第二十七章18 【アンサー・クリエイト/贄喰威(にくい)1】18/序列28席4
【芳一】は演技を終えた【贄喰威】第28席に所属する女優、【ミェン・ナソンナフゥニ】の元に近づき、
「【ミェン・ナソンナフゥニ】だな?
少し、話が聞きたい。
時間を取ってもらうぞ」
と言った。
本来であれば、初心な【芳一】はドギマギしてしまいそうな美少女だが、悪党にドキドキする謂われはない。
可憐な美少女風に見えてもこの女は132名以上、暗殺業で殺害しているのだから。
それも悪人を殺した訳ではない。
夢も希望も愛も持っていた善人を132名殺しているのである。
それは、この女に取り憑いた怨念の様なものを見れば察しがついた。
【ミェン】は、
『はぃ?
なぁんですかぁ~?』
とぶりっ子する。
だが、目が笑っていない。
確実にこちらを敵視している。
隙有れば殺してやる。
そんな意思さえ感じる。
【芳一】は、
「少し質問をさせてもらう。
嘘をついてもこっちは見抜く。
そのつもりで発言には注意しろ。
こっちはお前のトップも恐れる【真の強者】の使いで来ているんだ」
と言った。
すると【ミェン】は、本性を現し、
『ふん・・・
あんたの国の言葉で虎の威を狩る狐だっけ?
それね、あんたは。
情けなくないの?
強者にすり寄って』
と言ってきた。
【芳一】は、
「別にすり寄っちゃいない。
行動が間違っていると感じれば、【真の強者】にも抗議するさ。
【真の強者】は筋を通している。
通していないのはお前等だ。
どす黒い感情が渦巻いている。
お前等こそ、そんな生き方して恥ずかしくないのか?」
と返した。
『こうしなきゃ生きられなかったんだよ。
お前の様に恵まれた奴にはわからねぇよ』
「悪に堕ちる奴はすぐにそれを決まり文句の様に言う。
本当にそれしか道は無かったか?
答えは否だ。
お前は安易な決断で選択を間違えただけだ。
数ある選択肢を狭め、他の可能性には見向きもしなかった。
環境だけのせいにするな。
お前は単に想像力が無かっただけだ。
こうすればこうなると言う結果が全く見えていない。
だから、単純な快楽だけを求めて悪に走る。
そう言う薄っぺらい女だ、お前は」
『殺してやろうか、マジで』
「お前には無理だ。
実力が違い過ぎる」
『てめぇ・・・
質問に答えねぇぞ』
「いや、もういい。
質問は終わった」
『は?
何言ってんの?』
「まともな質問にはお前は嘘八百で答えるのは目に見えていた。
だから、これで終わりだ。
もう、帰っていいぞ」
『ふっざけんな』
「ふざけてない。
お前の人となりを見るのはこれで十分だ。
ぺらっぺらの中味が見えた」
と言うやりとりがあった。




