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異世界 1ー2

 取り合えず、こんな街道と思われる所に、大袈裟に斬られた木が放置されているとなれば、ちょっとした騒ぎになっても嫌なので、収納した。

 根っこの部分まで収納し、土を被せちょっとならす。

 これで、証拠隠滅である。見る人が見ればバレるけど。

 

 収納した木が何なのか、また、収納した物はどの様に仕舞われているかというと、よくわからないが、こんなのが出てきた。

 ステータス画面に横10縦無限かと思われるマスで、1つのマスが写真サイズ位ある画面。

 ちょっとデカイなと、2本の指で縮小したら縮小出来たマスには写真のような画像でみれる。


 マスをクリックすると、ブナの木とでた。

 2つともブナの木だったので、1つにまとめられるかとしたら、スライドさせまとめられた。

 ブナの木で何が出来るか、俺はよくわからない。

 なので、調べられるかと思い、何となくググるイメージをしたところ、ストップがかかる。

 どうやらこの先は有料らしい。

 

 俺の知識を振り絞ってみたところ、薪、炭の2文字しかうかばない。

 なので、収納しているところの画面、収納画面をだし、ブナの木のマスを押したまま心の中でこう念じてみた。

 これを薪にしてと。

 

 次の瞬間、木の写真だった画面が薪の山になって写っている。

 そのマスから、出来上がった薪を一本取り出す。

 取り出した薪を見て、ちゃんと乾燥されていることを確認する。

 

 薪の出来というものは、俺にはわからないが、取り合えずこんなものでもクエストアイテムに登録できるのかと思い登録してみた。


 「出来た」つい言葉が漏れる。

 どうやら、この様に登録できるなら、次から次へと登録できるのを探していこうと思う。

 ちなみに、このようになっていた。


ブナの薪 ブナの木を切り分けて乾燥させたもの。  1キロ80円


 おー、よくわからない。

 何がって、薪の相場だよ。

 多分、安い気がするが高かったらどうしようと思う。

 まっ自分が買うものではないからいいか。

 

 収納画面をみると、ブナの薪の隣に薪としてふさわしくない葉っぱや小枝、根っこなどが別枠で存在していた。

 ブナとだけ、示されてるその欄をみて、邪魔だから捨ててしまおうかと思ったが、自分が火を起こしたいときに使えるのだろう思い、保留にすることした。


 「木1本分ってぶっちゃけどれくらいの重さの薪になるのだろう」

 口から零れる疑問だが、気にしないことにした。


 周りを見れば、同じ木が沢山生えているここは、ブナの原生林といったところか。

 だったら間引きする感じで、もう9本ほど抜いておこうと思う。

 数にこれといった理由はない。

 もう2本を薪に、後の7本を炭にしてしまおうと思っただけだ。

 

 少し街道から離れた原生林の中と思われる所に入る。

 そんなほいほいと原生林に入れるような服装かだって?

 何か知らないけど、動きやすい服なんだよ。

 靴もさほど悪くない。

 寝ているときに移動したから、寝間着のまんまではと俺も思ったさ。

 しかし、こっちの世界に来てみたら、何かこっちの世界の服なんだろうなと言う服だった。

 もしかすると、冒険者の装備かなとも思うが、知識がないのでわからない。

 というわけで、原生林に入り、太そうな木を探す。


 遠慮して、細い木を探せとか言わないでね。

 太くて大きい木を間引くことで、太陽の光が森に射し込むと聞いたことがある気がするから。


 探し出すこと数分後、1本のデカイ木にたどり着く。

 見上げながらに思うことは、こんなの収納出来るのかと思う。

 それほどデカイのだ。

 取り合えず、木に手を当てて「収納」と言ってみる。

 もちろん、口で言うだけでなく、木を収納するイメージも忘れない。

 目の前からデカイ木は消えた、そして、上からボタボタと落ちてくるものがある。

 小さい虫達だった。

 住みかである気が無くなり、居場所を失った虫達は、一斉に飛び立つものもあれば、そのまま地面に落ちてもがいているものもいる。

 中には素早く土に潜るものもいた。

 

 先ほど斬り落とした時は、地面に倒れた衝撃で逃げたものや、地面に近かったので見落としていたのだろう。

 ともかく、木の収納にはなんの苦労もなく成功した。

 早速薪にしてしまう。

 薪を手にしながら、落ちてきて地面にもがいている虫をツンツンしながら「売れるかな」と呟いた時、目の前に見られない画面が表れた。


クエスト  としお

ブナの薪 1キロ

ワシャ、としおと言うものじゃが、お主が持っとる薪を見せてくれんかの。


 使えるか使えないかはっきりしないから、サンプルほしいが、サンプルの制度がないから一番安値で買ってみよう的な感じか。

 しかし、神様って暇なのか。

 わざわざおじいちゃん言葉使って注文するのかと思ったが、神様はおじいちゃんであったような気がする。

 

 クエスト画面の右下に、発送ボタンがあり、光っているので発送ボタンを押す。

 これでいいのかと思うがよくわからない。

 しばらくして、画面に表れた見慣れたコインいや、お金の絵が浮かび上がる。

 片手を差し出して、その浮かび上がった絵を掴むと、手の中に80円の小銭が握られていた。

 そして、クエスト達成という画面が表れ消えていった。


 取り合えず、初のクエストが達成された。

 報酬は80円。

 この世界では使えないが、無事自分の世界に戻れば使えると思う。


 次だ次、大きな木はないかと見渡していると、クエスト画面がでた。

 先程の、としおという神様だ。

 

クエスト  としお

ブナの薪 100キロ

半信半疑だったが、こりゃ便利じゃの。リーズナブルだし。それと、太くもなく細くもない幹を1m位に切って売ってくれんかの。椎茸の原木にしたいんじゃ。100本は買うぞ。


 「はい?なんなんこれ。クエストってこんなんだっけ?」

 とまー、困惑しながらも、予定変更した。


 椎茸の原木にといっても、ほとんど現物を見たこと無いが、適当な大きさの木を探し、落ちてくる虫などに気を付けながら収納する。

 そして、椎茸の原木のイメージを送るように収納画面を触れると、あっさりと出来た。

 直ぐに、クエストアイテムに登録する。


椎茸の原木 (ブナ)  ブナの木を椎茸が育ちやすいように適当な大きさに切り分けたもの。  1本 500円。


 育ちやすいように?がわからないというか、ピンと来ないが出来た。

 適当に移動しながら、均等に間引くように収納すること10本。

 椎茸の原木が、180本出来た。

 出来たからって、こちらからお知らせみたいなことは出来ない。

 忘れてた。

 先程しまってしまった、ブナの薪100キロのクエストの画面を出し、発送する。

 今度は、8000円分のお札の絵が書かれたので掴むと、クエスト達成の画面と、お金が手にはいった。

 

 続けてクエストが入る。


クエスト  としお

椎茸の原木 (ブナ) 1本

返品が出来ないでの、物を見たいんじゃ。


 即効、発送ボタンを押す。

 100円玉5枚を受けとる。

 もちろん、クエスト達成画面も表示される。

 

クエスト  としお

椎茸の原木 (ブナ) 200本

良い木じゃ。頼むね。

 

 増えてる。20本いや21本足りない。

 直ぐに探して、原木にすると発送ボタンを押す。

 よくわからないクエストだが、達成しお金も108580円手に入れた。


 虫達なのだけど、収納しようとしたらストップがかかる。

 どうも、有料らしい。

 これは、生き物だから?と思えば良いのかなと思う。

 こういった虫を捕まえるにしても、捕まえるというより収納するに当たって、毎回有料なのか、アプリみたいに最初だけ有料なのかわからない。


 最初の一ヶ月は有料禁止でいこうと思う。


 さて、続きといこう。

 大きな木7本分を炭にする計画だ。

 

 まずはそこに生えてる、さっき原木にした位の木を収納して炭になれと念じる。

 見事、炭になった。


ブナの炭 ブナの木を炭にしたもの。  1キロ100円


 多分、リーズナブルなんだろな。

 よし、大きい木を探していこう。

 目標、7本分。


 1本目、虫が落ちてくる以外問題なし。

 そして、虫は今回無視。


 5本目まで、相変わらず虫が落ちてくるが問題なし。


 6本目、収納すると同時に上から虫意外なものが落ちてきた。

 蜂の巣だ、多分蜜蜂といわれる物だと思う。

 いや、そんなことはどうでも良い。

 蜂が俺を見つけるのが早いか、俺が逃げるのが早いか、どちらかというと今回は俺が早かった。

 

 最後の目標の7本目、今までのデカイ木といってきた木の2倍はあるのではと思う木に出会う。

 森の主かと思うほど、デカイ。


 一応、真実の鏡を特大にして、聞いてみる。

 「この木、取っても問題ないか?」と。

 〈木を取ること事態は問題ない〉

 ちょっと引っ掛かる書き方されてるけど問題ないなら良いか。

 そう思い、収納した。

 そして、ヤバイ状況におかれる俺であった。

 


   

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