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憂鬱な文学少女  作者: あら不思議、油汚れがこんな簡単に!
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1.「結局のところ君は何が言いたいんだい?」

「私は文字が好きなの。」


唐突に語り始める少女。


「だから本が好き。特に紙媒体の本は最高よ。

電子書籍は持ち運びや読みたいときに読めるといった利便性があるけれど、紙には勝てないわ。」


私が不思議そうに聞いてると少女はさらに語る。


「電子書籍と比べて紙媒体には沢山の欠点があるの。持ち運びにしても置き場所にしても。

ならば何が優ってるかというと『本を読んでいるという実感』よ。」


少女はそこで一度区切り、そして束の間の沈黙が降りた。


「後、これは電子書籍との比べた点じゃなくネット小説……そうね、オンラインノベルとの比較になってしまうのだけれど、流石プロというべき内容。そしてその質。」


オンノベ好きの私としてはこのセリフに苛立ちを感じた。

文句……いや、反論をするため口を開いたがそれは叶わなかった。


「だからと言ってオンノベの内容や質が悪いというわけではないわ。中にはプロ以上の世界を書き上げてしまう人だっているもの。」


と、彼女のセリフに打ち消されてしまったのだ。


「文章力を言っているわけじゃないの。それだったらプロでも酷い方はいるもの。」


彼女の滅茶苦茶なもの言いに私は


「そうか、結局のところ君は何が言いたいんだい?」


そう口にした。

そもそも、唐突に語り始めた彼女が何が言いたいのか私には微塵も理解できない。


「言いたいこと?」


彼女はキョトンとした顔で聞き返してきた。

そして、理解できないっと顔に浮かべてる私を実に不思議そうな顔で見ていたが


「ああ、本題を早く話せってことね!貴女はいつもせっかちね。

 推理小説の類は最初だけ読んで答えを読むタイプね。」


失礼甚だしいが当たっているのでぐうの音も出ない。


「もっと言いたいことはあるのだけれど、そうね……。」


腕を組み彼女は神妙な面立ちをし


「私が言いたいのはつまり……。」


「つまり?」


「…………。」


「つまり?」


「…………。」


二回ほどオウム返しの用に聞き返したが彼女は一向に喋らない。

数分すると


「そう、私が言いたいのは良くも悪くも作用するテンプレについてよ。」


と、子供の用に勝ち誇った顔で言い放った。


そうか、そうか。


「で?それが紙媒体や電子書籍、オンノベやプロと何の関係があるんだ。」








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