとっている。
生まれつきモンスターの言葉がわかる特殊体質であり、召喚魔導士であったことも相まって親や周囲から疎まれて育った。最終的に村を追い出されてしまい、モンスターに襲われて殺されそうになった時に西の魔女に命を救われ、以後彼女に尽くすようになる。
知識豊富で、西の魔女側の有能な参謀役ではあるのだが、どこか間が抜けている(19話参照)。
ウルフィー
狼男のモンスター。俊敏な剣の使い手。ただし戦闘能力はマオに劣る。狼だけあって優れた嗅覚を持っている。
ジェンシーのつくった『変化の水』でドラゴンの姿になったが、所詮狼男でしかなかったためあっさりとマオに敗北。ふっとばされて、以降行方不明になっている(18話参照)。
ダゴン
二足歩行するタコのモンスター。8本の触手を、2本ずつ束ねて四肢としている。ゆったりとした喋り方が特徴で、喋り方通り非常に温厚な性格。たとえ的であっても、何かが起こればかばおうとする優しい心の持ち主。ただし、自分の大切な存在を傷つけられると激昂する。
温厚な性格に似合わず、戦闘時は非常に俊敏。全身筋肉であり、素早いだけでなく力も強い。その戦闘能力は(もともと有利な場所だったとはいえ)マオを一方的に追い詰められるほど(20話参照)。
爆発からジェンシーたちをかばい、現在行方不明(21話参照)。
【その他の登場人物】
リネット・ガーファース・アンファンス
アンファンス自警団の騎士長を務める幼女。おかっぱ頭。街を助けたマオのことを「マオ様」と呼んで慕った。彼女がマオに託した「きびだんご」には「食べると百人力が出せる気分になれるという、乾燥したキビの葉っぱ」が練りこまれている。
母親であるデッコ・ガーファース・アンファンスはアンファンスの街のシティーマスター(街で一番偉い人)。
サンジュ・モンモン
宿屋を営んでいた幼女。臆病だったため「泣き虫サンジュ」と村の男の子たちにいじめられていた。父親であるアーサー・モンモンは、宿屋の店主であり村の自警団の団長でもあった。
マオから剣を盗んでしまうが、自分自身の弱さと向き合った彼女はそれをマオに返却。西の魔女のダンジョンに囚われている父と母の居場所を示す『対の指輪』をマオに託した。
ユエ・クエスタ
マオとリュシンの共通の師匠にして育ての親。大陸随一の剣の使い手にして、稀代の召喚魔術師でもあった。故人。マオに剣を、リュシンに杖を形見として残している。




